投資するならやっぱり海外株? 8兆円の個人マネーが流出へ

投資するならやっぱり海外株? 8兆円の個人マネーが流出へ

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岸田文雄首相が新しい資本主義の経済政策として「資産所得倍増プラン」を掲げて「貯蓄から投資へ」の流れを進めているなか、日本の個人マネーが海外株に殺到しているというニュースが2022年6月6日付の日本経済新聞に掲載された。この日の「おはよう寺ちゃん」(文化放送)では、このニュースについて、月曜コメンテーターで経済評論家の上念司氏が寺島尚正アナウンサーに意見を求められる場面があった。

上念氏「株で儲けたら増税するんですよ。だから海外株に行っちゃう」

報道によると、国内の投資信託を経由した海外株への投資額は2021年に8兆3000億円に膨らんでいて、日本株への投資額280億円の300倍近くに及んでいる。これは国内の投資家が資本効率などで優れる海外企業を選考しているためだが、家計の資金が海外に逃避するキャピタルフライトの気配もあり危うさが見え隠れする、と伝えている。

日興リサーチセンターのデータを基にした試算では、2022年1〜4月の日本国内の株式投資によるアメリカへの資金流入はおよそ1兆5000億円にのぼる。これは米国内での米国株への投信への純流入額およそ2兆1000億円の7割にも達しているという。

上念氏は、「(日本の個人投資家が)日本国内になぜ投資しないかというと、日本はちょっと景気がよくなると、すぐに増税したりして景気の腰が折れちゃうかもしれないし、政治家の言うこともバラバラだからです」と指摘。「そもそも(岸田政権が)『貯蓄から投資へ』とか言ってるのに金融所得課税でキャピタルゲイン増税でしょ? 株で儲けたら増税するんですよ。だからみんな海外株に行っちゃうんですよ。(投資家は)非常に合理的な判断をしてると思いますよ」と、この流れを解説した。

しかし、「ただし、投資は自己責任ですから、アメリカにばかり目が行っているのもどうかな、と思いますよ。投資は株だけじゃないですしね。私は『貯蓄から投資へと言われても何を買っていいかわからない』という本当の初心者の方向けに動画を作ったんです。結論から言いますとネット証券の口座を開くことができないくらいのITリテラシーの人は投資しないほうがいいと思います。騙されます。今も7%の利回りをうたったものとか、25%とか言ってる怪しいところもありますよね。だいたい2.5%(東証上場株の平均配当利回り)を超える投資利回りを約束しているところはものすごいリスキーで、何か裏があると思ったほうがいいです」と、新しく投資を始めたいと思っている人たちにアドバイスした。


「おはよう寺ちゃん」は平日朝5~8時、文化放送(AM1134kHz、FM91.6MHz、radiko)で放送中。 radikoのタイムフリー機能では、1週間後まで聴取できます。

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