【音現場から・ミキサー裏話】閑さや岩にしみ入る蝉の声
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文化放送メールマガジン(毎週金曜日配信)にて連載中のコラム「音現場から・ミキサー裏話」。番組の工場=スタジオ、その周辺にまつわるさまざまな話題を技術部員がご紹介。番組やイベントの裏話も盛りだくさんです!
●8月28日(金)配信
「閑さや岩にしみ入る蝉の声」
皆様もご存じの通り、松尾芭蕉が『奥のほそ道』で詠んだ名句です。舞台は山形市にある天台宗宝珠山立石寺(通称:山寺)です。もし皆さんが実際に立石寺に行って蝉の声を録音し、帰ってから聴いてみると、生で聴いた音との大きな違いに驚くかもしれません。参拝者の声や足音、遠くからは車の走る音が聴こえてくるはずです。
これは「カクテルパーティー効果」といって、パーティーのような騒がしい場所でも人の脳は耳に入った音から自分の興味のある部分を選別できるようになっています。しかし、マイクなどの録音機器を通すとこの効果が働かなくなり、目的外の雑音が目立って聴こえてきます。もっとも、AIを使った音声処理アプリを通せば、蝉の鳴き声だけ
を抽出して聴くことができるようになるかもしれませんが。
立石寺は山門から奥の院まで、1,000段以上の階段を上らなければなりません。蝉の季節はまさに今頃かと思いますが、芭蕉が句を詠んだ時代とは比べ物にならないほど現代は暑くなっています。ぜひ熱中症に注意して、岩にしみ入る生の音を聴きにお出かけしてみてはいかがでしょうか。
ということで、今回はラジオとはあまり関係のない話でした。
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