703号室、豊田萌絵インタビュー「真夜中、夜明け前、音楽。」

703号室、豊田萌絵インタビュー「真夜中、夜明け前、音楽。」

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3月29日(月)よりスタートする『ヴァイナル・ミュージック~歌謡曲2.0~』は、ヴァイナル(レコード)音源を中心に歌謡曲やシティ・ポップをオンエアする平日深夜の生ワイドです。
今回は、この番組の月曜日を担当する703号室・岡谷柚奈さん、火曜日を担当する豊田萌絵さんに、歌謡曲をはじめとした音楽の魅力について語り合っていただきました。

※こちらは文化放送の月刊フリーマガジン「フクミミ」2021年4月号に掲載されたインタビューです。


左 703号室・岡谷柚奈  右 豊田萌絵

目次

  1. 音楽にのめり込んでいった入口
  2. 今だからこそ新鮮に感じる歌謡曲の魅力
  3. 真夜中から夜明けへ。新番組スタートに向けて

音楽にのめり込んでいった入口

703号室・岡谷柚奈

豊田 中学生のときに音楽を始めたそうですけど、きっかけは何だったんでしょうか。
岡谷 小学生のときにミュージカルをやってたんですけど、そのとき演技はそんなに得意じゃないけど、歌は好きだなって気づいたんです。
豊田 ミュージカル!
岡谷 中学ではソフトボール部で、ずっとベンチだったんですけど、ある試合でピッチャーが怪我をして代わりに投げることになったんです。下手だからめちゃめちゃ打たれたんですけど、そのとき怪我をした子が、私が当時好きだったアイドルの曲を応援歌として歌ってくれたんです。
豊田 試合中に?
岡谷 はい。すごく励まされて、ストライクが決まるようになって、逆転勝ちしたんです。
豊田 すごい!
岡谷 そのことが心に残って、自分もただ音楽をやるんじゃなくて、そんなふうに人を勇気づけられる存在になりたいなって思ったのが、一番のきっかけです。豊田さんは何がきっかけで歌謡曲や昔の音楽を好きになったんですか?
豊田 私は、舘ひろしさんがきっかけでした。小学校低学年のときに舘さんの顔に一目惚れしたんです。それで舘さんがクールスというロックバンドをやっていて、そのクールスが矢沢永吉さんのバンド、キャロルの親衛隊を務めていたことを知って、矢沢永吉さんにもハマりました。矢沢さんのイメージってロックで激しいイメージがあると思うんですけど、ソロになってからはバラード調の曲も多いんです。そういうテイストの曲が好きになってから歌謡曲やグループ・サウンズ、70~80年代のアイドルと、昔の音楽にどんどんのめり込んでいった感じですね。

今だからこそ新鮮に感じる歌謡曲の魅力

豊田萌絵

豊田 中学生のときに放送委員をやっていたんですけど、自分がセレクトした昭和の名曲とかを放送時間にかけたら、同級生から「何この曲?」って引かれたこともありました(笑)。それでも懲りずにかけ続けていたら、たまに「あの曲、良かったよ」っていうリアクションが返ってくるようになって。それからですね、自分が好きなものを“布教する”というか、伝えることや喋ることが楽しいなって思うようになったのは。それに加えて、もともとアニメやゲーム好きだったので、声優になりたいと思うようになって、今に至るという感じでしょうか。
岡谷 豊田さんの学校に通ってたら私も、もうちょっと早く歌謡曲に出会えたかもしれないですね(笑)
豊田 そうかも(笑)

─ 岡谷さんは、歌謡曲や昔の曲を弾き語りすることもありますね。

豊田 どんな曲を弾き語ったんですか?
岡谷 「見上げてごらん夜の星を」とか。
豊田 おお、坂本九さんの!
岡谷 はい。あと先日、文化放送で703号室の特番を放送していただいたとき、昭和、平成、令和の曲をカバーする企画があって、その中の1曲として荒井由実さんの「卒業写真」をやらせていただきました。
豊田 ちゃんと「荒井」って言うのがいいですよね。「松任谷」になる前の時代ですよね。
岡谷 はい(笑)。それまでは昔の曲を聴く機会があまりなかったんですけど、いろいろ聴いてみて思ったのは、どの曲もすごく覚えやすいなと。
豊田 わかる。
岡谷 歌詞もすごく少ないのに、その時代の空気や、その人の心情が伝わってくる感じがします。今の曲ってすごくかっこいいんですけど、その反面、構成が複雑だったり、歌詞が隙間なく詰め込まれていたりするものもあって。昔の曲には今とは違う良さがあって、自分も言葉数が少なくても気持ちが伝わるような曲が作れたらいいなと思うようになりました。

真夜中から夜明けへ。新番組スタートに向けて

─ 最後に、新番組スタートに向けて楽しみにしていることをお聞かせください。

豊田 歌謡曲というジャンルとは少し違うかもしれないけど、私が昔から変わらず尊敬しているアーティストは、松田聖子さんです。聖子さんには有名な曲がたくさんありますけど、アルバムだけに収録されている隠れた名曲もたくさんあるんです。そういった名曲も、この番組で伝えていけたらいいなと思っています。岡谷さんは、この番組でやってみたいことはありますか?
岡谷 この番組は真夜中のオンエアですけど、真夜中っていろんなことを考えちゃったりするじゃないですか。
豊田 わかる(笑)
岡谷 ちょっと憂鬱になることもあるし。そういう人たちの心を癒せるような番組にできたらと思います。あと、3時から5時って朝へ向かう時間帯でもあると思うので、音楽だけじゃなくて、「今日はどんな1日にできたら最高ですか?」みたいなテーマを設定して、みんなで話し合ったり、自分と向き合ったりするような時間も作れたらいいなと思っています。
豊田 素敵。私は本当に“夜行性”で、いつも寝るのが朝の5時とか6時なんです。だから、このラジオは私にとってゴールデンタイムだなと。普通この時間帯の番組なら、それこそ事務所の人から「この時間帯で大丈夫?次の日、起きられる?」って心配されると思うんですけど、私の場合、何も聞かれなかったですから(笑)
岡谷 (笑)
豊田 あと、リスナーさんの中にはお仕事をされていて、この時間帯がゴールデンタイムだという方もいらっしゃると思うんです。そういった方たちに、「次の日も頑張ろう」って思ってもらえるような橋渡しというか、いい感じにひと休みできる場所を作り上げていけたらいいなと思っています。
岡谷 私まで楽しみになってきました。毎週聴きたいと思います!
豊田 こちらこそ(笑)

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