シニアだって恋愛もするし、スマホも使う。人気雑誌編集長とベストセラー作家は何を語るか⁉

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様々な社会課題や未来予想に対してイノベーションをキーワードに経営学者・入山章栄さんが様々なジャンルのトップランナーたちとディスカッションする番組・文化放送「浜松町Innovation Culture Cafe」。

2023年7月17日、7月24日の放送では、お客様に昨年60万部を売り上げた『80歳の壁』の著者で精神科医の和田秀樹さんと、発行部数50万部の雑誌『ハルメク』編集長の山岡朝子さんをお迎えし「60歳からの人生をより輝かせるためには」をテーマにトークを繰り広げました。60代以降の世代の理解について山岡さんに伺うと…

山岡:第一に60代、70代、80代を一括りに「シニア」としてしまっているのが乱暴です。ハルメクの誌面では全く「シニア」という言葉を使ってないんです。そもそも本人たちがそう思ってないので、おしゃれをしないし、恋愛もしないとステレオタイプに括ってしまっています。

入山:和田さんはこの意見、如何ですか?

和田:高齢者って、40代、50代の延長なんですね。「年をとったら、早寝早起き」って思っている人がいますけど、年齢が60になった、70になった途端に人間って変わるもんじゃないんです。

山岡:私が『ハルメク』に入って最初に手掛けたのがヘアスタイルの特集でした。女性で60代となると、同じ美容医で、同じ髪型という方が多いんですけど、その方に原宿の美容院に行って、髪型を変えてみるという企画を行いました。本人も我々もビックリするくらいの大変身を遂げまして、その女性が鏡をみての第一声が「もう一回恋愛がしたい!」だったんです。思い込みって恐ろしくって、和田さんが仰るようにどこかで急にオシャレや恋愛に興味がなくなるわけではないんです。そこをみんな自分の母親像に重ね合わせてちゃってるみたいで。

和田:山岡さんが仰るように高齢者というのを65歳で線を引くのはとても乱暴で、東北大学の老年内科にいた時に、そこの先生が言っていたのは、「高齢者っていうのは年齢じゃなくて人口の上から1割ってことにすればいい」と。人口の上から1割なら80歳くらいだから年をとって見えるんです。日本人全体の平均年齢が48歳くらいだから、それより下の年齢の人は自分は若者と思った方が良いですよね。

入山:一方で、社会の仕組みだと65歳定年で線を引いてしまって、それ以降は働かなくて良いという仕組みになっています。そちらの見直しは必要ですか?

和田:65歳くらいの人って色んな意味で雇用市場で役に立つんです。給料低くてもやりたい仕事をやれるんです。2年位前まで大学院で臨床心理学の教員をやっていたんですが、必ず毎年2・3人は定年退職後の人たちが講義を受けに来ます。臨床心理士って大学院を出て合格率6割くらいの試験を受けて、やっと合格なんですが、年収は300~400万円。そうした定年退職後の人たちは、年金もあるし、子育てやローンの支払いも終わっている。年収300万円でもカウンセリングが面白いからってことでやってくれるんです。お金の面で妥協できるから面白いことができる。儲からなくても良いってことで、若い時からやりたかったラーメン屋さん、喫茶店のマスター、そういうことをやるのも良いと思います。

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本日のお客様
山岡朝子さん
大学卒業後、総合出版社に入社し雑誌編集者としてのキャリアをスタート。2004年から13年間、生活実用誌やインテリア誌など7誌の編集長を歴任。2017年には株式会社ハルメクに入社し、雑誌『ハルメク』の編集長に就任。その手腕を発揮し「ハルメク」の販売部数を5年で3倍に伸ばし、販売部数女性誌ナンバー1を誇る雑誌に成長させる。2021年からは株式会社ハルメクホールディングス取締役に就任。ハルメクホールディングスはことし3月東証グロース市場に上場。

和田秀樹さん
東京大学医学部付属病院精神神経科助手、アメリカのカール・メニンガー精神医学学校国際フェローを経て、現在、和田秀樹こころと体のクリニック院長や川崎幸病院精神科顧問を務めるなど精力的に活動。また、高齢者専門の精神科医として、三十年以上高齢者医療の現場に従事する一方、文筆業でも活躍され、昨年は幻冬舎新書の『80歳の壁』が60万部売り上げの大ヒット。今年3月にはSBクリエイティブから「どうせ死ぬんだから 好きなことだけやって寿命を使いきる」を発売。

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