文化放送

水谷加奈のエンタの女王

映画、芝居、コンサート、歌舞伎、ミュージカルから、落語に文楽、能や狂言、そして、美術館、写真展、遊園地!?に至るまで。とにかくこの世は楽しいことがいっぱい!なのだ。エンタの女王、水谷発信の情報で、あなたも毎日エンジョイ!

Sep21

気仙沼

読み聞かせの仕事で気仙沼に行ってきた。
海に近いホテルを予約。
チエックインしたのは夜だったのでわからなかったのだが、
朝起きて窓の外を見て、呆然としてしまった。
周りになにもないのだ。
広い更地にホテルだけがぽつんと立っている。
そして朝から工事の音が。。。
流されてしまったままなのだ。
「1年半近く経ちますけどね、
 復興どころか復旧もしていません」
ホテルフロントの女性が、そうおっしゃった。
ホテルには工事関係の人やボランティアの学生さんが
たくさん宿泊していた。
まだこんなにボランティアの人が来ているのか... .
「まだまだやることはたくさんあるんです。
 雑草取りとか配管掃除とか」
東京の大学からやってきたという学生さんたちに
頭が下がる想いだ。

夜、『復興屋台村・気仙沼横丁』に行った。
去年の11月立ち上がったこの横丁は、
地元・気仙沼の食材を積極的に使った飲食店が並ぶ。
どの店に入るか迷ってしまうが、
ワタシはタクシーの運転手さんにすすめられた
『大漁丸』という店に~。
地元の人で賑わう店内。
店の人もお客さんもみんな気さくで元気で、
こっちがエネルギーをもらってしまったくらい。
広場にポールが立っているのだが、
「このポールの高さまで津波が到達しました」とのこと。

気仙沼横丁

たまたまあちらでは、
気仙沼の仮設住宅に住んでいるトメコさんと仲良くなったのだが、
先日そのトメコさんから
「先日はありがとう」
と、サンマが届いた。
「誰かが話し相手になってくれるだけで嬉しいんよ」
と言っていたトメコさんの穏やかな表情が思い出される。

全てにおいて、まだまだだな、と痛感。

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