文化放送

鎌田實×村上信夫 日曜は頑張らない

鎌田 實
鎌田 實
(かまた みのる)

医師・作家。1948 年東京生まれ。
東京医科歯科大学医学部卒業。
37年間、医師として地域医療に携わり、チェルノブイリ、イラク、 東日本の被災地支援に取り組む。2009 年ベスト・ファーザー イエローリボン賞(学術・文化部門)受賞。2011年日本放送協会 放送文化賞受賞。
ベストセラー「がんばらない」をはじめ、「なさけないけどあきらめ ない」「ウェットな資本主義」「アハメドくんのいのちのリレー」 「希望」(東京書籍) など著書多数。
現在、諏訪中央病院名誉院長。

村上 信夫
村上 信夫
(むらかみ のぶお)

1953年、京都生まれ。
元NHKエグゼクティブアナウンサー。
2001年から11年に渡り、『ラジオビタミン』や
『鎌田實いのちの対話』など、
NHKラジオの「声」として活躍。
現在は、全国を講演で回り「嬉しい言葉の種まき」を
しながら、文化放送『日曜はがんばらない』
月刊『清流』連載対談などで、新たな境地を開いている。
各地で『ことば磨き塾』主宰。
http://murakaminobuo.com

過去の記事

番組へのメッセージをお待ちいたしております。 メールはコチラ:kamata@joqr.net

2020年9月21日

9月20日 第428回放送 

コロナによって以前とは違う風景が広がっています。そして「コロナ前の世界にはもう
戻れない!」と言われます。コロナによって価値が大きく転換していく中、どうしたら
それに対処していけるのか?変動する社会に負けない心をどのように築いていくのか?
今回は、価値大転換時代を乗り越えて『それでも、幸せになれる』その術を考えます。

「禍福はあざなえる縄のごとし」という諺があります。禍が福に転じたり福が禍のもと
になったりして禍福は表裏一体で、人間には禍と福が同じ回数訪れます。臨床心理学者
河合隼雄さんは、例えば「架線事故で電車が遅れた事を禍と考えれば、なんと軽い禍で
済んだと喜ぶべき」と説いて、不幸を嘆かずにこれくらいなら許そうと思う心が大事。
リオ・パラリンピックで話題になった南アフリカ代表の水泳選手「シャークボーイ」の
アフマット・ハシムさん。弟を助けようとしてサメに片足を食いちぎられた選手ですが
「サメのお陰でパラリンピックに出られた」とサメを憎まず、保護活動に勤しむ彼の話
を紹介。幸か不幸かは本人が決めること、不幸を嘆き続けずに考え方を切り替えること
によって幸せに暮らせることもあるという事例を挙げます。また、鎌田さんの考えでは
「コロナ時代は断念することで新しい時代が開ける」としています。固執して前進でき
ずにいる場合は「諦める」ことで、後の時間が有効に使え、大事なことが見えてくる。
後半は、日本に「死生学」を広めた上智大学名誉教授のアルフォンス・デーケンさんが
今月6日に88歳で亡くなったので偲びつつ想い出話を紹介。死をタブー視する日本の
状況に「死について考えることで、生きることの素晴らしさを感じることが出来る」と
若いうちから死について学び、最期まで心豊かに生きようと呼びかけたデーケンさん。

放送分を聴く
放送日:2020年9月20日

« 9月13日 第427回放送  | メインに戻る | 9月27日 第429回放送  »