『大垣尚司・残間里江子の大人ファンクラブ』    海外転勤で住宅ローンはどうなる

『大垣尚司・残間里江子の大人ファンクラブ』    海外転勤で住宅ローンはどうなる

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情報番組「大垣尚司・残間里江子の大人ファンクラブ」では、残間里江子さん(フリープロデューサー)と、大垣尚司さん(青山学院大学教授、移住・住みかえ支援機構代表理事)が、お金や住まいの話を中心に、大人世代のあれこれを語ります。

この連載は、番組内の人気コーナー「おとなライフ・アカデミー2023」の内容をもとに大垣さんが執筆した、WEB限定コラム。ラジオと合わせて、読んで得する家とお金の豆知識をお楽しみください。

海外転勤で

こんな新聞記事を見つけました(日本経済新聞2023年8月21日付け)「海外転勤、金融サービス断絶も NISA口座解約、住宅ローン借り換え迫る」って言うんですけど。海外に転勤すると、マネーロンダリングの関係で証券の口座などは閉めなくてはならないし、ネット銀行だったら解約しなくてはいけないとか。それで本当かな?と思ったのは、「面倒なのは住宅ローンをかりている場合だ。対応はバラバラで、仮にローンの口座の解約を求められた場合、別の銀行で借り換えが必要」という記述。僕らは転勤される方の持ち家借り上げをやっていますが、そういう目に遭われた方はまだ見たことがありません。もしかしたらそういうことも、あるのかもしれないですね。

海外転勤でも借り上げは問題なし

金融取引は、確かに海外転勤の場合、いろいろ面倒なことが起きるようです。でも、日本にお持ちの家をJTIが借り上げることには、なんの問題もありません。海外にいらっしゃる場合は、日本では税金がかからないので、家賃から20%程度をJTIが源泉徴収して、それを税務署に納めて終了です。これは収入源として、悪くないと思います。

円高の時代は大変でした

いまはドルが高くなってきましたから、海外でドル建てで給料をもらわれていると、案外お得感があるかもしれません。でも、以前、円高のときは本当に大変だったんですね。マイホーム借り上げ制度を利用できるのは50歳以上というルールがありますが、そんなこともあって、転勤の場合は年齢制限をなくすことになりました。海外へ行かれる場合も、源泉徴収に切り替えるだけで、銀行や証券の口座みたいな面倒なこともありません。私も専門家の割にはこういうことに詳しくなかったので、またちょっと調べてみようと思っています。

今回は、「海外転勤と住宅ローン」について考えてみました。

大垣尚司 プロフィール
青山学院大学 法学部教授、一般社団法人 移住・住みかえ支援機構代表理事。

第一線で培った金融知識をもとに、住宅資産の有効活用を研究・探究する、家とお金のエキスパート。

東京大学卒業後、日本興業銀行、アクサ生命保険専務執行役員、日本住宅ローン社長、立命館大学大学院教授などを経て、現在、青山学院大学法学部教授。
2006年に「有限責任中間法人移住・住みかえ支援機構」(現、一般社団法人 移住・住みかえ支援機構)の代表理事に就任。
日本モーゲージバンカー協議会代表理事を兼務。著書に『ストラクチャードファイナンス入門』『金融と法』『49歳からのお金ー住宅・保険をキャッシュに換える』『建築女子が聞く 住まいの金融と税制』など。

家とお金に関するご質問、お待ちしてます
番組では、家とお金にまつわるメールやご質問をお待ちしています。
宛先は、otona@joqr.netまで。

※この記事で掲載されている情報は全て、執筆時における情報を元にご紹介しています。必ず最新の情報をご確認ください。

お知らせ
パーソナリティの一人である大垣尚司さんが代表理事を務める一般社団法人「移住・住みかえ支援機構」(JTI)では、賃貸制度「マイホーム借上げ制度」を運用しています。

住まなくなった皆さまの家をJTIが借り上げて、賃貸として運用。
入居者がいない空室時でも、毎月賃料を受け取ることができます。
JTIは非営利の公的機関であり、運営には国の基金が設定されています。

賃料の査定や、ご相談は無料。資格を持ったスタッフが対応いたします。

制度についての詳しい情報は、移住・住みかえ支援機構のサイトをご覧ください。

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大垣尚司・残間里江子の大人ファンクラブ

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楽しいセカンドライフを送るためのご提案などがたっぷり! 金融・住宅のプロフェッショナル大垣尚司と、フリープロデューサー残間里江子が 大人の目線でお届けします。…

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