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(かまた みのる)
医師・作家。1948 年東京生まれ。
東京医科歯科大学医学部卒業。
37年間、医師として地域医療に携わり、チェルノブイリ、イラク、
東日本の被災地支援に取り組む。2009 年ベスト・ファーザー
イエローリボン賞(学術・文化部門)受賞。2011年日本放送協会
放送文化賞受賞。
ベストセラー「がんばらない」をはじめ、「なさけないけどあきらめ
ない」「ウェットな資本主義」「アハメドくんのいのちのリレー」
「希望」(東京書籍) など著書多数。
現在、諏訪中央病院名誉院長。

(むらかみ のぶお)
1953年、京都生まれ。
元NHKエグゼクティブアナウンサー。
2001年から11年に渡り、『ラジオビタミン』や
『鎌田實いのちの対話』など、
NHKラジオの「声」として活躍。
現在は、全国を講演で回り「嬉しい言葉の種まき」を
しながら、文化放送『日曜はがんばらない』
月刊『清流』連載対談などで、新たな境地を開いている。
各地で『ことば磨き塾』主宰。
http://murakaminobuo.com
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2016年9月26日
9月25日 第227回放送
古今の偉人超人怪人奇人の中から鎌田さん村上さんが思い出したように2人で語り合う
不連続シリーズ『ボクたちの好きな日本人』。今回は浄土真宗の宗祖である親鸞のほか
女優の沢村貞子さん、『暮しの手帖』初代編集長の花森安治さんなどを取り上げます。
親鸞は平安末期から鎌倉前期の僧侶。浄土宗の法然の門に入りますが当時の幕府の弾圧
に遭い、越後に流罪となります。赦免後、越後や関東各地で布教に当たり、後に帰洛し
師・法然の思想をさらに深めて「絶対他力」説等を唱えて仏教界に影響を与えた人物。
その親鸞の生涯を伝える『親鸞聖人伝絵』という絵巻物があり、この伝絵を紹介しつつ
親鸞の生涯を辿るDVDを制作するにあたり村上さんがナレーションを担当しました。
伝絵(でんね)和尚(かしょう)教化(きょうけ)等独特な読み方や固有名詞も難しく
戸惑いながらのナレーション録音を続けていると摩訶不思議な事に、親鸞が向こうから
近付いてくださる感覚になったといいます。親鸞の想い、親鸞への想いが自分が音声化
することばとともに、理解出来ていったように感じ、それが信心ということなのかと。
続いて『歎異抄』の鎌田流意訳で「親鸞は他力を頼まず自力で何とかしようとする考え
方は、阿弥陀の心に沿っていないという。それは阿弥陀仏を信心する心が欠けているか
らである。自力を捨て、阿弥陀仏という大きな力にすがる人だけが、往生を遂げること
ができる」と説く。鎌田提唱の「がんばらない」こそ「他力の生き方」ではないかと。
「他力」はがんばっても自分ではどうにもならないことがあるのを知ること!なのだ。
隣国とも「大事におしなさいよ!ええ、おたくも!」の長屋感覚を望んだ沢村貞子さん
戦争を憂いた花森安治さんも「当たり前の暮らしを守るため」に、生涯健筆を揮った。
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2016年9月20日
9月18日 第226回放送
フランスは世界一の観光大国です。去年同国を訪れた外国人観光客数は8400万人で
中でもパリは人気ですが、去年から続くイスラム過激派によるテロ事件で、人気に影を
落としています。自由・平等・友愛の名の下に民主主義国家を創り上げてきたフランス
がいま直面している社会的ジレンマなどをパリ在住の作家好村兼一さんと鼎談します。
好村兼一さんは、鎌田さんと「東京都立西高校・剣道部」で竹刀を交えた同級生ですが
剣道の研鑽を積んで2002年に剣道の最高位である八段を取得した時代小説家です。
渡仏のきっかけは東京大学に在学中の1970年。剣道部の顧問から「全日本剣道連盟
派遣学生指導員」に推薦され、当初は1年で帰るつもりが3年目で腰を据えると決意し
渡仏から47年、パリで剣道の指導を続け、海外在住者で初めての最高位八段に到達。
剣道指導のかたわら、40代半ばから時代小説を書き始め2007年に作家デビュー。
作品は剣の道を究める達人ならではの戦いの描写、達観した考え方などは読者の心に深
く刻まれ、最新刊の『いのち買うてくれ』(徳間書店)は、藩の重臣により仕組まれた
謀略の為に、江戸に逃れた主人公が武士の矜持に苦しみながら家族と辛苦が続く物語。
日本を離れて半世紀、日本人の安易な現代生活を知らないから書ける小説とは本人談。
また、近年特に大きな社会問題になっている移民問題やテロ事件の衝撃などについては
自由・平等・友愛を国是に掲げるフランスは、多くの移民を抱える多民族国家であり、
移民政策は世界でも厳格な「同化主義」が基本ですが、同化できない若者が増えてきて
多民族を同化主義でくくるときの脆弱性は、以前から指摘されて小事件はあったそうで
「食い詰めた若者が過激思想に感化されて起こす事件」と市民は静観しているという。
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2016年9月13日
9月11日 第225回放送
若き内科医として病院に赴任した鎌田さんは、がんの末期患者さんに「がんばろう」と
声がけし病室を出ようとしたら、落涙した患者さんは「もうこれ以上がんばれない」。
言葉は状況により相手を励ますことも傷つけることもあると気付き「がんばらない」の
原点になりました。村上さんの「うれしいことばの種まき」と共に今回は『ことば』。
たとえ医療技術が進んでも、患者さんが納得を得られなければ虚しいものになります。
患者さんと家族は医師や看護師にかけられる言葉次第で治療を受ける日々が、天国にも
地獄にもなる!とは、鎌田さんの本『言葉で治療する』(朝日新聞出版)にあります。
「医療者によって傷ついた言葉・励まされた言葉」を募集し、集まった手紙やメールを
紹介した本で医療者と患者さんとの「大切なコミュニケーション」が書かれています。
続いて、先月世界中を沸かせたリオ・オリンピック選手の「ことば」を紹介。「自分の
将来が楽しみ」と発言した体操の白井健三選手。水泳の萩野公介選手は「自分はひとり
じゃないと強く思った。いろんな人に支えられて取れた金メダル」と語り、女子水泳の
星奈津美選手は「母に感謝」、バドミントン奥原希望選手は「競技できる幸せを感じ」
五輪史上初の「難民選手団の一員」として柔道に出場したコンゴ出身のミセンガ選手は
「難民だからといって夢をあきらめない。やりたいことは何でもできる、勝つことも」
村上さんが唱える「ひらがな」の魅力。やわらかい心を持った生き方を目指す詩として
書かれた『ひらがなの生き方』が合唱曲となり今回CDブックとして発売されました。
■プレゼント■村上信夫サイン入りの朗読・合唱・楽譜入りCD『ひらがなの生き方』
5名様に進呈。住所、氏名、電話番号を明記の上、9月16日必着でご応募ください。
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2016年9月 6日
9月4日 第224回放送
相模原市の障害者施設「津久井やまゆり園」の元職員が起こした殺傷事件から40日。
偏見から障害者を狙った卑劣な犯行は、世界中に衝撃を与え、米・露・バチカンも声明
を発表。障害者差別解消法が4月施行された中で起きた事件を障害者と共に考察する。
「東京大学先端科学技術研究センター」准教授の熊谷晋一郎さんは、今回の事件に強い
危機感を抱いて「障害者の存在を見つめ直して欲しい」と呼び掛けて行動しています。
熊谷さんは、誕生時の酸欠状態から後遺症で「脳性まひ」を患い、車いす生活している
小児科の医師ですが、近年は障害がある当事者が自分の障害を、自分の言葉で語り合い
困難を解決していく「当事者研究」をリードしている研究者です。1977年生まれの
熊谷さんは幼少時から健常者に近づくリハビリを強いられましたが、80年代から社会
(健常者)が障害者に近づく潮流ができ、それ以来コンセンサスが得られてきましたが
今回の凶悪事件で「時計の針が何十年も逆戻り」した様な無力感を覚えたといいます。
当事者研究で知り合った元薬物依存症者から「友達をやめないでね」と電話で告げられ
事件の容疑者に自分を投影する障害者もいれば、一方で被害者に自分を重ねる障害者も
いて、障害者が分断されていることを痛感し、分断されかけた社会の連帯感をもう一度
取り戻そうとの思いから「追悼集会」を呼び掛け、多くの参加者とメッセージを集積。
熊谷さんは言います。弱い者や弱点を探すのは止めよう!人の価値を有用性のみで判断
すると、仕事ができないとか、効率が下がっただけで、その時点から障害者として扱わ
れるようになるかもしれない。誰でも明日は我が身、不安に蓋をせず、不安を共有して
「じゃあどんな社会を創ればいいのだろう」という議論を冷静にすべき時期だと思う。
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