【西武】松井稼頭央監督インタビュー　蛭間拓哉の1番起用について「蛭間が1番だと勢いづく」

――ドラフト1位ルーキー蛭間拓哉のトップバッター起用を先週火曜日（8月8日、日本ハムー西武15回戦）から始めて、そこからの6連戦すべてでフルイニング起用しました。ベンチでご覧になっていかがでしたか？
松井「1番は多分そこまで経験がない中で、初球からタイミングを合わせて振る姿もそうですが、ランナーが1塁にいたときに引っ張りにいくといった状況に応じたバッティングも含めて、1番としてはいいものを出してくれているかなと思います」

――リードオフマンとして適している部分があると踏んで起用した？
松井「そうですね。1番でどう対応していくのかというところも含めてですね。蛭間は選球眼もいいし、引っ張ることもできるし、ここぞというチャンスでもね、いいところで打ちますからね。ランナーをかえすこともそうですし、次に繋げることもそうですけど、蛭間が1番だと勢いづくというかね、そういう姿も見せてくれてますから」

――左投手を相手に3割5分7厘（8月13日現在）も打っているが、理由として考えられる要素はなんでしょうか？
松井「どうですかね。やっぱり球を引きつけられているという部分もあると思う。崩されずに引きつけて引きつけて逆方向に打っていった中で引っかかるケースもある。そこのところの見極めというところもしっかりできているのではないかなと思う」

――右投手相手だと1割台と苦にしているが、一昨日のマリーンズ戦（8月13日、ロッテー西武17回戦）で、ペルドモと益田直也という打つこと自体が難しい勝ちパターンの右投手から素晴らしいヒットを計2本放ちました。そこまで3打席ノーヒットで2三振、その後終盤の4打席目、5打席目でヒットを打つということは並大抵のことじゃないと思いますが？
松井「そうなんですよね。対応能力といいますかね、打席を重ねていった中でどういう対応をしていくか、どういう配球で来るかということも含めて、多分考えていないとなかなか打てるピッチャーじゃないと思います」

――蛭間の外野守備はどうですか？
松井「良くなってきたと思います。練習でもそうですけど、今の課題にしっかり取り組んで、それが試合に繋がってきている部分はもちろんありますし、まだまだ伸びる、まだまだ上手くなる要素を多く持っていると思うので、そこはいろいろなことを経験しながら成長していくと思う。楽しみです」

――リードしている最終回でも蛭間には守備固めを出しません。この起用にはやはり決意が込められているのですね？
松井「やっぱりね、あそこの場面（最終回）で守らないと、その緊張感であったり、いろいろなことは感じないでしょうし、キャンプからやってきて、ファームでやって、また上（1軍）で今やってという段階を踏んで、上手くなっていると思います。（試合に）出ないと課題というのは出てこないと思うので、1試合でも多くしっかり準備をしてやってもらいたいなと思います」

――エース髙橋光成の戦線離脱を知らされたときは、どんなことをお考えになりましたか？
松井「これはもう仕方ないですね。誰にも起こりうることなので、まずはしっかり体調を戻して、（1軍に）戻ってきてほしいなと思います」

――特例2023による抹消ということで、その後の（髙橋光成の）具合はいかがですか？
松井「今は熱も下がりましてね、少しずつ動かしている段階だと思いますので、しっかりとまた準備をして、また戻ってきてほしいなと思います」

――高橋光成の代わりにこの試合（8月15日、西武ー楽天18回戦）、先発するのは3週間ぶりに1軍へ戻ってくるディートリック・エンスです。監督は（打者）2巡目以降、考えすぎているというふうにエンスのことを（以前のインタビューで）おっしゃっていましたが、その課題が解消されていればいいですね？
松井「そうですね。やっぱりまずは自信を持って投げてほしいですし、キャッチャーを信じて投げてくれるといいなともちろん思うのですが、自分なりのプランは当然先発なので考えてくれていると思うし、その準備というのはもちろんしてきてくれていると思うが、打者としっかり勝負できるように。今日は期待したいなと思います」

※インタビュアー：斉藤一美アナウンサー