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(かまた みのる)
医師・作家。1948 年東京生まれ。
東京医科歯科大学医学部卒業。
37年間、医師として地域医療に携わり、チェルノブイリ、イラク、
東日本の被災地支援に取り組む。2009 年ベスト・ファーザー
イエローリボン賞(学術・文化部門)受賞。2011年日本放送協会
放送文化賞受賞。
ベストセラー「がんばらない」をはじめ、「なさけないけどあきらめ
ない」「ウェットな資本主義」「アハメドくんのいのちのリレー」
「希望」(東京書籍) など著書多数。
現在、諏訪中央病院名誉院長。

(むらかみ のぶお)
1953年、京都生まれ。
元NHKエグゼクティブアナウンサー。
2001年から11年に渡り、『ラジオビタミン』や
『鎌田實いのちの対話』など、
NHKラジオの「声」として活躍。
現在は、全国を講演で回り「嬉しい言葉の種まき」を
しながら、文化放送『日曜はがんばらない』
月刊『清流』連載対談などで、新たな境地を開いている。
各地で『ことば磨き塾』主宰。
http://murakaminobuo.com
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2022年9月28日
9月25日 第533回放送
【雨垂れ石を穿つ】は文京区の男性の好きな言葉。川崎の女性は【足るを知る】を守り
充実感を覚える生活。リスナーの皆さんから「好きな言葉」や「大切にしている言葉」
を多数お寄せいただきました。今週は『大切にしている言葉』の第一弾を紹介します。
秩父郡横瀬町の男性【せやあねぇ】は母の口癖で意味は大丈夫。町田市の女性は作家の
小川糸さんの作品から【時くすりがすべてを解決する】と【亡くなった人のご飯は煙と
香りだよ】。川崎の女性は伯母の教え【うっかりとしっかりは、一字違いで大違い】。
宝塚市の女性は写真家星野道夫さんの言葉【大切なのは、出発することだった】に励ま
されるという。千葉市の男性はウィル・スミス主演映画【コラテラル・ビューティー】
ふじみ野市の女性【大丈夫だよ】は母親が私の背中を押してくれるときの魔法の言葉。
江東区の女性【亡くなった人は、その人を知る人のなかで生きる】母を看取ったときの
友人からの手紙。北区の女性の座右の銘は大松博文監督「精神一到何事か成らざらん」
稲敷市の女性は【大事MANブラザースバンド/それが大事】息子の受験で激励された
練馬区の男性は公衆衛生に尽力した母親が時々口にする言葉【徴兵と結核のない幸せ】
新宿区の男性は【沖縄からは東京が見えるけど東京からは沖縄が見えていない」という
永六輔さんの言葉。足立区の男性と横浜市の女性は共に【継続は力なり】がお気に入り
市原市の男性は松山千春の『ふるさと』の一節【帰りたいさ今すぐにで・・・】と望郷
の想い。昭島市の男性と西東京市の男性は【担任の励ましの言葉】を挙げられました。
今回紹介したのは多数頂戴した投稿の一部ですので、近々『第二弾』を放送致します。
◆募集中◆『鎌倉特集』が決定。鎌倉の想い出や私の鎌倉情報などを教えてください。
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2022年9月20日
9月18日 第532回放送
京セラやKDDIを創業し、日本航空(JAL)再建に尽力した京セラ名誉会長の稲盛
和夫さんが8月下旬に亡くなりました。日本を代表する経済人で「新・経営の神様」は
不朽の名著『生き方』をはじめ著書の累計発行部数が2000万部を突破しています。
稲盛和夫さんとの思い出と共に今回は『ボクたちおススメの本特集』をお送りします。
鎌田さんが「稲盛さんはすごい人だな」と思った逸話を紹介。会社を世界的企業に育て
たカリスマ経営者とは別の姿。65歳で得度、托鉢しながら諏訪まで歩いて来たといい
「頭陀袋にお米や百円玉を頂くと幸せな気持ちになれました」の言葉に感銘しました。
村上さんは稲盛さんの3つの言葉「利他・敬天愛人・思い邪なし」と『君の思いは必ず
実現する』を紹介。人間の成長は地道な一歩一歩の積み重ね、続ければ活路は開ける。
人生で最も大切な事は「継続すること」で継続こそが平凡な人を非凡に変えるという。
後半は平野啓一郎著『本心』を鎌田さんが紹介。舞台は自由死が合法化された近未来の
日本。亡き母はどんな人だったのかを知りたい息子は母の友人知人に会い、次々に衝撃
の事実を知る。自分も一つではなく別の顔があるように「本当の自分はわからない」し
他人の本当の心もわからない。人の他者性を理解して生きる方がいいとする考えです。
村上さんは高田郁著『あきない世傳 金と銀(十三) 大海篇』を紹介。主人公の幸には
幾度となく試練が降り注ぐが、その度に知恵と寛容、粘り強さ、調和で乗り越えていき
店主の幸や奉公人たちは「商いとは何か」の答えを見出す「買うての幸い、売っての幸
せ」を掲げて商いの大海へと漕ぎ進む五鈴屋の物語が完結。奉公人の「金は銀よりも重
うて柔らかい。ご寮さんは柔らかに乗り越え光り続けられるお方だす」題名の由来か?
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9月11日 第531回放送
新型コロナ感染者の自宅などでの療養期間を短縮する方針が話題になる中、今夏の休暇
は罹患した妻のために毎日3食用意して部屋に運んだ「調理初心者の夫」からの投稿を
オープニングで紹介。不安なので『鎌田式健康手抜きごはん』を参考にしたと明かされ
喜ぶ鎌田さんと村上さんでした。今回は『ボクたちおススメの映画』をお届けします。
鎌田さんは来月公開予定のフランス映画『愛する人に伝える言葉』を紹介。末期がんを
宣告された40代の息子とその母親が、残された時間の中で静かに死に向き合い、同時
に生きることへの尊厳を見出していくという物語です。母親役のカトリーヌ・ドヌーブ
と、主治医を演じるガブリエル・サラ。彼はアメリカで有名な本物のがん専門医です。
その彼の迫真の演技が素晴らしいと賞賛。鎌田さんは遺言書に付け足す言葉を思いつき
さらに、人生の机の引き出しの中が少し整理できたように感じた良い映画と評価する。
村上さんは公開中の『島守の塔』を取上げます。第2次世界大戦の激戦地だった沖縄の
「摩文仁の丘」には軍事召集で亡くなられた方々の慰霊碑が建っています。この場所は
命どぅ宝(ぬちどぅたから/命こそ宝という意味)と訴えながら消息を断った、当時の
沖縄県知事・島田叡と、沖縄県警警察部長・荒井退造の「終焉の地」でもありました。
また、過酷な日々を生き抜いた県職員として搭乗する女性の70余年を経た現代の姿を
演じたのが今年90歳の香川京子さん。実は1953年公開の映画『ひめゆりの塔』に
出演した経験を踏まえ「これは私がやらなければならない役だと思いお受けしました」
とこの作品に臨んだ心境を吐露。3作目は『千夜、一夜』です。失踪した夫を30年待
ち続ける女性の強さと脆さを描く作品で、人はどれだけ愛する人を理解しているのか?
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2022年9月 7日
9月4日 第530回放送
「夜中に2、3回トイレに行く」という村上さんに、ドクター鎌田は「夜間頻尿かな?
中途覚醒かな?いずれにしても加齢とともに出る症状です」と回答。朝までぐっすりと
眠れるのが理想です。今回は『ドクター鎌田の健康講座・睡眠の質をたかめよう!』。
日本では、2000万人が睡眠障害を抱えているといわれます。高齢者が睡眠の悩みを
抱えやすいのは①「睡眠を促すメラトニンというホルモンの分泌が少なくなるため」と
②「運動不足になりがちで、適度な疲労が得られないから、寝つきが悪くなる」その他
病気やストレスが不眠の原因になっている場合もあります。日本人の睡眠薬の服用率は
若者よりも高齢者に多く70歳以上の女性では4人に1人、80歳以上の女性では3人
に1人が睡眠薬を服用している実態をみると、女性の方がより繊細だからでしょうか?
そこで「いい睡眠はいい生活リズムから生まれる」と説くドクター鎌田は、体内時計の
リズムを整えれば、いい睡眠も得られる!ということで5つのポイントを解説します。
①朝、太陽の光を浴びましょう!体内時計は毎日30分のずれが生じるので、朝日を浴
びると、脳にある時計のずれがリセットされ、夜睡眠を促すメラトニンを分泌します。
②朝食をしっかりとりましょう!朝食をとると臓器がリセットされ、代謝が動き出す。
③日中は、積極的に自重筋トレなどしましょう!いい睡眠には適度な疲れが必要です。
④昼寝は30分以内にしましょう!長時間の昼寝は、夜の睡眠のさまたげになります。
⑤週末の夜更かしは2時間以内に!夜更かしは体内時計を乱し復調に時間を要します。
◆募集中◆「大切にしている言葉/お気に入りの言葉」とその理由を教えてください。
知人から贈られた言葉・座右の銘・映画のセリフ・歌詞の一節、等お待ちしています。
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2022年9月 1日
8月28日 第529回放送
シェイクスピア『オセロー』や紫式部『源氏物語』、夏目漱石『こころ』など古今東西
の名作には「嫉妬」がつきもの。妬み(ネタミ)と嫉み(ソネミ)を合わせて「嫉妬」
ですが、似て非なるもので、妬みは誰かが持っている物事に対して起きる感情で、一方
嫉みは自分が持ってない物事に対して起きる感情。今回のテーマ『明るい嫉妬』です。
声楽家で「ジェラシー研究家」の清川永里子さんとともに、リスナーさんからの投稿を
紹介します。◆吉川市の男性:田舎育ちが上京して馴染めずに感じる嫉妬。特に食事に
まつわるギャップを卑下していたが、実は自然豊かな田舎で食していた物が贅沢品だと
気付いたのはかなりの人生経験を積んでからというエピソード。これに対して鎌田さん
は永六輔さんが「信州の蜂の子」を好んだ逸話を紹介しました。◆熊谷市の男性:読書
のスピードが遅く、速く読むと理解できないので、速く読める人に嫉妬するという話。
◆東久留米市の男性:明るく社交的な妻は、地域活動にも積極的に参加。その妻の姿に
触発された年配の方が「こんな女性みたことない。オレもガンバル!」と地域活動にも
参加するようになった古武士のようなその男性に対して「妻を慕う男性にやきもち」と
正直に吐露しています。◆新宿区の男性:村上さんの声に嫉妬を覚えるという。これに
対して村上さんは「変声期が遅くて高校生になって自分の声を意識するようになった。
声を褒められると素直に嬉しいです」と告白。清川さんは他人の容姿や声にジェラシー
を感じる人は、比較してその差が大きい場合は自分の良さを見つけて最大限に活かして
いくとジェラシーは和らぐとアドバイスします。清川さんの新刊『うまくいく人は声が
いい―人に好かれる良い声を手に入れるための最高のメソッド56―』良い声を指南。
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8月21日 第528回放送
"毎週おじ様の声に癒されています"という五十路の女性からのお便りに微笑む両人。
好評企画「好きな絵本」に多数投稿いただいたので、今回は2人が推薦する図書も含め
子供にも大人にも「こころの栄養」になる『絵本の特集パート2』をお届け致します。
練馬区の女性は3冊推薦。日本人の心のふる里を描き続けた原田泰治さんの体験をもと
にした『とうちゃんのトンネル』は、山に横穴を掘って水を引いて田んぼを作るという
話。掘り進む途中、とうちゃんが困難に直面すると息子が「手作りの木琴」で励ます。
続いて、ペク・ヒナ作/長谷川義史訳『天女銭湯』は古い銭湯で遊ぶ少女の前に現れた
羽衣を失くした天女。なんや、このばあちゃんどっから出てきたん!関西弁が秀逸です
更に、キム・ジェホン作『かわべのトンイとスニ』という自然賛歌の韓国絵本を紹介。
竹下文子作『なまえのないねこ』を推薦した女性は小学生の親に読み聞かせしたところ
読後に静かな時間が流れ、大人もきっと感じるものがあったのでしょうと感想の報告。
東村山市の女性は、ピーター・マキューリオ作『ぼくらのサブウェイ・ベイビー』です
地下鉄に置き去りにされた赤ちゃんを巡り、周囲の大人が赤ちゃんの幸せを第一に考え
行動を起こすという一冊。宝塚市の女性は、絵本との20年あまりの付き合いを開陳。
鎌田さん推薦は、村上龍作/はまのゆか絵『ポストマン』という2003年に出た絵本
20世紀に書かれ相手に届かなかった無数の手紙を、21世紀に受け取る「あなた」一
人一人に訴えかける絵本です。村上さんの推薦は鈴木まもる作『戦争をやめた人たち』
第一次世界大戦中のクリスマスイブ。銃声に代わって戦場にはドイツ兵とイギリス兵の
「クリスマスキャロル」の歌声が流れました。戦争を始めるのも止めるのも人間です。
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