井川直子「不要不急という言葉はあの時期色々な人を傷つけた」コロナ禍の飲食店が抱えた不安〜10月27日「大竹まこと ゴールデンラジオ」

井川直子「不要不急という言葉はあの時期色々な人を傷つけた」コロナ禍の飲食店が抱えた不安〜10月27日「大竹まこと ゴールデンラジオ」

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10月27日の「大竹まこと ゴールデンラジオ」(文化放送)に、文藝春秋より5月13日に発売された『シェフたちのコロナ禍 道なき道をゆく三十四人の記録』で話題の井川直子がゲスト出演し、食に関する書籍を描き始めるきっかけやその書籍について語った。

どうして食に関する本を書くようになったか問われると、

「乗り掛かった舟という感じ。広告を書く仕事をしていたが、プライベートでイタリアの小さい町を旅行した時に、ローマとかは日本人観光客がたくさんいるけど、この町にはいないねと話していたら、日本人のコックさんがいた。観光客はいないけど、日本人コックはうじゃうじゃいるよと言われた。30近くなっても自分がしたいことがわかっていなかったので、自分がしたいことのためにイタリアに来ている人たちに話を聞いたら、何かわかるかもしれないと思った」と、2000年前後に文筆業を始めるきっかけに出会ったと話した。

井川が実際にインタビューすると、「リュック一つで山手線に乗るような感じでフラッとイタリアに来ている。紙袋一つで来ましたという人もいた。と、こんなに軽くていいんだとすごく胸を打たれた」と、大きなカルチャーショックを受けたという。

書籍の話になると、レストランでの食事も不要不急の外出と言われたと言い、「不要不急という言葉はあの時期色々な人を傷つけた。実際に予約帳が白紙になっていく。どうぞ来てくださいと言っていたお客さんの名前を一つずつ自分で消していくという作業を目の当たりにして、自分の仕事は必要ではないのだろうかと思ってしまう。その時にワインの醸造家の方がワインも不要不急のものだけれども、魂に必要なものである。と言っていて、まさにそうだなと思った。人が生きていく上では魂に必要なものがある。それが飲食ということ。俺たちは不要不急の世界で飯を食ってきたということを誇りに思っている料理人もいた」と語った。

大竹は宮台真司も「不要不急が一番大事なんだ。不要不急のどこが悪い」と言っていたといい、「不要不急を外したら映画も音楽も料理もアート関係もみんな外れちゃう。それこそが一番大切なこと」と続けた。

井川が取材したある寿司屋では、休業したのに従業員を出勤させていたという。井川は「若い子たちは休みになると生活リズムがズレてしまうので、出勤させて掃除させてご飯食べさせて帰したという。他にもこういうお店はあった」とその理由を語った。

25日午前0時から、飲食店への営業時間短縮の要請が首都圏4都県と大阪府で解除されたが、これからの飲食店はどうなっていくのかと聞かれると、井川は

「去年の11月からまともに営業できていなかった東京都の飲食店で、やっと今月から酒類等の提供が始まったが、浮かれているというよりはどの店も慎重になっている。人の生活習慣は簡単に元に戻らない。夕方に前倒して食事をする人が増えたこともあって、今までの様な時間帯に人が戻ってくるか心配に思っている店舗は多い」と答えた。

「大竹まこと ゴールデンラジオ」は午後1時~3時30分、文化放送(AM1134kHz、FM91.6MHz、radiko)で放送中。 radikoのタイムフリー機能では、1週間後まで聴取できます。

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