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(かまた みのる)
医師・作家。1948 年東京生まれ。
東京医科歯科大学医学部卒業。
37年間、医師として地域医療に携わり、チェルノブイリ、イラク、
東日本の被災地支援に取り組む。2009 年ベスト・ファーザー
イエローリボン賞(学術・文化部門)受賞。2011年日本放送協会
放送文化賞受賞。
ベストセラー「がんばらない」をはじめ、「なさけないけどあきらめ
ない」「ウェットな資本主義」「アハメドくんのいのちのリレー」
「希望」(東京書籍) など著書多数。
現在、諏訪中央病院名誉院長。

(むらかみ のぶお)
1953年、京都生まれ。
元NHKエグゼクティブアナウンサー。
2001年から11年に渡り、『ラジオビタミン』や
『鎌田實いのちの対話』など、
NHKラジオの「声」として活躍。
現在は、全国を講演で回り「嬉しい言葉の種まき」を
しながら、文化放送『日曜はがんばらない』
月刊『清流』連載対談などで、新たな境地を開いている。
各地で『ことば磨き塾』主宰。
http://murakaminobuo.com
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2016年7月25日
7月24日 第218回放送
日本は世界一の長寿国。2025年には「超高齢者多死時代」を迎え、推計150万人
を看取ることになります。先々週放送の「地域包括ケアシステム」を興味深く聴いたと
いうメールも多数頂戴しました。今回は2800人の患者さんを看取ってこられた医師
とともに「人生最後の日を考えることで、いのちを輝かせる」ヒントをお届けします。
『今日が人生最後の日だと思って生きなさい』(アスコム)の著者で、横浜市瀬谷区の
在宅医療に特化した『めぐみ在宅クリニック』院長・小澤竹俊先生との電話鼎談です。
"今日が人生最後だと思った時にようやくわかる、自分にとって一番大切なもの。それ
こそが、健康な時にも、死を目前に控えた時にも、人生を支えてくれる・・・"という
小澤先生は23年前から看取りの現場で患者さんに接してきたホスピス医です。医大を
卒業後、山形県の医療過疎の地で救命救急センター、農村医療に従事したという経歴は
長野でスタート切った鎌田さんに通じるところがあります。94年よりホスピス病棟に
勤務し、理想の在宅医療を施すために独立してクリニックを開院して今日に至ります。
医師への道は、養護教諭だった母親の存在と、高校時代に観たマザーテレサ映画に感動
「世の中で一番、苦しんでいる人のために働きなさい!」との教えに従い医師を選択。
小澤先生は、終末期の患者さんに対して「ただ痛みをとるだけでなく、その人が尊厳を
どのように取り戻すか、一人の人間として生きてきてよかったと思えるか」にこだわり
「ディグニティセラピー」という"人生最良の日を思い出して手紙にし、本人と家族が
読めば、死が怖くなくなり、未来へ繋がっていくと思えて心は穏やかになる」という。
更に、看取り人材の育成に「一般社団法人エンドオブライフ・ケア協会」を設立した。
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2016年7月18日
7月17日 第217回放送
「初めて老いを意識したのは92歳の春に骨折で入院した時」という瀬戸内寂聴さんは
いま94歳で健筆を揮い、立て続けに2冊を上梓して更に講演と法話も続けています。
老化とは?恋愛とは?性とは?生きるとは?今回は臆することなく語り合うホンネ鼎談
不良を羨ましく思いながら育った優等生は、貞淑な妻に成りきれずに不貞を働きます。
夫と娘を残して恋人と出奔。タブー視された女の性を真正面から描いた作品を発表して
文壇からは疎まれながらも流行作家となり、51歳で出家した波乱に富んだ人生です。
村上さんは寂聴さんが『源氏物語』現代語訳を出した際に会い、作中で近い人物として
「六条御息所」を挙げたことに触れ、「怖い女という人もいるけど、過剰な愛を率直に
示すことが出来た女。理性を飛び越えて情念で動く。自由人」まさに寂聴さんと納得。
鎌田さんは対談番組で絵本『雪とパイナップル』を褒めてもらいながら「80歳過ぎて
泣けたこと、そして今でも感動できる自分にも感動した(笑)」ここに寂聴さんの若さ
の秘密があり「感動する心」が枯れていないから、姿も頭も若いんだと思ったという。
寂聴さんの新刊『求愛』(集英社)は、様々な背景を持つ老若男女が繰り広げる30編の
短編集。ときにエロチックに、ときに残酷で、ときに諧謔に満ちた男女の濃厚な情景が
描かれていて、人間という秘密を抱えた不思議な生き物を考えさせてくれると鎌田さん
村上さんが感動した『老いも病も受け入れよう』(新潮社)は、脊椎圧迫骨折で入院中
にガンが見つかり摘出手術。半年間寝込んでもすっかり元気に復活された寂聴さんの力
の源はどこにあるのか?泣くほどの痛みに苦しんだ闘病生活、その後のリハビリと今の
日常生活など、94歳でなお書き続けられる、若さと長寿の秘訣が明かされた闘病記。
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2016年7月11日
7月10日 第216回放送
参議院選挙の投票日。各社の事前の世論調査によると有権者が最も優先する政策課題は
医療・介護・年金の「社会保障」でした。高齢化が進み、医療保険制度と介護保険制度
は持続が危ぶまれています。岐路に立つ社会保障制度ですが「地域包括ケアシステム」
を導入して打開しようと国は動き出しました。鎌田さんの体験談と共に同制度を紹介。
「地域包括ケアシステム」は在宅医療・在宅介護を推進し介護が必要になった高齢者も
住み慣れた自宅や地域で暮らし続けられるように「医療・介護・介護予防・生活支援・
住まい」の5つのサービスを一体的に受けられる支援体制のことです。鎌田さんが43
年前に赴任した茅野市周辺では、脳卒中の高齢者が多く、嫁ぎ先で介護地獄や介護離職
に悩む女性がたくさんいました。それを改善しようと地元の人々と「地域包括ケア」を
いち早く立ち上げました。それは救急医療や高度医療があった上に、地域で健康づくり
や在宅介護、在宅看護がネットワークで広がり、本人が望めば地域で看取りも行なう。
「諏訪中央病院」と周辺で鎌田さんが「往診で体験した事例」を次々に紹介しました。
例えば、母親の介護疲れをきっかけに「グループホーム」を立ち上げ、介護士チームで
母親と4人高齢者を自宅で看て、更に「訪問介護ステーション」も造った女性のお話。
また、施設や病院は集団生活のルールがあるので自分には馴染まないと自宅での独居を
選びながら、断捨離しシンプルに自分で出来る事をして、日々正直に生きる高齢女性。
父母と義父母の4人で「介護度15以上」を看ながら東京と茅野を往復する女性の話。
■プレゼント■鎌田實著・村上信夫解説の『1%の力』(河出文庫)2人のサイン入り
5名様に進呈。住所、氏名、電話番号を明記の上、7月15日必着でご応募ください。
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2016年7月 4日
7月3日 第215回放送
今年は『銀河鉄道の夜』や『雨ニモマケズ』などで知られる宮沢賢治の生誕120年に
あたります。賢治は明治29年6月の「明治三陸地震」の2か月後に生まれ、昭和8年
3月の「昭和三陸地震」の半年後に亡くなったこともあり「東日本大震災」を経験して
多くの人が「賢治の作品」にあらためて心惹かれています。今回のテーマは宮沢賢治。
賢治は明治29年、花巻市の裕福な商家に生まれ、童話作家、詩人、地質学者、教育者
更に農業指導にも情熱を注ぎますが、生前はほとんど注目されず刊行作品は2冊のみ。
作家としての賢治が正当な評価を受けるようになったのは、詩人の高村光太郎と賢治の
弟・清六さんの尽力によって遺された作品群が発表され世の知るところと成りました。
電話で清六さんの孫・宮澤和樹さんが登場し、祖父から伝え聞いた逸話を披露します。
賢治作品の中でも有名な『雨ニモマケズ』。実は愛用していたトランクの蓋のポケット
から発見された手帳に書かれてあったモノが死後見つかり、賢治は世に出そうと考えて
書いたものではなく、死と向き合いながら、自分の覚悟や願いを手帳に書きつけたモノ
で作品ではないという話。「東ニ病気ノコドモアレバ・・・」と東奔西走してひたすら
人の為に行動したいという願望があり、その反面病身の我が身を憂いたのだろうと推察
鎌田さんは、同じく『雨ニモマケズ』から「ジブンヲカンヂャウニ入レズニ・・・」を
挙げ、自分の利益という意識が入ってくると、人間の目は必ず曇る。賢治のいう本当の
幸福にはけっして行き着くことができないと思うと指摘。『なめとこ山の熊』の猟師と
約束を果たすために2年後に身を挺した熊の話を引き合いに出し、犠牲を求める人間の
傲慢さと、生殺与奪の因果を問います。村上さんの『雨ニモマケズ』朗読も必聴です!
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