安倍元総理の演説中のやじ排除…大谷昭宏「非常に意味のある判決」

安倍元総理の演説中のやじ排除…大谷昭宏「非常に意味のある判決」

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2019年の参議院選選挙期間中に安倍晋三元総理が札幌市で街頭演説をしていた際にやじを飛ばしたところ、北海道警の警察官に排除されたとして、男女二人が北海道に慰謝料など合わせて660万円の損害賠償を求めた訴訟で、札幌地裁は3月25日排除の違法を認め、警察官の排除行為は憲法が定める表現の自由が侵害されたと指摘。北海道に合わせて88万円の賠償を命じる判決を言い渡した。
3月28日放送の「くにまるジャパン極」(文化放送)で、このニュースを受けてジャーナリストの大谷昭宏​氏は「今回の裁判所の判決が非常に意味のある判決であることだ」とコメントした。

大谷「今回の判決を見ると、裁判所側が国民の側にこんなことに声を上げなくて、あなた方はどうするんですか?これ大変なことでしょと、国民の側に先んじて呼びかける。そのぐらい意味のある判決だった」

中でも特徴的だった部分というのが…

大谷「弁護団がやじ取り締まりが違法だと、あらかじめ用意していた違法と書かれた紙を出したのですが、違法の上に弁護団が違憲と書き足しているわけです。弁護団も違法だという判決が出たらこれは勝訴で大喜びだと思ったら、違憲だと。違法じゃないよ、違憲だよと言われたもんだからこれはえらいことだと慌てて違憲を書き足した」

大谷氏はこの時の警官の証言について解説する。

大谷「警察側としては安倍さんをやじったことは関係ない。警察官職務執行法の中に、まさに犯罪が行われようとしている、危険が迫っているという条件の時、排除するという行動が取れる。警察官は大騒ぎして危険が迫っていたと証言するわけですが、テープを聞いてみると大声出してるのは警察官だけだった。騒いでるのはあんただけじゃない。さらに、2017年に安倍さんが秋葉原で演説してる時に帰れコールが湧き起こった。この件があったことを聞かれもしないのに、証言しちゃったわけです。つまり、警察官は職務執行法を執行したんじゃなくて、安倍さんの演説を守りに行ったないか、安倍帰れコールを抑え込みに行った。ですから、裁判所はあんたたち何やってるんだ、これは違法じゃないよ、違憲だよってなったわけです」

それで今回、裁判所側はどんなことを言っているのか?というと…

大谷「政治とか国政に関わることは他の言論の自由以上に、国民は自由に発言出来なきゃいけない。だから秋葉原を意識して取り締まるなんてことはとんでもない話だと。メディアも含めて政治的な批判に対して名誉棄損だとか言論の自由を阻害するとか言って、もし権力側が言い出した時には、この判決だととりわけ政治的、公共的なものに関して、メディアなり一般大衆がやじを飛ばす発言をする、これは許されることなんだという判決なんです」

そして最後に大谷氏はこう訴える。

大谷「戦争で最初に殺されるのは真実。これは今のロシアの状況を見てもわかること。だから間違っても真実を殺すことに加担してはならない。今回の札幌地裁の判決はあなたがた大丈夫ですか?というサインだと思うんですね」

「くにまるジャパン極」は平日朝9~13時、文化放送(AM1134kHz、FM91.6MHz、radiko)で放送中。大谷昭宏氏は月曜日にコメンテーターとして登場。radikoのタイムフリー機能では、1週間後まで聴取できます。

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