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水谷加奈のエンタの女王

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Jan30

志の輔らくご

志の輔らくご7年目となったパルコ劇場での志の輔らくご。
志の輔さーん、今年も面白かったですよー。
談志師匠が亡くなって初めて迎えるこの公演。
志の輔さんも、いつもと違う思いで
高座に上がられたのではないかとお察しする。

志の輔らくごでは、前座も二つ目もいない。
全て志の輔さんが演じる。
一席目、二席目は新作落語。
ちなみに二作目はおなじみ『メルシー雛祭り』。
ドタバタなんだが、最後にうるっとくるストーリーだ。
そして三席目は古典落語の『紺屋高尾』。
神田にある紺屋に勤めている染物職人・久蔵は、
まじめ一途に働く好青年。
その久蔵が、恋わずらい!?
しかも相手は吉原で一番人気の高尾太夫ときたもんだ。
果たして久蔵は高尾に会うことができるのか?

この話は、とてもあったかい。とってもいい話。
ホントにこういうことが起きると嬉しいよね、と思う。
「去年はいろいろあったから、
 今年は何かいいことがあればいいな、
 と思いましてね...」
と、志の輔さん。
そして、この『紺屋高尾』は、
談志師匠がよく演じていた演目でもあるから、
余計感慨深い。
斜め右を向きながら、左手で右耳の耳たぶを触る仕草が
談志師匠とそっくりで、なんだか嬉しくなった。

最後は長唄連中に合わせて、恒例の三本締め。
2012年、よい年になりますように。


『志の輔らくご』
  パルコ劇場 2月5日まで

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