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PART2 東京散歩 ラジグライブニング
ONAIR REPORT
2月27日(月)〜3月3日(金)
今週は浅草の手拭い専門店・ふじ屋二代目・川上千尋さんを訪ねました。
ふじ屋は初代の川上桂司さんが戦後すぐに、呉服店から手拭い専門店として創業したお店です。江戸から続く職人の技で、古典柄や現代柄の手拭いを作って、幅広い世代に好まれる様々な手拭いを紹介しています。
ふじ屋さんの手拭いは従来の手拭いとイメージが違います。

『手拭いっていうのは、お風呂で使ったり鉢巻にしたり、というだけではないんです。天明4年(1784年)に戯作者・山東京伝が「たなくいあわせ」という手拭いの展覧会をしているんです。大名から花魁まで、いわゆる当時の文化人がデザインして手拭いを展示しているんです。その当時、手拭いには飾って楽しむという使われ方があったんです。いつしか、そういったことが忘れられていったんですが、手拭い一筋の親父が “染め絵手拭い” を復活させたんです』

江戸時代天明期の人気戯作者・山東京伝の「たなくいあわせ」。現代に置き換えて例えてみますと、「三谷幸喜さんのような方がプロデュースして、国会議員からグラビアアイドルまでのオリジナルデザインTシャツの展示会をやった」みたいな話ですね。
昔は “手拭いかけ” にかけて飾ったようですが、初代・川上桂司さんは額装を考案しました。絵画と違って入れ替えが簡単ですから、季節に合った花や図柄を部屋に飾るのもいいですね。お店では古典柄から新作まで季節によって入れ替えて常時200点ほどを販売しています。

『その昔、手拭いはファッションアイテムでもあったんですね。その流行は歌舞伎の舞台から出てて、役者の衣装の柄を真似てみたり、役者の色んなかぶり方を真似てみたり、それが流行になっていったんです。今でも残っている「菊五郎格子」 「高麗屋格子」とか、成田屋の「かまわぬ」とか、これも流行だったんですね。最近の女子高生とか、こういった古典柄をみて「カワイイ」っていうんですよね。粋とか乙っていうなら分かるけど「カワイイ」っていわれるとなんだかなぁ』

女子高生が、ふじ屋さんで手にとって「かわいい」と思わずいってしまう古典柄、やはり、かァ〜わァ〜いィいぃ、と思います。
ちなみに、川上さん本人は「藍色の手拭いが一番美しいと思うんです。藍色の染めは手拭いの原点だし、色がさめて落ち着いて来ると、とんでもなく雰囲気のいい頃合いがあるんです。その美しさったらないですよ。」とおっしゃっていました。

『あのね、手拭いは端が縫ってないからほつれるんですよ。昔は必要な長さを切り売りしていたからなんです。手拭いは面倒をみながら使って頂きたいんです。最近、こういったことは失せちゃったんですが、ほつれは鋏で切って、できれば生乾きのうちにアイロンをかけてね。ひと手間かけて粋に使って欲しいですね。粋ってそういうことだと思うんですよ。ひと手間かけて身ぎれいに暮らそうという精神が粋ということなんじゃないかと思うんです。それから、手拭いは消耗品で、代々残すような物ではないですが、使えるうちは使って欲しい。汗拭きが雑巾になって最後は靴拭きになるまで大切にってことですよね』

ふじ屋さんでは、手拭いの半分のサイズで両端をミシン掛けした「豆手拭い」というのも売っていまして、これがハンカチがわりに人気なんだそうです。
ちょっとした美術館のような楽しさもあります。浅草にお出かけの際はのぞいてみてください。ふじ屋さんの場所は、浅草寺・弁天山の鐘突堂の手前にあります。

ふじ屋
電話番号 03−3841−2283












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