文化放送

鎌田實×村上信夫 日曜は頑張らない

鎌田 實
鎌田 實
(かまた みのる)

医師・作家。1948 年東京生まれ。
東京医科歯科大学医学部卒業。
37年間、医師として地域医療に携わり、チェルノブイリ、イラク、 東日本の被災地支援に取り組む。2009 年ベスト・ファーザー イエローリボン賞(学術・文化部門)受賞。2011年日本放送協会 放送文化賞受賞。
ベストセラー「がんばらない」をはじめ、「なさけないけどあきらめ ない」「ウェットな資本主義」「アハメドくんのいのちのリレー」 「希望」(東京書籍) など著書多数。
現在、諏訪中央病院名誉院長。

村上 信夫
村上 信夫
(むらかみ のぶお)

1953年、京都生まれ。
元NHKエグゼクティブアナウンサー。
2001年から11年に渡り、『ラジオビタミン』や
『鎌田實いのちの対話』など、
NHKラジオの「声」として活躍。
現在は、全国を講演で回り「嬉しい言葉の種まき」を
しながら、文化放送『日曜はがんばらない』
月刊『清流』連載対談などで、新たな境地を開いている。
各地で『ことば磨き塾』主宰。
http://murakaminobuo.com

過去の記事

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2018年2月26日

2月25日 第297回放送

今年は明治維新から150年です。慶応4年、戊辰戦争が勃発。長らく続いた江戸幕府
は崩壊し、新たに明治政府が樹立するという時代の大きなうねりが起こりました。今回
の「ボクたちの好きな日本人シリーズ」は西郷隆盛と明治人。更に道元と空海を紹介。

薩摩藩の下級武士の家に生まれた西郷隆盛が、江戸城無血開城を成し遂げ、幕末維新の
中心的役割を果たすに至った経緯を、NHK大河ドラマ『西郷どん』の時代考証を担当
する鹿児島県立図書館長の原口泉さんの著書『西郷どんと呼ばれた男』から紹介します
明治維新以降、日本は急激な欧風化工業化、富国強兵策を推進したが、西郷には自給性
持続性を重視した農業立国の構想がありました。若き日の西郷は、米の出来高を調べて
年貢の取り立てをする助手を10年務めていました。腐ることなく任務を遂行した西郷
役人の不正や農民の苦渋を目の当たりにして、農政改革の意見書を出したことが、藩主
島津斉彬の目に留まり抜擢された。廃藩置県を断行した時、西郷は失職する200万人
の武士の居場所を考え、武士が刀を鍬に持ち替えることでの新しい国作りを考えていた
農本主義と人材教育により西郷が目指そうとしていたもう一つの近代日本の姿を紹介。
西郷の遺したことばをまとめた『南洲翁遺訓』は、死後13年たった明治23年に刊行
されたが、その編纂にあたったのが、旧庄内藩主の酒井忠篤公だった。戊辰戦争の時に
西郷が庄内藩に寛大な措置をした恩義を忘れずにいた。敬天愛人に敵味方の枠はない。
もう1つ。明治23年9月16日に起きたオスマン帝国の軍艦エルトゥールル号の座礁
に端を発した、大島村民の救助と生存者の介抱によって生まれた両国の友好が続く話。
後半は更に遡って鎌倉時代の「道元禅師」と平安時代の「空海」のことばを紹介します

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放送日:2018年2月25日

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2018年2月19日

2月18日 第296回放送

「映画祭」といえばカンヌやベルリンなど海外開催のものが頭に浮かびますが日本でも
北海道から沖縄まで年間を通じて200以上の個性あふれる映画祭が開催されています
中でも地域再生のシンボル的存在が『ゆうばり国際ファンタスティック映画祭』です。

夕張市はかつて炭鉱の町として栄え、人口12万人を数えましたが石炭需要減で閉山。
市の産業を炭鉱から観光へと切り替え、1990年に『ゆうばり国際映画祭』を開催し
夕張市の文化・観光振興の中心として位置づけられたイベントでした。しかし市が巨額
の財政赤字を抱えて2007年に「財政再建団体」となったことから、夕張市の主催が
困難となり、映画祭の継続は困難となりました。しかし「映画祭の火を消さないで!」
という市民の声があがり、映画祭の運営は民間でJKAの支援を受けて復活しました。
会場設営から期間中の来客へのもてなしまで、多くの市民が手弁当で携わっています。
招待作品選びや予算管理の責任者で総合プロデューサーの深津修一さんをゲストに迎え
同映画祭の特色や魅力をたっぷりと聞きます。深津さんは1954年、愛知県生まれ。
北海道大学の寄宿舎「恵迪寮」のバンカラに憧れ、進学したというユニークな人です。
在学中に映画サークルを立ち上げ、喫茶店での16ミリフィルムの上映会などを企画し
卒業後映像技術者としてキャリアを重ねていた95年、シンディ・ローパーのジャパン
ツアー札幌公演に急遽参加し「ステージで歌う彼女の胸に映像を映し出してほしい」と
いう難題を見事に達成。新たな映像の使用法に触れ、深津さんの人生は変わりました。
『ゆうばり国際ファンタスティック映画祭』は28回目、復活開催から11回目となり
3月15日(木)~3月19日(月)までの5日間にわたり夕張市内で開催されます。

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放送日:2018年2月18日

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2018年2月12日

2月11日 第295回放送

今年6月に古希を迎える鎌田さんは朝スキーを復活。毎朝3キロのコースを5本滑って
体力と運動能力の低下を防いでいます。今回ゲストに迎えた水中写真家の中村征夫さん
も72歳を感じさせないタフガイぶりで活躍中。一番若い村上さんが後塵を拝すること
になり、お腹をへこます仕草で和やかな鼎談。テーマは『極限に挑んだ中村征夫さん』

北極や南極に近い地方で、一日中太陽が沈まない現象を「白夜」といいますが、反対に
一日中太陽が出ない日を「極夜」といいます。1977年に中村さんが初めて新聞社の
依頼でドキュメンタリー写真を撮ったのが「地球最北の村」グリーンランド北西のシオ
ラパルク。この村は北極点まで1300キロの位置にあり、植村直己さんなど北極点を
目指す冒険家が拠点にした村です。冬の4か月間は太陽が昇らない「漆黒の闇の世界」
加えて、氷点下40度という極寒の世界。瞼がカメラから離れなくなったこともある。
そうした過酷な体験をしながら撮った40年前のフィルムは劣化してプリント出来ない
状態だったが、デジタル技術の進歩で修復可能となり、写真集『極夜』を出しました。
表紙の女の子は当時6歳と4歳の姉妹。上着はトナカイ、ズボンはシロクマ、靴はアザ
ラシ、中はキツネ。まさに命と共存する人々。鞭一本で犬ぞりを操り獲物を捕まえる。
渡り鳥のアッパリアスを発酵させた「キビア」という珍味の食感など笑いと共に紹介。
また、世界中の海を撮り続けて半世紀以上の中村さんが72歳で挑戦した深海の世界。
海洋研究開発機構が、世界に誇る有人潜水調査船『しんかい6500』に搭乗して撮影
した静岡県の駿河湾の深海の世界を紹介。牡丹雪のように降り注ぐ「マリンスノー」は
プランクトンの死骸など。ホラアナゴや太腿サイズのナマコとの遭遇などを語ります。

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放送日:2018年2月11日

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2018年2月 5日

2月4日 第294回放送

立春です。雪と氷の研究で知られる中谷宇吉郎博士は名言"雪は天からの手紙である"
を遺していますが、もうひとつ「立春の卵」という随筆があります。戦後間もない新聞
に「立春に卵が立った」という記事が載り話題になると、これを受けて実験し中谷博士
は「立春以外の日にも卵は立つ!」卵が立つのは奇蹟でもなんでもないことを証明して
みせました。要は、卵の底の部分の中心を探していけば必ず立つのです。コロンブスの
ようにする必要もなく「卵は立つ!」ので、人間の長年にわたる常識が覆されました。

鎌田さんも巷間広まっている常識を覆す『だまされない』をKADOKAWAから出版
しました。例えば、低コレステロールの食事に意味はない。日本のがん検診のいくつか
は世界では認められていない。洋食よりも和食の方が病気になるリスクが少ないと思う
のは実は違う...等々。バナナやリンゴのダイエット法がもてはやされ、1日1食飢餓療
法も流行りましたが我慢を強いる健康法はいかがなものかと提唱。それよりもお勧めは
「貯金よりも貯筋」です。糖質制限すれば痩せられますが、極端にすると筋肉中のタン
パク質がエネルギーとして使われるために、筋肉が減少します。筋肉が減ると脂肪が燃
焼しにくい身体になってメタボになり、更には肉体的虚弱な状態に陥ってしまいます。
先進国の中でも日本は「医師におまかせ医療」と言われるほどヘルスリテラシーが低い
というデータがあります。普段から健康や終末について家族と話しあうのが肝要です。
■プレゼント■鎌田實著『だまされない』(KADOKAWA)5名様に進呈します。
住所、氏名、電話番号を明記の上2月9日必着で応募してください。メール、ハガキの
コメントは番組で紹介する場合もありますのでご了承ください。お便りお待ちします。

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放送日:2018年2月4日

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