2017/9/06

ビットコインの価格急落 時価総額1・7兆円減少

 インターネット上で取引される仮想通貨「ビットコイン」の価格が急落している。5日の時価総額は過去最高値を付けた2日と比べて一時、約1兆7500億円減少した。中国政府が4日に仮想通貨を使った資金調達を禁止する規制強化を発表し、コインの需要が減るとの思惑から売り注文が優勢となった。
 米情報サイト運営会社「コインデスク」などによると、9月2日に初めて1ビットコイン=5千ドル台を付けたが、その後は値下がりが続き、中国政府の発表で一段と下落。日本時間の5日午前に一時4037・50ドルまで下がった。時価総額は2日の約8兆9900億円から約7兆2400億円に減った。

内容を読む
博士(経済学)・帝京大学経済学部教授・慶大経済学部非勤
宿輪純一
37

 ビットコインをはじめとした仮想通貨の全面安については、番組でもご説明したが、今回は特に中国当局の規制がきっかけである。ICO(イニシャル・コイン・オファリング)という、仮想通貨を株式の上場の様に使い資金調達をする技術が規制された。株式の場合には取引所が審査するが、仮想通貨はそういった審査がなかった。実際には詐欺まがいの様な事件も多発していた。
 また同様に、ISなどテロ等のマネーロンダリングの問題も指摘され、すでに、仮想通貨については中国、オーストラリア、シンガポール、米国が規制強化など金融および司法当局が厳しい姿勢を示している。

  • URLを
    コピー

このコラムを書いた人

他の人のコラム

関連ニュース