『大垣尚司・残間里江子の大人ファンクラブ』  上山信一さん(慶應義塾大学教授・改革プロデューサー)と語る、新しい社会でこれだけは身に付けておきたい「意識改革」後編

『大垣尚司・残間里江子の大人ファンクラブ』 上山信一さん(慶應義塾大学教授・改革プロデューサー)と語る、新しい社会でこれだけは身に付けておきたい「意識改革」後編

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金融・住宅のプロフェッショナル大垣尚司(青山学院大学教授)さんと、フリープロデューサー残間里江子さんが、楽しいセカンドライフを送るためのご提案をお届けする番組『大垣尚司・残間里江子の大人ファンクラブ』。

この記事では、「大人ファンクラブってどんな番組?」という方のために、コーナー「大人ライフ・アカデミー」をもとに作成された大垣さんのレポートをお届け。ラジオとあわせてもっと楽しい、読んで得する「家とお金」の豆知識です。

2020年10月17日の放送は、ゲストをお招きしてのスペシャル回。 慶應義塾大学教授で改革プロデューサー、上山信一さんにお越しいただきました。大阪都構想やあいちトリエンナーレなど、日本の話題の中心となる様々な「改革」を内側から見てきた上山さんは、2020年という年をどう見ているのか。私たちに求められる意識改革とは。盛り沢山の内容でお送りします。

後編となる今回は、コロナ渦で少しずつトレンドになりつつある、地方への移住について。移住を成功させるために大切なのは、組織と自分を切り離して考える「意識改革」だと考える上山さんと大垣さん。こういった意識改革が、これからの時代に生き残っていくためにも必須のようです。前編はこちら

●上山信一さん(慶應義塾大学教授・改革プロデューサー)
経営コンサルタント。大企業からベンチャー、政府、NPOまで多くの組織の改革をプロデュースしてきた。橋下徹氏や小池都知事のブレーンをつとめた。1957年大阪市生まれ、京都大学法学部卒業。プリンストン大学大学院修了。マッキンゼーのパートナー、米ジョージタウン大学研究教授などを経て、慶應大学総合政策学部教授。各企業の監査役、戦略顧問のほか、国交省政策評価会座長、大阪府市特別顧問、愛知県政策顧問など、国・地方自治体の改革にも携わる。

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●リモートワークの推進によって、人々の意識は変わってきた?

大垣 私がずっと改革するべきだと思っているのは、なんといっても人々の意識なんです。私は移住・住みかえ支援機構という一般社団法人を10年以上前から運営してきて、日本人はマイホームに住み続けるよりも、ライフスタイルに合わせて住み替えをしたほうが幸せになれるのではないか、というようなことをずっと言ってきています。ただ残念ながら、この10年であまり人々の意識は変わりませんでした。

そういう意味では、コロナをきっかけとしたリモートワークの推進によって、住む場所と働く場所が一致する必要性がなくなってきたのは、いいことではないかなと。実際、田舎に移住する人もちらほら出てきていて、これは人々の意識の変化の兆しなのかなと思っているのですが。上山さんはどういうふうにお考えですか。

上山 そうですね。日本全国を旅する中で、特に子育て世代の意識が変わってきているのは感じますね。私が聞いている印象では、そういう人たちの中では田舎ってむしろ好印象なんですよね。インターネットがあれば十分仕事もできるし、地方では様々な年齢の人と親しくなれて、人も親切だと。

残間 若い人の中でも意識の高い人たちが田舎暮らしを積極選択していますよね。昔は子供の教育がネックでしたが、子供時代は野山を駆け回って自然の中で育ち、あとは中学からでも高校からでも、子供が望めば一足飛びに海外に行けばいいと考えている若い親たちが増えていますよね。尤も仕事はどこにいても出来るという人たちですが。

●時代に適応できない日本型会社は、この先の社会で生き残れない?!

大垣 なるほど。そうなると気になるのは、会社側の動きですよね。もしも会社側に、「コロナが落ち着いたらリモートワークを再び禁止したい」というような考えがありそうであれば、移住をためらう人は多いはずです。

上山 そもそも、リモートワークを禁止するような会社はもう生き残れないんじゃないですか。ベンチャーや専門職的な会社、それから外資系の企業は、リモートワークで問題ないわけですから。

大垣 確かに、不可能ではないんですよね。ただ、一般的な会社はまだまだメンバーシップ制というか、変化するまでにものすごく腰が重い。日本型企業の意識改革って本当に可能なんでしょうか。日本型企業に勤めている40代ぐらいの人なんかでは、組織の考え方にどっぷり浸かってしまっていて、意識変革なんてできそうもない、というタイプの方もかなりいます。こういう人たちのことを考えると、日本型企業の改革は難しそうだな、と思うわけですが。

上山 そういう人は、自分が組織にいることを前提に考えてしまうのが問題ですよね。会社の外に出てしまったら、自分と組織なんて全く関係ないですから。

大垣 僕個人としては、そういう人こそ、思い切って移住をしてみてほしいな、と思うんですよね。住む場所と働く場所が離れることによって、自分と組織を切り離して考えられるようになるのではないかなと。

●「変われない人」は移住先からも求められない?!

上山 そうですね。ただ、いま少し思ったのが、実は自治体側でそういう人はあまり求めていないということなんですよね(笑)。自治体としては、組織と自分を切り離せていない人よりも、切り離せている人のほうがほしいわけです。むしろ、切り離せていない人が来るとうるさい、ぐらいのことは思っている。やれ町内会で「議事録ができてない」とか「俺が司会をやるから」とか言い出したりして、煙たがられているという話を聞きますから。

大垣 分かります。移住・住みかえ支援機構でも、シニアの住み替えサポートで自治体から「若い人しかいらない」「稼げない人はいらない」と言われてしまうことがあります(笑)。

上山 逆に言えば、意識が変わった人というか、組織に頼らない自分の魅力を分かっている人というのは、どこに行ったって大歓迎ですから。そしてそれは、別に地方でも稼げるような技術があるか、ということとは必ずしも限らないんですよね。

例えば、私の知っている人では、移住した地域の、近所の掃除を毎朝自発的に行った人がいましたよ。そうすると次第に、いい人そうだなと思って声をかけてくれる地域の人が出てきて、そこから移住先に溶け込めていけたとか。まずは形から、できそうなことに挑戦してみるというのは大事ですよね。

●新しい価値観を受け入れるために重要な「最初の一歩」

上山 それから、カルチャーショックを経験するというのも一つだな、と思います。私も普段、狭い世界で生きているわけですが、「club willbe」の合唱団に行くと、普段仕事では関わらないような、いろいろな職業の方と出会わけです。最初はどうやって話していけばいいのかと悩んじゃうんだけど、だんだん、普通に喋っていればいいんだと分かったりして。

残間 それは合唱団メンバーの側もそうです。最初はエライ大学の先生だと思っていたら、今では気さくで練習後の居酒屋飲み会にも来てくれる仲間だと思っていますよ。そうして交流が深まっていくのですよね。

大垣 兎にも角にも、新しい価値観を怖がらずに踏み出す最初の一歩が大事、ということなんですかね。・・・合唱団、私も可愛がってもらえるかな(笑)。

上山 もちろん、大丈夫ですよ。ぜひいらしてください。

鈴木 素敵なお話をありがとうございました。本日は、慶應義塾大学教授で改革プロデューサー、上山信一さんをお迎えしてお送りしました。
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大垣さんが代表理事を務める「移住・住みかえ支援機構(JTI)」では、国が保証している安心・安全の賃貸制度「マイホーム借上げ制度」を運用しています。マイホームをJTIが借り上げ、空室時も賃料をお支払い。第二の年金として家を活用できます。
コロナ後の新しい暮らしに、ぜひマイホーム借上げ制度のご利用をご検討ください。
マイホーム借上げ制度についての詳しい情報は、移住・住みかえ支援機構のサイトをご覧ください。

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大垣尚司・残間里江子の大人ファンクラブ

大垣尚司・残間里江子の大人ファンクラブ

土 6:25~6:50

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