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(かまた みのる)
医師・作家。1948 年東京生まれ。
東京医科歯科大学医学部卒業。
37年間、医師として地域医療に携わり、チェルノブイリ、イラク、
東日本の被災地支援に取り組む。2009 年ベスト・ファーザー
イエローリボン賞(学術・文化部門)受賞。2011年日本放送協会
放送文化賞受賞。
ベストセラー「がんばらない」をはじめ、「なさけないけどあきらめ
ない」「ウェットな資本主義」「アハメドくんのいのちのリレー」
「希望」(東京書籍) など著書多数。
現在、諏訪中央病院名誉院長。

(むらかみ のぶお)
1953年、京都生まれ。
元NHKエグゼクティブアナウンサー。
2001年から11年に渡り、『ラジオビタミン』や
『鎌田實いのちの対話』など、
NHKラジオの「声」として活躍。
現在は、全国を講演で回り「嬉しい言葉の種まき」を
しながら、文化放送『日曜はがんばらない』
月刊『清流』連載対談などで、新たな境地を開いている。
各地で『ことば磨き塾』主宰。
http://murakaminobuo.com
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2016年5月30日
5月29日 第210回放送
15歳未満の子どもの推計人口(4月1日現在)は去年比15万人減の1605万人。
子どもの数は減っているのに「6人に1人が貧困のもとで暮らし」、「ひとり親家庭の
子どもの貧困率は2人に1人」と増えています。テーマは「子どもの貧困と就学」です
経済的に苦しい家庭の子どもに無償で勉強を教え、子どもの居場所作りを支援している
「NPO法人キッズドア」理事長の渡辺由美子さんが電話出演。貧困は子どもの学力や
進路・就職に大きな影響を及ぼし「貧困が教育格差につながっている」と指摘「貧困の
連鎖」を断ち切るための一助となればと「NPO法人キッズドア」を立ち上げました。
きっかけは、家族で1年間英国に滞在して愛息を現地の小学校に通わせたこと。ブレア
政権下の英国では「社会全体で子どもを育てる」という教育行政のために親が負担する
教育費はほとんどなく、帰国後に感じた日本の教育費の高さとのギャップ。身近にいた
ひとり親家庭の子が学年が上がるにつれて勉強が不得意になるのを見て「手伝いたい」
と先ず学習支援からスタートして任意団体を立ち上げ、NPO法人の認証を受けました
現在「キッズドア」は東京と「東日本大震災」で被災した東北地方で学習支援しており
例えば都内で展開している「居場所型学習会」は、貧困世帯の中学生対象に場所を提供
学習会を実施。また「かるがもスタディールーム」は、ひとり親家庭の小・中学生対象
に学習支援。その他、経済的な理由で塾に通えない中学校3年生の高校受験対策講座の
「タダゼミ」や高校生のためには大学受験対策講座「ガチゼミ」などを展開。特に同じ
境遇で育った大学生から勉強を教わった子ども達はモチベーションも上がるそうです。
NPO法人キッズドア電話03-5244-9990。ホームページもご覧ください。
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2016年5月23日
5月22日 第209回放送
人間は誕生するまで母親の胎内で「水棲生物」として生きていますが、水は苦手という
人がけっこういます。水泳に関して鎌田さんは25メートルが限界といい、村上さんは
水に顔をつけるのも苦手な「カナヅチ」を自認しています。今回は全く泳げなかった人
から世界を転戦するフリーダイビングの第一人者になった岡本美鈴さんがゲストです。
フリーダイビングは酸素ボンベを使わずに無呼吸潜水で深度記録に挑戦する競技です。
映画『グラン・ブルー』で有名なジャック・マイヨールと重なる部分がある岡本さんは
1973年東京生まれ。運動は嫌いじゃないが「カナヅチ」なので水泳は嫌いでした。
人生を左右する2つの事件に遭遇、まず「地下鉄サリン事件」。通勤途上の築地駅で事
故に捲き込まれますが、いつもと違う車両に乗っていたのが幸いし軽症で済みました。
その翌年また命の危機に見舞われます。大きな卵巣腫瘍が見つかり、摘出したら5キロ
もあり破裂寸前の状態でした。続けて命に関わる経験をして人生観も変わった岡本さん
「当たり前に明日が来ると思っていたが命には限りがあり、それが今日かもしれないと
考えるようになった。以後は何が起きても後悔しないよう、全力でいまを生きよう!」
そんな思いにかられていた矢先に、小笠原の海でイルカと一緒に泳ぐ人のテレビ番組を
見て「イルカと泳ぎたい」と思いたち即行動をおこした岡本さんのダイビングへの道は
自然に開かれました。先日のバハマ大会で廣瀬花子さんに記録を更新されるまで、去年
の世界歴代3位の92メートルをマークしてアジア&日本記録を保持。世界選手権では
金メダル3個を含む7個のメダルを獲得した第一人者で、9月のギリシャ大会に期待が
高まる岡本さんですが、海洋生物と海の環境を守る活動も積極的に取り組んでいます。
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2016年5月16日
5月15日 第208回放送
「熊本地震」の発生から1か月。一日も早い復旧、復興を心よりお祈り申し上げます。
大規模災害など未曾有の危機に直面した時、状況に対応してリーダーシップを発揮して
活動の中核となることが期待される指導的立場の人。テーマは「無私の日本人」です。
まずは「米百俵」の小林虎三郎。「北越戊辰戦争」で焦土と化した長岡藩に、三根山藩
から見舞いの米が百俵送られてきた。長岡の人々には喉から手がでるほど欲しい米だが
小林虎三郎はその米を売り払い、その代金を「学校」に注ぎ込み「目先の事に囚われず
明日のために行動する」という精神風土を長岡に根づかせた。子孫を育む思想の源泉。
日本史家の磯田道史さん作の『無私の日本人』から話題の映画『殿、利息でござる!』
江戸中期、財政逼迫した仙台藩が、領民へ重税を課したことで破産や夜逃げが続出して
小さな宿場町の吉岡宿は困窮し切っていた。そこで穀田屋十三郎と同志たちは、私財を
投げ打ち千両を集め、その千両を仙台藩に貸し付けて利子を取り、その運用で吉岡宿は
窮地から救われた。そして、自慢話にしない戒めとして「つつしみの掟」を厳守した。
3人目は現代人。日雇い労働者の街として知られる大阪の西成区釜ヶ崎。街の真ん中に
ある児童館『こどもの里』館長の荘保共子さんは、大学卒業後に教会の活動を通じ西成
の子供と出会ったのが縁で、ボランティアスタッフと子供のケアに取り組んで38年。
江戸時代の秋田藩の下級武士・栗田定之丞。公意識の見本のような実直な侍で、植林で
砂防することを思いつき砂留役という職につけて貰い、その半生を砂防植林に注いだ。
栗田の純粋な一念に村人たちも心打たれ、延べ7万人が協力して植栽された黒松は三百
万株に及んだ。日本海に沿って14キロメートルも続く『風の松原』のもとを築いた。
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2016年5月 9日
5月8日 第207回放送
きょう5月8日は、赤十字社の創始者アンリ・デュナンの誕生日で「世界赤十字デー」
そして12日はフローレンス・ナイチンゲールの誕生日に由来して「看護の日」です。
使命感を持って医療に取り組む人々に敬意を表し、今回のテーマは「命を支える仕事」
スイスの実業家アンリ・デュナンは、1859年「イタリア統一戦争」の最中"傷つい
た人は、敵味方関係なく救護しなければならない"と思い立ち「五人委員会」を設立。
その後「赤十字社」となりイスラム界では「赤新月社」として、世界中で人道支援活動
を続けています。紛争地域の医療支援などは、彼ら「赤十字社」抜きには語れません。
もう一人のフローレンス・ナイチンゲールは日本人にもお馴染みの人で「白衣の天使」
「ランプを持つ貴婦人」「クリミアの天使」などと評されていますが、実は強固な意志
をもった女性でした。19世紀のイギリスでは、産業革命によって国が豊かになる一方
格差が生じ、貧しい人々も街に溢れました。上流階級の社交界にデビューさせたかった
両親の猛反対を押し切り、彼女は当時社会的評価の低い看護師を志し各地の病院を巡り
独学で看護を学び、31歳で初めて看護学校で学びます。そして1854年から2年間
クリミア戦争に従軍し負傷兵の看護にあたりました。「看護覚書」「病院覚書」という
名著をあらわし、術後看護の大切さを説き、医療者の意識改革につなげた功績は多大。
後半は、2年前に母を看取った村上さんが心優しき看護師との思い出を語り、鎌田さん
は若い看護師の奮闘によって立ち治った患者さんのエピソードなどを披露。いま日本中
が看護師不足です。看護は遣り甲斐があり、社会的評価も高い職業なのに増えない現実
があります。「看護の仕事をしてみたい」と思ってくれる人が増えることを願います。
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2016年5月 2日
5月1日 第206回放送
大型連休は普段できないことをやろう!と家族の絆を深めたり、思い出作りに勤しんだ
りします。今は「独りぼっち」の人も誕生の際は親の存在があります。親なくして子が
生まれることはありません。「こどもの日」を前に親子とは?家族とは?を考えます。
医療技術の進歩と共に、精子や卵子提供による人工授精、体外受精、代理出産と第三者
が関わる「生殖医療技術」もどんどん進んでいます。その一方で、生殖医療にかかわる
法律は整備されていませんし、肝心の「生まれてきた子の権利」が語られることはあり
ません。あなたは「自分の親が解らない人の悩み」に想いを巡らした事がありますか?
今回のゲストは、戸籍上の父親ではなく第三者の精子提供を受けて母親から生まれた人
『非配偶者間人工授精(AID)で生まれた人の自助グループ』の石塚幸子さんです。
石塚さんの父親が遺伝性の病気(筋ジストロフィー)などの理由で、両親は第三者から
の精子提供を受ける決断をしました。父の病気が遺伝している可能性があるので悩んだ
彼女はそのことを母親に告げました。すると「父と血はつながっていないから大丈夫」
「昔、慶応大学で精子提供を受けた」「提供者については何もわからない」と母の弁。
「とても大事なこと」を信頼していた親から知らされていなかったことに憤りをおぼえ
「AIDで生まれた私は一体何者なのか?」自己喪失の悩みに苛まれ、同様の悩みを持
つ人とグループを創設しました。日本では「結婚したら子どもを作るのが普通」「親子
は血がつながっているのが普通」という暗黙の了解がありますが「もっと多様な家族を
認める社会」であれば、生殖医療に関する見方も変わるのではと石塚さんはいいます。
養父母に育てられた鎌田さんも同調して生殖医療や親子関係、命についても考えよう!
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