文化放送

鎌田實×村上信夫 日曜は頑張らない

鎌田 實
鎌田 實
(かまた みのる)

医師・作家。1948 年東京生まれ。
東京医科歯科大学医学部卒業。
37年間、医師として地域医療に携わり、チェルノブイリ、イラク、 東日本の被災地支援に取り組む。2009 年ベスト・ファーザー イエローリボン賞(学術・文化部門)受賞。2011年日本放送協会 放送文化賞受賞。
ベストセラー「がんばらない」をはじめ、「なさけないけどあきらめ ない」「ウェットな資本主義」「アハメドくんのいのちのリレー」 「希望」(東京書籍) など著書多数。
現在、諏訪中央病院名誉院長。

村上 信夫
村上 信夫
(むらかみ のぶお)

1953年、京都生まれ。
元NHKエグゼクティブアナウンサー。
2001年から11年に渡り、『ラジオビタミン』や
『鎌田實いのちの対話』など、
NHKラジオの「声」として活躍。
現在は、全国を講演で回り「嬉しい言葉の種まき」を
しながら、文化放送『日曜はがんばらない』
月刊『清流』連載対談などで、新たな境地を開いている。
各地で『ことば磨き塾』主宰。
http://murakaminobuo.com

番組へのメッセージをお待ちいたしております。 メールはコチラ:kamata@joqr.net

2017年10月16日

10月15日 第280回放送

「不協和音」とは音楽における協和性の低い、不安定な感じを与える和音の意味ですが
転じて人間関係などでも調和が取れていない状況をさして使われます。鎌田さん発議で
女性アイドルグループ欅坂46の『不協和音』から今回のテーマは「不協和音」です。

『不協和音』の歌詞に登場する言葉を拾い上げてみる。YESと言わない/首を縦にふ
らない/抵抗し続ける/同調しない/嫌われても正義がある/一度妥協したら死んだも
同然/みんなそろって同じ意見はおかしい/主張まげたら生きている価値ない...等々は
まるでボク自身を歌っているみたいと鎌田さん。同調圧力が強いといわれる日本で自由
に生きることを応援していると感じる歌だから気に入ったのだとも言います。それから
ノーベル賞物理学者の益川敏英さんと名古屋で対談した時のエピソードを披露します。
自らを「いちゃもんの益川」と呼ぶ益川さんは、研究者としてこの上もなく名誉な事だ
と普通は思いますが、さにあらずでノーベル賞受賞も「たいしてうれしくない」と言い
「我々は科学をやっているのであって、ノーベル賞を目標にやってきたのではない」と
平気で言うところが一風変わっています。一方、師である坂田昌一博士がノーベル賞を
逃したのは「弟子である私たちがだらしなかったからだ」と受賞の際に、先達を讃えて
単なる不協和音分子ではなく、本物に対する礼儀をきちんとわきまえている学者です。
村上さん自身の周辺で起こった「不協和音」エピソードは「ことばの種まき」講演中に
片端から異を唱え、不協和音を発し続けた婦人の話。講演からしばらくして手紙が届き
過日の無礼を詫びる内容で、精神的に不安定だったことを吐露していたという。ただし
異論を出す人、空気を読めない人の出現で不協和音を面白がれるように成ったという。

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放送日:2017年10月15日

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2017年10月 9日

10月8日 第279回放送

きょうは二十四節季の「寒露」で、本格的な秋の始まりです。人間が最も集中できる気
温は18~25度とされていますが、それゆえ「本に親しむ読書の秋」といわれます。
読書家の鎌田さんと村上さんが「最近読んだお気に入りの本」を2冊ずつ紹介します。

鎌田さんは、文藝春秋の大西康之著『東芝 原子力敗戦』を紹介。東芝問題を語るとき
「粉飾決算」や「半導体事業の売却」の迷走ぶりが印象深い。だがことの本質はそこに
なく、問題は買収したアメリカの原子炉メーカー「ウエスチングハウス社」の経営危機
を隠すための粉飾決算であり、国策と言われた「原発」に活路を見出した買収劇失敗を
指摘。思考停止、無責任、同調主義のサラリーマン全体主義が5兆円企業を滅ばした。
村上さんは、新潮新書の『笑福亭鶴瓶論』戸井田誠著。笑いビッグ3のたけし、タモリ
さんまの共通点は孤独感がつきまとう。だが鶴瓶にはそれがなく幸福感があると指摘。
「落語家ではなく日常家」など鶴瓶を物語るキーワードを紹介しながら人物像に迫る。
続いて『軟骨的抵抗者-演歌の祖・添田唖蝉坊を語る』です。風刺やユーモアに満ちた
添田啞蟬坊の歌は、貧困が拡大する現代の世相に響き合い、心にしみいると鎌田さん。
著者は明治から昭和初期にかけて活躍した啞蟬坊について、啞蟬坊を歌い継ぐ土取利行
と明治の社会運動に詳しい鎌田慧の共著。4冊目は芥川賞作家の田中慎弥著『孤独論』
(徳間書店)を村上さんが紹介。田中さんは、高校卒業後、実家でひきこもっていた。
その間、読書と文章を書くことは続けていた。その時間が芥川賞作家を作ったと言える
田中さんは孤独を恐れてはならないと説く。多くの現代人は、仕事、人間関係、因習で
奴隷になっている。奴隷状態から抜け出す方法は唯一つ。今いる場所逃げることです。

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放送日:2017年10月8日

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2017年10月 2日

10月1日 第278回放送

東日本大震災から6年7か月。これまでに延べ150万人超のボランティアが被災地に
赴いたそうですが、医療支援で駆け付けた鎌田さんもその一人。東北の被災地には村上
さんも足を運んでいます。復興が進む陸前高田市に電話を繋ぎ現状などを紹介します。

岩手県陸前高田市の医療施設が並ぶ高台の一角に「りくカフェ」という店があります。
津波で自宅も医院も流されてしまった医師と地域の女性、まちづくりの専門家が連携し
NPO法人を設立してコミュニティカフェを運営。その代表理事で「鵜浦医院」院長の
鵜浦章先生が電話で登場。震災直後は被災した患者さんを診るのが優先課題だったので
「高田病院」に集まった支援の医師と共に診療を続けていたが「診療所のない地域から
は人が離れていく。早く診療所を再開して市民を安心させて欲しい」という要請を受け
5月に仮設の診療所を再開。鵜浦先生は震災を機に人生観が180度変わったという。
医療機関のそばにあって市民がくつろげる場としてスタートした「りくカフェ」は現在
「健康と生きがいづくりの場」としての役目を担っています。地域には多くの高齢者が
暮らしており今後益々増えることが予想されるので同カフェの「健康づくり事業」では
「健康ランチ」と「スマートクラブ」を2つの柱として「健康ランチ」は栄養バランス
を考慮し、減塩、低カロリー、美味しさも考慮して心を込めた昼食を提供しています。
「スマートクラブ」は健康であり続けるための実践教室で、正しい食事と適度な運動で
良い生活習慣を作り、呼吸法や口腔ケア、百歳体操など体験してもらいながらの指導。
後半は、今夏の九州北部豪雨被害に見舞われた福岡県の朝倉市や、昨年4月に発生した
熊本地震の震源地・益城を鎌田さんが訪問し見聞きした復興の状況や市民の声を紹介。

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放送日:2017年10月1日

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