『大垣尚司・残間里江子の大人ファンクラブ』 家がとってもお得に買える? 賃貸併用住宅とは(おとなライフ・アカデミーWEB)

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金融・住宅のプロフェッショナル大垣尚司(青山学院大学教授)さんと、フリープロデューサー残間里江子さんが、楽しいセカンドライフを送るためのご提案をお届けする番組『大垣尚司・残間里江子の大人ファンクラブ』。

この記事では、「大人ファンクラブってどんな番組?」という方のために、コーナー「大人ライフ・アカデミー」をもとに作成された大垣さんのレポートをお届け。ラジオとあわせてもっと楽しい、読んで得する「家とお金」の豆知識です。

2021年3月27日の放送は、リスナーメールをご紹介。
千葉県にお住まいの「悩める40代」さんは、現在賃貸マンションにお住まいです。
最近、ご友人から「賃貸併用住宅」の話を聞き、購入を検討中。
なんでも、ローンの支払額を払っても、家賃収入がそれを上回るので、結局毎月黒字なんだとか。
そんなうまい話が本当にあるのでしょうか?

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●賃貸併用住宅なら、家を買っても黒字になる?

今回の放送では、市川市の「悩める40代」さん、男性の会社員の方からメールをいただきました。

「賃貸マンションに暮らしています。
正社員とはいえ、このご時世。家を買うのをためらっていたところ、友人から『賃貸併用住宅は悪くない』と勧められました。
彼は賃貸併用住宅をローンを組んで購入したそうですが、家賃収入からローンの支払額を引いても黒字で、次のもっと広い家を買うための準備を進めているのだそうです。

いい話なので、私も気持ちが傾きかけていますが、どこかにリスクがあるような気もして仕方がありません。
もしリスクがあるとしたらどんなところでしょう、教えて頂けないでしょうか?」
ということなのですが。

●賃貸併用住宅とは? 二世帯住宅をイメージすると分かりやすい

賃貸併用住宅とは、一つの建物内に大家さんと入居者がどちらも住んでいる住宅のことをいいます。アパート、戸建て、マンションなど、建物の種類は問いません。

イメージとして近いのは、二世帯住宅や、大家さんが住んでいるアパートなどが近いです。もちろん、色々な建て方がありますけどね。
最近は、東京ですでに土地をお持ちの方が、新たに3階建ての家を建てて、1階部分だけを貸し出しているケースなんかがよくあるみたいですね。

●家は「高い買い物」ではない?! 普通の借金と住宅ローンの違いとは

「悩める40代」さんはこの賃貸併用住宅について「黒字で家が買えるなんていい話だけれども、リスクがあるのでは」と心配されているようです。

結論から先にいうと、「貸し手が付くような土地であれば、リスクはあるけれどもトライしてもいいのではないか」と私は思っています。

そもそも、家を買うのって、実はそこまで「大きな出費」ではありません。

なぜかというと居住費は、家を買っても買わなくても、結局、家賃か住宅ローンの形で払わなければいけないものだから。

たとえば家賃に毎月7万円を払っている人が家を買い、毎月9万円を住宅ローンに払うことになったとしましょう。これまでの生活と比べて、新たに出ていくお金は、差額の2万円だけです。
さらに賃貸と違って、ローンを払い切れば手元に土地が残り、自分の財産としてずっと所有し続けることができます。

住宅ローンは、普通の買い物のような「単なる出費」ではないんですよね。

賃貸併用住宅はその上でさらに「自分のお金で、お金が生まれるものを買っている」状態です。

なので、ローンの支払いが楽になるのは当たり前といえば当たり前なのです。

●賃貸併用住宅の注意点! 金利は高く、返済期間は短くなる

賃貸併用住宅のリスクについても考えてみましょう。

先ほど賃貸併用住宅について「自分のお金で、お金が生まれるものを買っている」と言いましたが、自分が払える以上のお金で、無理をしてローンを借りる場合は少し事情が変わってきます。

賃貸併用住宅は、自分で住む部分以外は、住宅ローンではなく、事業用のローンを借りなければなりません。

事業用ローンは、住宅ローンに比べて返済期間が短く、金利も高いのが特徴です。

具体的にいうと、住宅ローンの金利が年0.5パーセントから2パーセント程度なのに対して、事業用ローンの金利は1.5パーセントから5パーセント程度。借りる額にもよりますが、総支払利息の額がそれなりに増えることを覚悟しておいたほうが良いです。

さらに、返済期間は20年程度と短く設定される場合が多いので、そこにも注意が必要です。

●空室リスクについても考えて

さらに、家賃をあてにしてローンの返済を行う場合は、入居者がつかず、空室になってしまうリスクのことも考えておきましょう。

賃貸併用住宅の場合、賃貸部分は1〜2戸の場合が多いんですね。ここが空室になると家賃収入がゼロになってしまう。

土地代も住む場所も貸す場所も全て含めてローンを借りて、「少し返済がキツそうだけれど、家賃収入があれば大丈夫」という場合は、本当に賃貸併用住宅で良いのか立ち止まって考えてみてください。

相談者さんの友人は、賃貸併用住宅で非常にうまくいっているそうですが、これはもしかすると、ご両親から土地だけは相続していたとか、そういう背景があるのかもしれません。

●JTIの「マイホーム借上げ制度」使用もアリ

というわけで今回は、賃貸併用住宅のメリットとリスクについて考えてみました。

ちなみに、手前味噌ですが、私が代表理事を務める移住・住みかえ支援機構(JTI)では、条件を満たす場合、賃貸併用住宅の借り上げを行っています。

JTIにお任せいただいた場合、空き家時でもJTIから賃料をお支払いしていますから、家賃収入がゼロになるリスクが避けられます。

長期優良住宅であることと、貸す部分の面積が自分の住むところよりも狭い必要があるのですが、その条件を満たせば、ご検討いただいても良いのではないかな、と思います。

最後は宣伝になってしまいましたが(笑)、「悩める40代」さん、その後の経過についてもぜひまたメールをいただければと思います。

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大垣さんが代表理事を務める「移住・住みかえ支援機構(JTI)」では、国が保証している安心・安全の賃貸制度「マイホーム借上げ制度」を運用しています。マイホームをJTIが借り上げ、空室時も賃料をお支払い。第二の年金として家を活用できます。

コロナ後の新しい暮らしに、ぜひマイホーム借上げ制度のご利用をご検討ください。

マイホーム借上げ制度についての詳しい情報は、移住・住みかえ支援機構のサイトをご覧ください。

 

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