• 2018.6.04

    6月4日(月) The News Masters TOKYO 第304回

    【7時台】
    毎週月曜日7時台のニュースマスターは、フジテレビ系列28局のニュースサイト FNN.jp のチーフビジョナリスト 清水俊宏さん。


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    ●7時は「先週の党首討論、意味なし!」にフォーカス。5月30日、およそ1年半ぶりに国会での党首討論が開催されました。安倍総理大臣と立憲民主党の枝野代表、国民民主党の玉木共同代表、共産党の志位委員長、日本維新の会の片山共同代表が論戦を交わしましたが、安倍総理の答弁姿勢だけでなく野党の追求能力も問われ、与野党双方から『意味がなかった』という発言が出るような、残念な結果に終わりました。


    立憲民主党の枝野代表(持ち時間19分)は森・加計問題の質問で安倍総理は同じ答弁を繰り返す姿勢でイメージダウンにはなりましたが、新事実は出てこず、議論とは呼べません。一方、国民民主党の玉木共同代表はトランプ大統領の貿易に関する発言への対応と、北方領土問題を含む日露関係を質問。総理サイド、国民から一定の評価を得て、安倍総理大臣は終了後、玉木氏に歩み寄り、握手しました。その後、首脳会談では厳しい交渉だったと領土返還に向けたプーチン大統領との交渉内容を一定程度伝えたとのことです。そもそも党首討論は「国家基本政策委員会 合同審査会」が正式名称。立憲民主党や共産党が質問した「森・加計問題」は基本政策なのでしょうか?党首討論は2000年に国会活性化の一環として導入されましたが二大政党制を意識しての制度設計、野党が分裂していると細切れになったり、野党が一方的に討論のテーマを設定するのは、骨太の議論の場に相応しくないという意見もあります。このため、質問時間を増やし、国民の多くがテレビで見られる午後8時からの開催。首相が野党の投手に逆質問するなど、双方向の討論にする必要があるのではないかとされています。


    ●7時30分は、「就活解禁、面接官が逆面接」。こちらはFNN.jpで読まれている先週解禁になった就活の記事です。今年は5月1日の時点で、内定率がすでに4割強という数字もあり、売り手市場が進んでいます。そんな中、若手・中堅社員が新卒者の面接官を担当する場合に注意すべきことはどんなことでしょうか。


    先週、就活が解禁されましたが、未来の優秀な人材を確保するために、みずほ銀行の「みずほらしくない人に会いたい」や10カ国以上旅した人限定の合同会社説明会「旅人採用」など各社の工夫が話題となっています。清水さんにはご自身の経験や学生側から面接官の質をチェックされることについて気をつけるべきことをお話いただきました。


    【8時台】
    本日8時台のニュースマスターは精神科医の名越康文さん。


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    ●8時は、「学習障害などのケアを学習塾ビジネスとして起業」のお話。大阪市で注目を集める学習塾、発達障害の子供を支えるビジネスについての話題です。学習塾「あすはな先生」では、発達障害や不登校、引きこもりの子どもたちを専門に預かり、個別に指導。指導者は臨床心理士の資格を持つ専門家を中心に、大学や大学院などで心理学、福祉学、教育学などを学ぶ学生たちが担当しています。


    2007年以降、学習障害、発達障害の子供達は増加傾向にありますが、「特別学級」「行政支援」に頼っていますが、受け皿が少ない状態です。学習塾「あすはな先生」では、子どもたち一人一人に対して事前に臨床心理士がヒアリングを行います。発達上の特性や、障害、認知の特性を把握した上で個別の学習プログラムを組みます。また、注意欠陥多動性障害(ADHD)や学習障害(LD)など発達障害と診断され公的支援の対象にならないグレーゾーン:「やや不器用な子」や「集団生活が困難な子」も入塾が可能なため、不安を抱える親たちの「かけこみ寺」として小・中学生を中心に約560人の子どもたちを受け入れています。「あすはな先生」学習障害・発達障害の子供達の支援を継続的に行える仕組みを作り、成功しています。社会的課題を事業化、いずれは株式上場を目指しているとのことです。


    ●8時30分は「ヘヴィメタルは心を落ち着かせるという研究」について。一種の音楽療法として、精神を安定させるために、パンクやヘヴィメタルなどいわゆるエクストリーム・ミュージックを聞くと効果が高い、という話題です。音楽療法とは音楽の波動で脳波に影響を与え、脳を活性化させるなどの療法のこと。有名なのはモーツァルトですが、モーツァルトの音楽は実際に脳を刺激し、自律神経を活性化させる効果があります。高周波音は、脊髄から脳にかけての神経系を効果的に刺激して、その結果健康を支えている生体機能に、良い影響を及ぼします。


    ヘヴィメタルなどの攻撃的な音撃を聴くと攻撃的になるのでは?と思われますが、実はそんなことはなく、怒りを誘発することも敵意を促すこともありませんでした。これでヘヴィメタルのようなエクストリーム・ミュージックは感情を客観的に捉えるために役立つ、アクティブに、前向きにする効果が高く、心に沸き起こる、反抗心、興奮度、ストレスが減少する効果が認められました。皆さんも心を落ち着かせるためにパンクやヘヴィメタルなどいわゆるエクストリーム・ミュージックを聞いてみてはいかがでしょうか。


    【トレンドマスターズTOKYO】
    月曜日はYes Noアンケートで主流がわかる「あなたはどっち?Yes Noリサーチ」です。今回は浅草に観光に来ていた外国人旅行者の皆さんに「Is this your first visit to JAPAN?(日本は初めてですか?)」という質問をぶつけてみました。


    【マスターズインタビュー】
    今週は、ヘアカット専門店「QBハウス」などを運営するキュービーネットホールディングス株式会社 代表取締役社長 北野泰男さん。初日の今日は北野さんが最初の就職先に銀行を選んだ理由と転職先に理容・美容業界を選んだ理由を伺いました。


    今日の楽曲ラインナップ
    1曲目 Self Control / Laura Branigan
    2曲目 All Right Now / Free
    3曲目 愛のしるし / スピッツ

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  • 2018.6.01

    6月1日(金) The News Masters TOKYO 第303回

    【7時台】
    金曜日7時台のニュースマスターは、エコノミストの崔真淑さんと文化放送・報道スポーツセンターの鈴木びんさん。


    ●7時は、『2020年東京オリンピックのマラソンコース』について。2020年東京オリンピック・パラリンピック組織委員会は昨日、東京オリンピックのマラソンコースを発表しました。浅草や銀座、皇居など東京都心を駆け巡る42.195キロ。今回、このコースがなぜ選ばれたのでしょうか?そして真夏の東京を走る今回のコースは日本勢にどのような結果をもたらすのでしょうか?


    最近のオリンピックや世界選手権で主流の周回コースというだけでなく、1964年東京大会などと同様にスタジアムを発着する伝統的なコースで、アップダウンが少ない全体的に平坦なコースですが、最終盤に待ち受けるおよそ4キロにわたる上り坂が勝負のポイントとなります。文化放送近くの増上寺で折り返すということですので、どこに見にいこうかなど話し合いました。


    ●7時30分は、グローバル株式市場を襲ったイタリア・ショック!にフォーカス。今週、イタリアの政局混乱への警戒感から乱高下したNYダウ。同時に、世界の金融・株式市場でも投資家のリスク回避の姿勢が再び強まっているようです。グローバル株式市場を襲った"イタリア・ショック"とは?


    イタリアでは3月の総選挙以降、EU派(親欧州連合派)とEU懐疑派のせめぎ合いが続いていますが、8月か9月にも再選挙が実施される可能性が浮上。選挙実施となれば、バラマキ政策を掲げるEU懐疑派に対する国民の支持率は高く、EU懐疑派政党が政権を担うことが決まれば、場合によってはユーロ圏から離脱する可能性も否定できないことから、投資家のリスク選好意欲が後退しているとのこと。


    イタリアの経済が危なくなると、南米の状況も変わります。そうなるとイタリアや南米に出資している日本の財政にも影響が出てくるのです。
    さらに、今朝また状況が一変。ポピュリズム政党「五つ星運動」と極右「同盟」が次期首相に推薦した法学者のジュセッペ・コンテ氏が首相に再指名されました。ポピュリズム政党「五つ星運動」と極右「同盟」はEU離脱を目指しているため、イギリスがEU離脱をした時のような混乱がまた起きる可能性があるというお話でした。


    【8時台】
    金曜日8時台のニュースマスターはデジタルハリウッド大学の杉山知之学長。


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    ●8時は、「ネットフリックス」について。先月、アメリカの動画配信大手ネットフリックスの株価が上昇し、時価総額が1527億ドル(=日本円で、およそ16兆7千億円)と、ディズニーの時価総額1523億ドルを上回りました。オリジナルドラマなどのコンテンツに莫大な投資を続けるなど、独自のビジネスモデルで急成長しているネットフリックスがauのKDDIやケーブルテレビ最大手のJ:COM(ジュピターテレコム)と提携、日本国内でも市場を拡大しています。2015年に進出した日本では、世界の利用者1億2500万人のうちシェア約7%。日本では広告ベースで無料視聴できるテレビになれている人が多いです。しかし、ネットフリックスのプロダクト最高責任者、グレッグ・ピーターズ氏は「日本でも時間が経過すればシェア50~60%へと成長する自信がある」と話します。
    杉山学長には2020年に商用サービス開始を予定している次世代通信規格「5G」時代や放送と通信の融合に向けて、勢力地図のお話をしていただきました。


    ●8時30分は、「AIの新しい使い方」について。AI=人工知能を活用した新しいサービスが次々と誕生しています。新潟市では、AIを使った音声翻訳システムの本格的な窓口運用を今月からスタート。留学生などが多い外国人住民の利便性向上と、業務改善に繋げる狙いです。また、NTT東日本では、今月下旬からAIを活用した万引き防止サービスを開始します。杉山学長には今後のAIについてお話いただきました。


    【トレンドマスターズTOKYO】
    金曜日のこの時間は「タケタケFriday」今朝は、銀座でバーを経営するkazuquoママをお迎えして、「ニューヨーク見聞録」をお送りしました。


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    【マスターズインタビュー】
    今週は、「ロック・フィールド」の代表取締役会長兼社長の岩田弘三さん。創業は1972年。当時の中食市場は約3000億円でしたが、昨年には10兆円を超えるまでになりました。最終日の今日は、「今後のロックフィールドが果たす役割」について伺いました。


    今日の楽曲ラインナップ
    1曲目 Gimme Some Lovin' / Spencer Davis Group
    2曲目 Don't Stop Believin' Olivia Newton-John
    3曲目 慟哭 / 工藤静香

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  • 2018.5.31

    5月31日(木) The News Masters TOKYO 第302回

    【7時台】
    木曜日の7時台のニュースマスターは教育改革実践家・元リクルート社フェローの藤原和博さん。


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    ●7時は、採用のプロ人材とは?について。中途採用のプロ人材を巡って争奪戦が起こっています。人手不足が慢性化する中、優秀な転職人材を採用するために人事部を強化する企業が増えています。転職サイトに掲載される中途採用専任者の求人はこの2年間で2.7倍に増加。求人の際の年収も3割高くなっているとのことです。藤原さんが勤めていたリクルートには採用のプロがおりました。そのプロにどうやって相手を見極めるかを聞いたところ、小中学校時代の失敗談を聞き出すことが重要とのこと。遠い過去の話は嘘をつけません。さらにその失敗談を面白おかしく語れる人はコミュニケーション能力が高いというお話でした。


    ●7時30分は、『道徳が「教科」に』にフォーカス。今年の4月から、小学校で道徳が「教科」の一つとなり、通知表に評価が記載されることになりました。評価方法は「数値は使わずに児童の成長を文章で表す」というもので、「どう書いたらいいのか」と悩む教員たちの模索が続いています。戦後、GHQによって『修身』の授業が廃止となった後、昭和33年に教科書や評価を伴わない「道徳」の時間が週に一時間、設けられました。


    これは戦前の修身の教科書を復活させれば、日本の子供たちはもっと思いやりが深まるし、いじめもなくなるし、郷土愛も育つと考えている人がいるから。藤原さんは「どう考えても『思いやりを持ちなさい』と言い聞かせても、持つわけじゃないとお話されておりました。


    【Take up Sports!】
    今日は、昨日横浜・日産スタジアムで行われたサッカーの国際親善試合、キリン・チャレンジカップの日本―ガーナ戦について現地観戦された池田さんにお話いただきました。


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    【8時台】
    木曜日の8時台のニュースマスターは横浜DeNAベイスターズ前社長でスポーツ庁参与の池田純さん


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    8時はTake up Sports!に引き続き、日本―ガーナ戦について。サッカー日本代表は昨夜、ガーナ代表と対戦し、0-2で敗れる結果に終わりました。西野監督が導入してテストを行った3バックは、スピードあるガーナの攻撃に対して脆く、攻撃ではほとんどチャンスを作ることもできませんでした。6月14日に開幕するワールドカップロシア大会前の大事なゲームで、見せ場なく敗れた日本代表に対し、サポーターから試合終了後にブーイングが起きるなど、本大会に向けて西野ジャパンの不安は広がっています。池田さんにはこれからサッカー日本代表をどう盛り上げるべきなのかをタケさんと話し合いました。


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    8時30分は「セ・パ交流戦」について。チームの流れが大きく変わる交流戦の3週間はペナントレース全体に与える影響も少なくありません。交流戦を楽しみにしているファンが多い一方で、毎年のように囁かれる「交流戦の廃止論」。球団経営にどのような影響があるのでしょうか?改めてプロ野球交流戦のメリット・デメリットを考えます。交流戦は当初36試合を戦いましたが、2007から24試合になり、2015年から現在の18試合になりました。もともと、交流戦は「集客に苦労したパ・リーグを救済」する形で始まった企画。しかし、パ・リーグ各球団も人気が上がってきているので、もう救済する必要はないのでは?という声もあります。ファンの立場と球団経営の立場で違うようですが、「交流戦のメリット」を最大限活かせるようにすれば良いというお話でした。


    【トレンドマスターズTOKYO】
    木曜日「ヒットの芽」ユニークな視点で生まれた商品や今、注目されつつあるモノ・コト・サービスなどを紹介しています。今日は今月頭に、タイのプーケットに行ってきた池田さんのヒットの芽。プーケット島にあるカルチャーテーマパーク「Fantasea(ファンタシー)」と「掛け合わせの美学」についてお話いただきました。


    「Fantasea」はカマラビーチにあるプーケット最大のカルチャーテーマパーク。ショーが上映される「劇場」と4000席もある巨大レストラン、民芸品を扱うお土産屋さん、ミニジャングルもあります。劇場では、伝説・民話を元にした「カマラ王国」の物語を、ショー形式で役1時間半に渡って行います。


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    池田さんはこの「Fantasea」の中にある「掛け合わせの美学」が素晴らしいというお話をしていただきました。


    【マスターズインタビュー】
    今週は、「ロック・フィールド」の代表取締役会長兼社長の岩田弘三さん。4日目の今日は45年以上会社を率いてきた岩田さんに、大事にしてきた言葉について伺いました。


    1曲目 Roll with it / Steve Winwood
    2曲目 Don't make me wait / Sting,Shaggy
    3曲目 キラキラ / 小田和正

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  • 2018.5.30

    5月30日(水) The News Masters TOKYO 第301回

    【7時台】
    水曜日の7時台のニュースマスターは、三菱UFJ国際投信チーフエコノミストの荒武秀至さんです。


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    ●7時は、『ガソリン価格、高騰か!?』の話題にフォーカス。ガソリン価格が5週連続で上がり、今週にも1リットル=150円を突破しそうです。今後もガソリン価格の高騰が続くのでしょうか?一方で、サウジアラビアとロシアが協調減産を緩める検討をしていると先週、明らかになり、国際価格は日本時間の28日午前、一時およそ1カ月半ぶりの安値まで下がりました。


    今後のガソリン価格が高騰にならない理由として、荒武さんは「OPECの価格支配力の低下」「原油高になると産業活動が停滞し、結果的に原油消費が鈍るので値段が下がる」「原油価格の高騰が後々、産油国自身にツケがまわる」の3つをあげました。


    また、原油の先物取引市場では原油の価格が低下しています。先物価格と店頭価格にタイムラグがあるため、2週間ほど経つと1リットル= 140〜145円に下がってくるだろうと予測しました。


    ●7時30分は『増え続けるインバウンド』の話題にフォーカス。観光庁は、2018年に日本を訪れた訪日外国人、いわゆる「インバウンド」が、4月25日の時点で過去最速の累計1,000万人を突破したと発表しました。これは年間3,000万人に達するペースで、早くも年間の訪日外国人の数の記録更新が濃厚です。こうした動きは、日本経済にどのような影響を及ぼすのでしょうか?


    日本は、外国に比べてコストパフォーマンスが高いおもてなしを提供している背景として重要な要素を持つ、円安の現状について解説しました。私たちは、強い外貨を利用して多くの円建て製品・サービスを買うことができますが、これを裏返せば、日本人が海外旅行しても「これはお買い得だ!」と感じる機会はめったになくなり、それだけ円安になってしまっていることを実感します。荒武さんは、「為替は経済・金融に大きな影響を及ぼすので、安定がベスト。そして、円安はインバウンド消費や輸出企業に恩恵をもたらすが、長期的には日本の国力を引き上げ、それに見合った円高が望ましい。まずは、日本の生産性・競争力を引き上げ、それを反映する円高が進行し、強い円を活用して海外資産を日本人が買い漁るような時代に戻さないといけないのかもしれない」と話しました。


    【8時台】
    8時台のニュースマスターは、早稲田大学ビジネススクール准教授の入山章栄さんです。


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    ●8時は、『食品大手、ペット産業へ』の話題にフォーカス。世界の食品大手企業が、ペットフード事業への投資を加速しています。スイスのネスレは、イギリスのスタートアップ企業を買収したほか、4月に日本円で130億円を投じてペットフード工場を開設。ハーゲンダッツで知られる食品メーカー・ゼネラルミルズも、ペットフード大手を買収しました。日本では味の素が昨年から犬用サプリメント「ドッグパートナー」の通販をスタート。なぜ、いま食品業界がペット業界に進出するのでしょうか?


    ペットを飼う人は減っているのに、マーケットは拡大している背景には、1人がペットにかける金額が増えているということがあるようです。中でも流行っているペットビジネスがネット通販。これは、最初に与えたペットフードをペットが食べてくれると、飼い主はそれが好きだと思い込んでひたすらネットで買い続けるという消費者の行動に合わせてのことです。また、ペット保険の事業にも参入する会社が増えているようです。ペットには公的医療保険の制度がないため、全額が自費診療となりますが、ペットの長寿化や医療の高度化を受け、医療費も高額化していると言います。その他、ペットのフィットネス事業も流行っています。今後も活発化するペットビジネスに注目です。


    ●8時30分は、『カルビー会長、ライザップ最高執行責任者に就任へ』の話題にフォーカス。フィットネスクラブ運営のRIZAPグループは、新設する最高執行責任者・COOにカルビー会長兼CEOを6月20日に退任する松本晃さんが就任する人事を発表しました。カルビーを高収益企業に育てるなど「プロ経営者」とも呼ばれる手腕を見込み、成長を加速させる狙いです。松本さんは、都内で記者会見に臨み、「おもちゃ箱のような魅力的な会社で、成長に寄与できると確信している」と力を込めてコメントしました。


    松本さんは自身を、『0から1を作る「イノベーター」ではなく、「リノベーター」』と表現しています。つまり、企業の100ある力を200にするのではなく、力を30しか発揮できていない企業を100発揮させるのを得意としています。RIZAPはこれまでに様々な業種の企業・約70社を買収しています。業績不振だった企業を買収し、借金をしているのは事実ですが、これはソフトバンクと同じ手法です。入山さんは、「ここにリノベーターの松本さんが加わることで、ソフトバンクのような企業に急成長していくだろう」と期待しています。


    【トレンドマスターズTOKYO】
    毎週水曜日のテーマは『Company』。知っておきたい様々な会社や組織、その取り組みを、文化放送が誇るラジオの語り部・塚本ディレクターがお伝えしました。


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    今日紹介したのは、東京・足立区西新井にある「エンブレムホステル西新井」の取り組みです。日本を訪れる外国人が、2020年には4000万人を突破することは、ほぼ確実と見られている中で、外国人を受け入れる民泊やホステルも、最近、街中に目立ってきました。「エンブレムホステル西新井」もその1つ。このホステルでは、ご近所の商店街などとタイアップして、「お寿司を握る体験会」など様々なイベントが、ほぼ連日のように行なわれています。


    エンブレムホステル西新井の宿泊客の収容人数は180人前後。稼働率は80%近いということです。宿泊客と西新井の街をつなぐ地域サポーターという制度も取り入れており、そのサポーターの数は250人を超えています。日本を訪れる外国人のニーズも多様化しつつあり、地域住民との触れ合いを求める外国人観光客の心を、エンブレムホステル西新井は、着実につかんでいるようです。


    【マスターズインタビュー】
    今週は、「ロックフィールド」の代表取締役会長 兼 社長の岩田弘三さんです。「神戸コロッケ」や「RF1」といった惣菜店を、全国に300店舗以上展開しているロックフィールド。3日目の今日は、皆さんも一度は食べたことがあるのでは...?「神戸コロッケ」のお話から伺います。神戸コロッケ1号店開業は、1989年のことでした。なぜ、コロッケを始めたのでしょうか?


    今日の楽曲ラインナップ
    1曲目 Show Me The Way / Styx
    2曲目 ドリーム・オブ・ユー / 竹内まりや

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  • 2018.5.29

    5月29日(火) The News Masters TOKYO 第300回

    【7時台】
    火曜日7時台のニュースマスターは、作家・ジャーナリストの佐々木俊尚さんです。


    ●7時は、「90歳女運転の車、赤信号進入か 神奈川で歩行者4人死傷、逮捕へ」のニュースにフォーカス。神奈川県茅ケ崎市の国道1号交差点で高齢女性の乗用車が歩行者を次々とはね、1人が死亡した事故で、目撃者が「横断歩道は青信号だった」と話していることが、茅ケ崎署への取材で分かりました。署は赤信号の交差点に車で進入したとみて、自動車運転処罰法違反(過失致死傷)容疑で運転していた市内の女(90)を逮捕する方針です。


    こうした問題が起こると免許証返納などの話になりがちですが、地方だとスーパーまで歩いて1時間という所も少なくありません。さらに高齢者に向けた認知機能検査の問題は「今は何年ですか?」「今は何時ですか?」というものであり、こうした事故を起こすのは、認知症の検査では気づかない部分(運動能力等)なのではとも指摘。解決策は、運転させないことや、完全自動運転が一番いいけど、すぐにはできないため、(白タク問題もありますが、)「ライドシェア」を提案しました。


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    ●7時30分は、「裁判員、7割が辞退」のテーマにフォーカス。特定の刑事裁判において、有権者から事件ごとに選ばれた裁判員が裁判官とともに審理に参加する裁判員制度が導入されて、今月21日でまる9年となりました。この間の実施状況について最高裁がまとめた結果が発表されて、制度の開始時に比べて無断欠席の割合や辞退率が大きく上昇していることが注目を浴びています。


    基本的には断れないはずなのに、無断欠席が3割という現状を紹介しつつ、そこから「そもそも日本に裁判員制度って見合っているのか?」という話題に。実は裁判官が下す判決より、厳罰化が進んでおり、市民感情を取り入れると、苛烈なものであることがわかります。今後は、「感情で議論するのではなく、ロジックで議論する文化を作る必要がある。」とコメントしました。


    【8時台】
    8時台のニュースマスターは、経営学者の楠木建さんです。


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    ●8時台は、ファミリーマートが始めた新しい施策の話題にフォーカス。ファミリーマートは、ディスカウントストア「ドン・キホーテ」と連携したコンビニエンスストアを6月から、まずは東京都内で実験的に始めます。実験店では4千~5千点の商品を陳列し、このうち2千~3千点をドンキから仕入れ、天井近くまで陳列するなどドンキ特有の売り場づくりの手法も導入します。客数や収益動向を見極めながら、全国の他の店舗への展開も視野に入れています。


    同じ業界同士でうまくいっている会社のやり方を取り入れる「ベストプラクティス」は、各業界で行われていますが、だいたいは失敗に終わることが多いようです。例えば今回の場合、ドンキの特徴として目的なしに行ってついつい買ってしまう「圧縮陳列」があげられますが、コンビニの大きさでその特徴をうまく生かせるのかは疑問です。今回の施策が消費者の需要とうまくマッチングするのか、これまでの多くの事例のようにうまく行かずに手を引くことになるのか、今後の動きに注目です。


    ●8時30分は、「転職した理由ランキング2018」の話題にフォーカス。転職サービス「DODA(デューダ)」が発表した「転職理由ランキング2018」によると、1位は前の年と同じで「他にやりたい仕事がある」(14.9%)、2位は「会社の将来性が不安」(10.7%)、3位は「給与に不満がある」(10.5%)でした。給与や評価方法への不満など、待遇に関する不満を挙げる人が前の年に比べて増えたほか、働く時間や休暇に関する転職理由を挙げる人も目立ちます。


    楠木さんは、1位の「他にやりたい仕事がある」という理由について、「健全なことです」と肯定的でした。人はそれぞれ得意不得意があり、みんな違うのだから、転職は個人と企業のマッチングの問題です。だとすると、初めての就職先で満足できる可能性は低いため、自分に合った会社を求めて転職することはいいことです。しかし、「ジョブホッパー(転職が当たり前の人)は結婚と同じで信頼がなくなるため印象がよくない」と話しました。


    【トレンドマスターズTOKYO】
    火曜日のテーマは『BOOK』です。今日は、本の要約サービスを提供する株式会社フライヤーのプロモーションマネージャー、井手琢人さんが『AI vs 教科書が読めない子どもたち』(東洋経済新報社・著者 新井紀子)を紹介しました。


    この本は、数学者の視点から、AIの普及によってこれから起こりうる事態を冷静に予測して、それに対抗するための教育の在り方について論じています。井手さんは、「この本を読んで中高生のうちから『AIから見た人間がやるべきこと』を見つけて欲しい」と話しました。


    【マスターズインタビュー】
    今週のインタビューのお相手は、「ロックフィールド」の代表取締役会長 兼 社長の岩田弘三さんです。岩田さんは、「神戸コロッケ」や「RF1」といった惣菜店を、全国に300店舗以上展開しているロックフィールドの創業者です。ロックフィールドでは、鮮度の高い美味しいサラダを提供するために、これまで試行錯誤を重ねてきました。2日目の今日は、トヨタを目指した一方、野菜の皮むきなどは自社工場で手作業で行っているという...その理由について伺いました。


    1曲目 99 ruftballons / Nena
    2曲目 You spin me round / DEAD OR ALIVE
    3曲目 ブルドッグ / フォーリーブス

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  • 2018.5.28

    5月28日(月) The News Masters TOKYO 第299回

    【7時台】
    毎週月曜日7時台のニュースマスターは、フジテレビ系列28局のニュースサイト FNN.jp のチーフビジョナリスト 清水俊宏さん。


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    ●7時は「日露首脳会談 北朝鮮問題で連携」というニュースにフォーカス。安倍総理大臣は26日午後、ロシアのプーチン大統領とモスクワで会談し、北方領土での共同経済活動の事業化に向けた作業を加速し、7,8月を目処に民間調査団を派遣する方針で合意しました。また、北朝鮮の非核化実現に向けて緊密に連携し、米朝首脳会談成功の後押しをすることでも一致しました。


    中止になった米朝首脳会談の開催・成功を後押しすることで両首脳が一致。日本はよく「蚊帳の外」であると言われますが、それはロシアも一緒で、ロシアは北朝鮮との対話を重視しているため拉致問題での協力依頼は意味があると清水さんは話します。一方、北方領土問題では共同経済活動の具体化、北方領土への空路での墓参を7月にも実施すると申し合わせました。強権的な指導者であるプーチン氏は「この地域の平和を維持することで両国は一致」と強調。これからロシアとどう交渉するか、北朝鮮問題も含めて日本の安保の根幹が問われているというお話でした。


    ●7時30分は、「サバ缶が売れすぎて困っている」というFNN.jpで読まれている話題をご紹介。缶詰業界で、サバ缶の人気がツナ缶を超えたという話題です。サバ缶は今年2月〜3月あたりから常に欠品が続き、品薄な状態が続いています。ここ数年で人気が出てきた背景には、原料となるマグロやカツオの不漁でツナ缶が値上がりする中、サバは水揚げ量が安定していて値上がりがない、骨や皮まで使うため栄養価が高いことなどが考えられます。青森県の八戸にあるサバ缶工場は2017年1日11万個でしたが、最近では13万個に増産。工場では、フル稼働でサバ缶を生産していますが、需要が追いつかないそうです。放送ではサバ漁船に乗ったこともある清水さんのお話を伺いました。


    【8時台】
    本日8時台のニュースマスターは精神科医の名越康文さん。


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    ●8時は、「フレイルは要介護の危険信号」というお話。昨日5月27日は中曽根元総理大臣の誕生日。総理経験者で史上2人目の100歳越えです。今人生100年時代を迎え、健康寿命を延ばすことは社会課題となっています。75歳以上の後期高齢者の方が要介護になる主な原因は「フレイル」つまり、加齢による虚弱状態、老衰です。そこで今話題になっている要介護キケン信号「フレイル」について、名越先生にお話を伺います。フレイルは虚弱、老衰のこと。フレイルを防ぐには①しっかりと噛んで食べる。②社会との繋がりを保つ。③運動をする。が大事とのことでした。


    ●8時30分は「嘘つきの割合は全体の15%」という話題。一連の加計問題で総理大臣や官僚などのグレーな発言、日本大学のアメリカンフットボールのタックル事件での発言の虚実など、発言への疑惑が蔓延しています。今日は「嘘つき」についての心理学的に実験の話題です。


    人は嘘を浮くかどうかを判断する、嘘をつくことで得られる利益を見極めるために状況を計算します。欧米人と日本人では利益の設定に違いがあります。日本人は個人の利益より、組織の利益を重視します。そのため日本人は大義のため、自分が所属する集団の利益を守るために嘘をつきます。これは所属している組織から放り出されることが、「嘘つき」になるよりも怖いと感じる国民性だということ。一方、欧米人は自分個人の利益を守るために嘘をつきます。これは嘘をつくことによって、自分が処罰されるなど、潜在的損失が潜在的な利益を上回るかどうかで判断しているとのことです。放送では嘘つきの割合を調べた実験についてご紹介いただきました。


    【トレンドマスターズTOKYO】
    月曜日はYes Noアンケートで主流がわかる「あなたはどっち?Yes Noリサーチ」です。今日は音声ニュースアプリ「Voicy」とのコラボから生まれた働き女子パーソナリティ金川恵理さんのレポートでお届け。今日の質問は「もらった名刺に相手の特徴をメモしますか?」


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    【マスターズインタビュー】
    今週は、ロックフィールドの代表取締役兼社長の岩田弘三さん。岩田さんは「神戸コロッケ」や「RF1」といった総菜店を、全国に300店舗以上展開するロックフィールドの創業者です。もともと神戸で飲食店をやっていた岩田さんですが、海外で見たデリカテッセンに感銘を受け、1972年にロックフィールドを創業。当時は、ローストビーフやテリーヌといった高級料理や高価なギフトがメインだったそうです。初日は高級料理をやめ、なぜ日常的な惣菜のお店を始めたのか伺ってみました。


    今日の楽曲ラインナップ
    1曲目 Yesteday Once More / The Carpenters
    2曲目 キスをしてほしい / THE BLUE HEARTS

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  • 2018.5.25

    5月25日(金) The News Masters TOKYO 第298回

    【7時台】
    金曜日7時台のニュースマスターは、エコノミストの崔真淑さんと文化放送・報道スポーツセンターの鈴木びんさん。


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    ●7時は、「北朝鮮が豊渓里にある核実験場の坑道を爆破し廃棄措置」のニュースにフォーカス。6月12日にシンガポールで予定していた米朝首脳会談がトランプ大統領の判断で中止となりました。北朝鮮側が示した「激しい怒りとあからさまな敵意」が理由だとしています。昨日、豊渓里にある核実験場の廃棄措置を行った直後でもあり、朝鮮半島の核廃棄への道は不透明なものとなってしまいました。


    トランプ大統領はトランペット書簡を発表。「穏やかな恫喝」が感じられました。中身のポイントは"会えることを楽しみにしていたとしながらも、直近のあなた方の声明に現れた激しい怒りとあからさまな敵意から現時点での会談の実施は不適切。3人のアメリカ人の解放に謝意を改めて示すとともに、いつの日かあなたと会うことを楽しみにしている。"とコメントしていること。北朝鮮や背後で影響力を強める中国のペースにはまらず『完全な非核化』を譲らない意思を改めて示す狙いです。びんさんは、今中国がどういう声明を出すのか注目したいと話しておりました。


    ●7時30分は、「世界で注目の"ESG投資"とは?」というテーマ。業績などの目に見える価値ではなく、環境や社会に対する企業の取り組みなど目に見えない価値に着目して投資するESG投資。その運用額は世界で2500兆円を超えています。ESG投資が注目されている背景や今後について、崔さんに伺いました。


    ESG投資とは一言でいえば、「社会貢献もしながら利益も上げている企業に投資しよう運動」といったもの。環境(Environment)、社会(Social)、統治(Governance)の頭文字を組み合わせた造語がESG投資です。注目された国連が2006年に機関投資家に責任のある投資を呼びかけていたこと。90年代後半から、ナイキやアップルといったグローバル企業が労働者の人権問題や環境問題などで、NGOなどから責任を問われたり、不買運動に発展したりするケースが相次ぎました。欧米の株式市場を席巻するESG投資ですが、近づく2020年の東京オリンピックを前に世界の投資家が日本企業への監視を強化しています。


    日本でも今月18日に経済産業省が大手機関投資家と企業の橋渡しをする取り組みを始めると発表。個人投資家にもじわじわ浸透しつつありますが、儲かるかどうかは...というお話でした。


    【8時台】
    第四金曜日8時台のニュースマスターは、メディアアナリストの上杉隆さん。


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    ●8時は、「安倍さん、NHKの報道が事実ならば、内閣総辞職の上、議員辞職すべきですね」というテーマのお話。学校法人「森友学園」への国有地売却を巡る問題で、財務省が交渉記録を公表しました。また、加計学園の獣医学部新設を巡る問題では、愛媛県が国会に提出した文書に「3年前の2月末、加計理事長が安倍総理大臣と面談し、獣医学部の構想を説明した」などと記載されていました。安倍首相に関わる一連の問題について上杉さんに伺いました。


    ●8時30分は、トランプ大統領はシンガポールで6月12日に予定されていた史上初の米朝首脳会談を取りやめたと発表しました。北朝鮮が核保有国としての対等な立場を譲らず、非核化に向けて交渉で対立が埋まらなかった模様です。上杉さんは会談予定場所だったシンガポールやマハティール首相が当選したマレーシアに注目しているということで、そのお話をしていただきました。


    【トレンドマスターズTOKYO】
    今日は上杉さんが出演ということで、最近上海に行かれた上杉さんに気になる上海最新事情についてお聞きしました。


    【マスターズインタビュー】
    今週は、「週刊少年ジャンプ」の4代目編集長・後藤広喜さんです。最終日の今日は、ジャンプ作品に込められたメッセージのお話です。『ONE PIECE』の尾田栄一郎さんが作品に盛り込んだ古き良き日本文化とは? 『ジョジョの奇妙な冒険』の荒木飛呂彦さんや『ろくでなしブルース』の森田まさのりさんが作品に込めた"時代を先取りしたメッセージ"とは?


    今日の楽曲ラインナップ
    1曲目 Lovin',Touchin,Squeezin' / Journy
    2曲目 Who Can It Be Now ? / Men At Work
    3曲目 GoodMorning Call / 小泉今日子

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  • 2018.5.24

    5月24日(木) The News Masters TOKYO 第297回

    【7時台】
    木曜日の7時台のニュースマスターは教育改革実践家・元リクルート社フェローの藤原和博さん。


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    ●7時は、アメリカンフットボールの定期戦で悪質な反則行為があった問題で、日本大学の内田正人前監督と井上奨コーチが、昨夜、初めて二人そろって公の場に現れ、2時間にわたる会見を行いました。この問題について、教育現場で校長という組織のトップとしてマネジメントを行われたご経験のある藤原さんのご意見をお伺いしました。こういう事態をご覧になって率直にどのように感じているのか。組織のトップのあり方、「言った」「言わない」論になってきたとき、どう解きほぐしていけばいいのでしょうか。藤原さんはまず、トップである理事長が出てきて、説明をするべきだとお話いただきました。


    ●7時30分は、中国で広がる無人化サービスにフォーカス。中国で、レジなどに人を配置しない「無人」サービスが広がっています。ネット通販最大手のアリババ集団は外食産業と組んでレストランやベーカリー店を展開。ホテルやカラオケボックスにも広がり、4年後には市場規模は16兆円を超えるとされています。日本では深刻な人手不足が続いていますが、中国ではスマートフォン決済を土台に、人件費削減を狙う戦略が進んでいます。


    藤原さんはこれが、日本の未来の姿ではないかと話します。元々、私たちが今利用しているコンビニも「大きな自販機」がコンセプト。初めから無人が狙いでも、納品から商品並べなど、人がやらざるを得なかったり、人がやったほうが安くついたりする仕事を今はやっています。これも人件費の問題で、留学生のコンビニバイトも支払い相場が上がります。それと機械化、IT化、AI武装したロボット化のコストの下がり方との勝負になるでしょう。日本では、2020年代中に、人とロボットのコストが逆転して、ガラッと無人店舗が激増するだろうというお話でした。


    【8時台】
    木曜日の8時台のニュースマスターは横浜DeNAベイスターズ前社長でスポーツ庁参与の池田純さん


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    8時は7時に引き続き、日大アメフト選手の悪質タックル問題について。「渦中のタックルをした選手が22日、多くの報道陣の前に開いた記者会見を受けた昨夜、日大の内田"前"監督と、井上奨コーチが緊急会見を行いました。今回の問題は「大学スポーツ界と各大学がタコツボ化しているのが原因」と構造的な問題を指摘する池田さんに、大学スポーツ界が進むべき道筋を伺います。


    ここまで問題を大きくしたのは、「事の重要性」を誰も内田"前"監督に言えず説明を求められなかったこと。内田前監督は日大の常任理事として人事を担当し、大学の各運動部を束ねる「保健体育審議会」の局長でもあります。そんな大物の周辺にいる人が何か強い進言をすることができるでしょうか?日本のスポーツは内部の人間が上下関係や利害関係で繋がり、高い地位についているため、必ずと言っていいほど、"忖度"が生まれます。これをぶち壊すのは相当ハードルが高いです。下から切り崩していくのは困難で、トップダウンで裁定されれば、できるかもしれません。


    8時30分はなぜか盛り上がりに欠けるサッカー・ワールドカップについて。ロシアで開催されるサッカー・ワールドカップの初戦まで1ヶ月を切りました。代表選手のユニホームのレプリカなど関連グッズの売れ行きはいまひとつ。30日に予定されている親善試合のガーナ戦から6月19日の本大会初戦のコロンビア戦までが「商戦のヤマ」とみて、売り込みに力を入れる模様です


    池田さんは5月19日(土)パナソニックスタジアム吹田で「ガンバ大阪」VS「浦和レッズ」を観戦。W杯で中断する前の最終試合でかつ、好カードのはずでしたが、メディアの取材が少なく、盛り上がっていなかったそうです。また、W杯の観戦ツアーは売れているとのことですが、グッズは売れていない。過去の大会の事例から判断して、30日のガーナとの親善試合でいいパフォーマンスをして結果を出し、本大会の初戦のコロンビア戦までつなげられれば、それ次第でグッズも売れ行きが変わるのではないかというお話でした。


    【トレンドマスターズTOKYO】
    木曜日「ヒットの芽」ユニークな視点で生まれた商品や今、注目されつつあるモノ・コト・サービスなどを紹介しています。今日は先月、神保町に新たにオープンした"神保町ブックセンター with Iwanami Books"をご紹介。岩波ブックセンターは2016年末に閉店。この跡地にできたのが神保町ブックセンター。「書店」と「喫茶店」、そして「コワーキングスペース」、この3つが一体となった形で生まれ変わりました。壁や棚には、びっしり本が並んでいますが、その中にカフェスペースやバーカウンターがあって、働いているスタッフの方々もカフェの店員さんのようなスタイルでオシャレでした。


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    この「神保町ブックセンター」の企画・設計・運営を担ったのはUSD株式会社。こちらは目黒のデザインホテルCLASKAをはじめ、全国各地のホテルの企画・設計・運営の他、シェアオフィスや公共施設・公園などの企画・運営を行っているその町にあった形での"まちづくり"を提案している会社です。


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    放送では、なぜ書店が減り続けている中、本の街"神保町"で本屋さんをオープンしたのか。USDの永礼さんにお聞きしました。神保町ブックセンターは神保町駅を出てすぐです。皆さんよかったらお出かけくださいね。


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    【マスターズインタビュー】
    今週は、週刊少年ジャンプ4代目編集長 後藤広喜さん。4日目の今日は、ジャンプのキャッチコピー「友情・努力・勝利」の誕生秘話です。


    1曲目 Straight From The Heart / Bryan Adams
    2曲目 Wake me up / Avicii
    3曲目 緑の町に舞い降りて / 松任谷由実

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  • 2018.5.23

    5月23日(水) The News Masters TOKYO 第296回

    【7時台】
    7時台のニュースマスターは、東京大学大学院教授の柳川範之さんです。


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    ●7時は、『40年度の社会保障費190兆円 政府が推計公表』の話題にフォーカス。政府は21日の経済財政諮問会議で、医療や介護、年金などにかかる社会保障給付費について、高齢者数がピークに近づく2040年度におよそ190兆円に上るとの推計結果を初めて公表しました。これは18年度のおよそ121兆円から1.5倍以上に膨らむ計算で、給付費の財源は主に国と自治体の公費や保険料で賄われます。18年度と比べ公費、保険料とも30兆円超増やす必要があり、政府は推計を基に、長期的な視野に立った費用抑制策や税・保険料負担の在り方を検討していくことになります。


    この解決策として、「手っ取り早いのがインバウンドだ」と柳川さんは話しました。たとえば、観光業などでお金が入ってくれば、1人ひとりが稼ぐ力をつけるための再教育への投資も可能になります。「結局のところは、入りを増やす(1人あたりの稼ぎを増やす)か、出を削る(無駄を省いて社会保障費を減らすかむりやり削減する)かしかない。国としては、もっと社会全体で稼げるようにして、IT等を駆使して何とか無駄な費用を削っていく体制づくりが必要」と解説しました。


    ●7時30分は『外食産業、値上げ広がる』2017年度の飲食業調査で、今年度中に値上げを予定する企業が、45.4%に上がることがわかりました。前年度の調査に比べ、15.1ポイント上回り、食材価格や人件費の高騰を吸収できないとみる企業が多いようです。低価格競争が続いていた外食で値上げが広がれば、デフレ脱却を後押しする可能性があります。


    消費者側からしたらあちこちで物価が値上するのは困ってしまいます。そのため、「給料が上がってから物価が上がる」という順番で変化していくことが大切です。この繰り返しで経済の動きを活性化させていくことが、今後の課題となっています。


    【8時台】
    8時台のニュースマスターは、早稲田大学ビジネススクール准教授の入山章栄さんです。


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    ●8時は、『カレーのレトルト市場、カレールーを上回る』の話題にフォーカス。高齢世帯や共働き世帯の増加を背景に、レトルトカレーの需要が高まる一方、家庭などで調理するカレールーの消費は減少傾向が続き、2017年にレトルトカレー市場の規模が、初めてカレールー市場を上回りました。メーカー各社は高齢者向け少量パックや、糖質や塩分を抑えた健康志向の商品などを次々と提案し、更なる需要拡大を狙っています。


    最近の傾向として、お店で買って家で食べる「中食」や、1人で食べる「孤食」が多いため、甘め、辛めなど好きな味を選んで楽しめるレトルトカレーが売れています。他にもレトルトカレーが人気な理由として、作るよりも安いこと、余らないことなどがあげられます。さらに入山さんは、「カレーは失敗しにくい商売だ」と解説しました。「まずいカレーって食べたことなくないですか?」という入山さんに「確かに」と納得のタケさん。カレーはビジネスとして失敗しにくいため、例えば「ご当地グルメ、何にしよう?」となったらまずカレーを試し、そのままレトルトにしてしまうのがよくあるパターンなんだそうです。


    ●8時30分は、『経営に「デザイン志向」取り入れ!?』の話題にフォーカス。日経新聞によると、特許庁は、庁内の有識者研究会で、デザインを生かした経営の推進に向けた報告書をまとめました。アメリカのアップルやイギリスのダイソンなど、海外勢による「デザイン重視」の製品開発が技術革新や企業競争力の向上につながっていると指摘。日本企業に対してもデザインに関する知見が豊富な人材を積極登用するなど、経営層の意識変革を求めています。


    ビジネスにおいては、デザイナーやクリエーティブな経営者の思考法を真似る「デザインシンキング」という考え方があり、最近はデザインコンサルティング会社の活躍が注目されています。デザインと経営の関係性はとても深く、入山さんは、「分業化が進み専門職が増えている日本企業は、全体のデザインの部分を捉える能力を補足していく必要がある」とし、「デザインシンキング」の重要性を解説しました。


    【トレンドマスターズTOKYO】
    毎週水曜日のテーマは『Company』。知っておきたい様々な会社や組織、その取り組みを、文化放送が誇るラジオの語り部・塚本ディレクターがお伝えしました。


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    今日は、就職活動を支援するカウンセラーとして正規雇用で働きながらお笑い芸人としても活動する株式会社UZUZ(ウズウズ)の森川剛さんを紹介しました。自ら就活アドバイザー芸人を名乗る森川さんは、「就活アドバイザー芸人×お笑い芸人=森川剛」という形で、2つを一体のものとしてとらえ、就活アドバイザーとしても、お笑い芸人としても、オンリーワンの道を目指すとしています。これからは、自分自身が目指したお笑い芸人など「夢を追いかけている人たち」のセカンドキャリアの支援などを手掛けることが新たな目標としているそうです。


    【マスターズインタビュー】
    今週のインタビューのお相手は、「週刊少年ジャンプ」の4代目編集長・後藤広喜さんです。3日目の今日は、漫画戦国時代のお話です。当時漫画週刊誌の首位にあったジャンプに追いつく勢いのライバル漫画雑誌。タッチやうる星やらといった爽やかラブコメのブームに、熱血系のジャンプは迷走しはじめます。しかし誰もが知る「あの漫画」が"少年ジャンプ"の象徴となり、再びトップへと導きます。


    今日の楽曲ラインナップ
    1曲目 It's Too Late / Carole King
    2曲目 All Alone / Rita Coolidge
    3曲目 愛は勝つ / KAN

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  • 2018.5.22

    5月22日(火) The News Masters TOKYO 第295回

    【7時台】
    火曜日7時台のニュースマスターは、作家・ジャーナリストの佐々木俊尚さんです。


    ●7時は、「40年度の社会保障費190兆円」のニュースにフォーカス。政府は21日の経済財政諮問会議で、医療や介護、年金などにかかる社会保障給付費について、高齢者数がピークに近づく2040年度に約190兆円に上るとの推計結果を初めて公表しました。18年度の約121兆円から1,5倍以上に膨らみ、給付費の財源は主に国と自治体の公費や保険料で賄われ、18年度と比べ公費、保険料とも30兆円超増やす必要があります。政府は推計を基に、長期的な視野に立った費用抑制策や税・保険料負担の在り方を検討していくことになるとみられています。


    制度は破綻しなくても、給付額がどんどん減っていくと言われている年金。この社会保障を変えようとすると、現在もらっている人が反対することがみえています。そしてこれを保障する方が、議員の票にはつながります。民主主義の問題は、半世紀後1世紀後のことは考えられない点であると指摘しました。


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    ●7時30分は、「個人情報の提供と利便性」のニュースにフォーカス。EU=ヨーロッパ連合は、個人データの保護をこれまでにくらべて大幅に強化する「一般データ保護規則」を、今月25日に施行します。個人データの保護を「基本的人権」と位置付けて、個人が自らのデータに主体的に関われるようにするための規定を盛り込んでいます。この規制強化は、フェイスブックなどアメリカの巨大企業のデータ独占に"待った"をかける狙いもあり「データ資源」をめぐる攻防が今後激しくなりそうです。


    個人情報の提供と利便性を天秤にかけるこの問題。プライバシーを守りたいなら最終的にはSNSなどを使わなければいい反面、利便性は得られません。しかしそうなると、データ収集もできなくなるため、テクノロジーが低下する可能性もあります。一方で、中国はバンバン個人情報を取りに行っているため、それによりAIも進化しています。皆さんは、どちらがよろしいでしょうか?


    【8時台】
    8時台のニュースマスターは、経営学者の楠木建さんです。


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    ●8時は、「ウイスキー 品不足」の話題にフォーカス。国産ウイスキーの一部商品が、海外での人気の高まりや国内のハイボールブームを受けて品薄となっています。サントリーホールディングス傘下のサントリースピリッツは、「白州12年」と「響17年」の販売を6月以降、順次休止します。メーカーは増産体制を整えて対応しますが、ウイスキーは長期間の塾生が必要なため、品不足は当面続きそうです。


    サントリーが競争優位にいる理由について楠木さんは、米ビーム社の買収をあげました。ビーム社は世界中でお酒ビジネスを展開している大手企業です。数多くのブランドを持っている会社を買収したことで、サントリーはますます巨大化(多ブランド化)することに成功しました。しかし、会社が大きくなると、ファイナンスやマーケティングが中心になり、もの作りが手薄になるという問題があり、ビーム社ではものづくりが手薄になっているようです。ものづくりに力を入れているサントリーは、そのカルチャーをビーム社に移植していこうと、社長自らが現場に足を運ぶなど積極的に活動しているようです。


    ●8時30分は、「トランクルーム普及の背景」の話題にフォーカス。品川区にあるトランクルーム運営会社・キュラーズは、トランクルーム需要の拡大に伴い、2016年から17年の2年間に東京都内で延べ100億円を超える大型投資を行っていたことを発表しました。都心部を中心としたトランクルーム需要は高い水準で成長を続けていて、魅力的なマーケットとして世界的にも注目を集めているということです。


    今は、ものがあれば買うという高度成長期も終わり、ありとあらゆるものが余ってる時代です。メルカリも、モノが余っているから始まったビジネスです。同じように、あり余るモノに着目して生まれたのがトランクルーム。楠木さんが前回紹介したメガトレンドの話にもありましたが、長期的に変わらないトレンドとして「余ったものをどうするか」というビジネスの需要は今後も増えていくようです。


    【トレンドマスターズTOKYO】
    火曜日のテーマは『BOOK』です。今日は、1か月の訪問者が1800万人を超えるという総合ニュースサイト「J-CASTニュース」が提供している書籍紹介サイト・「BOOKウォッチ」から記者の渡辺淳悦さんに、『進歩 人類の未来が明るい10の理由』(ヨハン・ノルベリ著 晶文社)を紹介いただきました。


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    この本は、とても珍しい楽観論の本です。この本を読むと、食料も、衛生状態も、寿命も、貧困も、自由も、平等も100年前に比べれば全て劇的に改善されていることがわかります。楠木さんも、「僕が生きている短い53年の中でも、ニュースを見れば大変なことばかりだが、人類はこれまでに多くのことを克服してきているという視点を持てることは大切だ」と関心していました。


    【マスターズインタビュー】
    今週のインタビューのお相手は、「週刊少年ジャンプ」の4代目編集長・後藤広喜さんです。実は理学部出身の後藤さんは、漫画のことはほとんどわからないままジャンプの編集に任命されたのだそうです。最初に担当された野球漫画「父の魂」の貝塚ひろしさんをはじめ、「アストロ球団」の中島徳博さん・「ドーベルマン刑事」の平松伸二(ひらまつ しんじ)さんといった有名漫画家と悪戦苦闘しながら漫画を作っていきます。2日目の今日は、編集者と漫画家達の日常関係についてです。


    今日の楽曲
    1曲目 Top of the world / The Carpenters
    2曲目 The Sound of your voice / 38 Special
    3曲目 あずさ2号 / 狩人

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