文化放送

鎌田實×村上信夫 日曜は頑張らない

鎌田 實
鎌田 實
(かまた みのる)

医師・作家。1948 年東京生まれ。
東京医科歯科大学医学部卒業。
37年間、医師として地域医療に携わり、チェルノブイリ、イラク、 東日本の被災地支援に取り組む。2009 年ベスト・ファーザー イエローリボン賞(学術・文化部門)受賞。2011年日本放送協会 放送文化賞受賞。
ベストセラー「がんばらない」をはじめ、「なさけないけどあきらめ ない」「ウェットな資本主義」「アハメドくんのいのちのリレー」 「希望」(東京書籍) など著書多数。
現在、諏訪中央病院名誉院長。

村上 信夫
村上 信夫
(むらかみ のぶお)

1953年、京都生まれ。
元NHKエグゼクティブアナウンサー。
2001年から11年に渡り、『ラジオビタミン』や
『鎌田實いのちの対話』など、
NHKラジオの「声」として活躍。
現在は、全国を講演で回り「嬉しい言葉の種まき」を
しながら、文化放送『日曜はがんばらない』
月刊『清流』連載対談などで、新たな境地を開いている。
各地で『ことば磨き塾』主宰。
http://murakaminobuo.com

過去の記事

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2015年6月22日

6月21日 第164回放送

ピアノを前に、ひとたび指をおろせば鍵盤が踊り出し、ひとたび口を開けばユーモアに
包まれた一言一句がマシンガンのように放たれる口八丁手八丁の、元へ、希代のジャズ
シンガー綾戸智恵さんとの鼎談は、「くよくよ悩んだって仕方ない!」の痛快さです。

1957年、大阪で生まれた綾戸さんは幼くしてピアノを弾き始め、ジャズ好きの親の
影響もあり17歳で単身渡米。娘を送り出す母は「死んだらあかんで。ごはん食べや」
それだけだったという。ところが40年経ち病身の母から「今までで一番辛かったのは
娘の渡米」と聴かされた綾戸さんは、今度は私が我慢する番と精一杯に接しています。
渡米後にライブハウスや教会でゴスペルを歌ったり、ピアノ演奏に打ち込みながら結婚
出産、離婚を経て、愛息と共に帰国。シングルマザーとして育てながら地道に歌手活動
を続けている最中に2度目の乳がんが発覚。様々な苦難を乗り越えて98年に40歳で
メジャーデビューを飾ることになった綾戸智恵さん。2004年には脳梗塞で倒れた母
の介護と仕事を全力でこなし、その甲斐あって母は要介護4から要支援2まで回復しま
すが、2007年には些細な事で母が転倒し大腿骨骨折。これを機に脳血管性認知症が
進みますが綾戸さんの完璧主義は更に磨きがかかり「歌も介護も全力投球」。それが災
いして体はいつしか悲鳴を上げて、2010年には薬を飲み過ぎ救急車のお世話になる
そんな波乱万丈の人生を送ってきた綾戸さんですが、ネガティブな内容に触れてもユー
モアを含んだトークは聞く人に決してネガティブな印象を与えない逞しさがあります。
後半は「患者は何科に行くべきか分らないから総合診療科を増やして」と持論を披瀝し
鎌田さんも認知症の患者さんの事例を紹介しながら「全くその通り」と相呼応します。

放送分を聴く
放送日:2015年6月21日

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