日本一やんちゃな野球中継が6シーズンぶりに復活!斉藤一美アナの新たな挑戦

日本一やんちゃな野球中継が6シーズンぶりに復活!斉藤一美アナの新たな挑戦

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4月1日放送のライオンズナイターで、6シーズンぶりに斉藤一美アナウンサーの実況(とりわけ絶叫)が復活した。
「5年間”ニュースワイドSAKIDORI”で得た知見を加えながら誰も歩んだことのないラジオ実況の地平を切り拓く!」と宣言した斉藤一美アナに、6シーズンぶりの実況を終えた心境やライオンズに対する思いなどを語ってもらった。

目次

  1. 6年ぶりの野球実況を終えて
  2. 髙橋光成は"エース"なのか
  3. フィールドに描く富嶽四十六景
  4. 今シーズンのライオンズに期待すること

6シーズンぶりの野球実況を終えて

斉藤一美アナウンサーに直後の心境を訊いてみると「SAKIDORI!の最終回からちょうど一週間後が野球の実況。報道番組の準備と並行しながら野球中継の準備をしていたがさすがに限界があった。もう一歩、野球に踏み込むことができなかった」と反省の念を口にした。
例えば「一軍クラスの選手でも、放送で口にしたことのない選手の”フルネーム”の読み方まで自信がなかった。あの試合でいうと…ロッテの安田”尚憲”を”なおのり”と読むのか”ひさのり”と読むのか分からず、当日に安田が一軍昇格した情報を伝える際、フルネームで読むことを諦めてしまった。確認する間もなく試合は始まり、しばらくすると安田のファインプレーがあったが『安田”尚憲”ファインプレー』と表現したいところを『”サード安田”ファインプレー』と表現してしまった。ここは自分の中で完全燃焼できていない部分。丸5年空いた弊害」という。

なぜ、フルネームで表現しないと完全燃焼できていない、と感じるのか?
「例えば安田のファインプレーの実況で『サードゴロ!横っ飛び!捕った!立ち上がった!向き直る!一塁送球!アウト!サード安田ファインプレーッ!』というように”サード”を短いスパンで使ってしまった。同じ言葉をすぐに繰り返すと表現の彩りがちょっと弱くなってしまう。ここで”サード”を短いスパンで繰り返さないために『安田”尚憲”ファインプレーッ!』と表現したかった.。この辺りの様式美が完成ししていない」と興味深いこだわりがあった。

以前から斉藤一美アナは丸5年間のブランクの大きさを気にかけていたが最もブランクを感じた部分については
「解説の意図を汲み取ることができなかったこと。実況しながらでも120%汲み取るためには、グラウンドへ集中し過ぎてはいけなかった。もう少しだけ東尾修さんに気持ちを向けられると良かった。気持ちの余裕さえあればできたはず。ここが最大のミス」という。
ただ「喋りきった爽快感は久しぶりに得ることができた。リスナーからの反響も自分の想像以上だった」といい「オープニングアジテーションも6シーズン前より滑らかになっていたと思う。このあたりはSAKIDORI!の経験があったからこそ。意味のある5年間だったと思う」と手応えも感じていた。

髙橋光成は”エース”なのか

4月1日の試合を実況して、今のライオンズは斉藤一美アナの目にどう映ったのか。
「9回・10回のチャンスを逃したシーンはもちろんポイントだったが、先発した髙橋光成の踏ん張りは凄かった。ただ、彼を軽々しくエースと呼びたくはない。今シーズン、結果をちゃんと残してこそ”真”のエース。その代わり、今シーズンの成績が例えば5勝8敗だったとしても、あの日のような粘り強い投球を1シーズン続けることができたら、喜んで彼を”エース”と表現したい」と、6年前はまだ駆け出しの投手だった髙橋光成の大きく成長した姿にとても感動していた。

また野手陣で気になったことは?と問うと「これは実況当日の2日後の試合」と前置きした上で
「ジャンセン・ウィティは、豊田清投手コーチがマウンドに来て出す指示を聞いて、難しい顔をしながらも何かを感じ取ろうとする態度は頼もしい。来日直後で通訳がいないと日本語が分からないはずなのに。こういう姿勢がチームの信頼を勝ち得る。絶対に日本球界で成功してほしい」とのこと。一美アナならではの着眼点だった。

フィールドに描く富嶽四十六景

斉藤一美アナといえば”二つ名”というリスナーも少なくないだろう。早速この試合でも鈴木将平に「フィールドに描く富嶽四十六景」という”二つ名”が命名された。
これはどのように発想したのだろうか。
「強引に考えるというよりは、自然と思いつくのが理想。ちなみにこの『富嶽四十六景』は、彼が静岡出身かつ”富士山グッズ”収集が趣味と知り、富士山を言い換えると…と調べたら”富嶽”と出て、これだ!となった。そこから葛飾北斎の名所絵・富嶽三十六景が思い浮かび『三十六』と鈴木将平の背番号『46』で、いけるじゃん!と思った。鈴木将平自身がこれから四十六景のような鮮やかな絵を走攻守全てのプレーで描いていけ!という気持ちも込めて命名した」という。
この話を聞いて正直鳥肌が立ってしまった。こちらの想像の一枚上をいく発想にため息すら漏れてしまった。今後、一美アナが命名した”二つ名”がどういった経緯で思いついたものか?と想像を掻き立てながら中継を聴くのも一つの楽しみになるかもしれない。

今シーズンのライオンズに期待すること

斉藤一美アナが今シーズンライオンズに期待することは
「どんな結果になっても下を向かず、目の前の試合に勝てるよう最大限の努力をしているところを見せてくれれば、仮に勝てなかったとしても満足。今シーズンは実況する際に何度でも言おうと思っているが…今年のライオンズはプロ野球選手名鑑の最終ページに掲載される、12球団で序列12番目のチームなのだから…失うものなんて何もない!必死に、今、自分ができることを最大限やり尽くす様をファンに見せてほしい。それを私たちライオンズナイターの実況アナウンサー陣は全部拾って表現する!そしてファンと一緒に戦う!」と力強い口調で話しくれた。

斉藤一美アナの「誰も歩んだことのない実況の地平を切り拓く挑戦」は始まったばかりだ。

文化放送ライオンズナイタースタッフ 高橋大夢

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