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(かまた みのる)
医師・作家。1948 年東京生まれ。
東京医科歯科大学医学部卒業。
37年間、医師として地域医療に携わり、チェルノブイリ、イラク、
東日本の被災地支援に取り組む。2009 年ベスト・ファーザー
イエローリボン賞(学術・文化部門)受賞。2011年日本放送協会
放送文化賞受賞。
ベストセラー「がんばらない」をはじめ、「なさけないけどあきらめ
ない」「ウェットな資本主義」「アハメドくんのいのちのリレー」
「希望」(東京書籍) など著書多数。
現在、諏訪中央病院名誉院長。

(むらかみ のぶお)
1953年、京都生まれ。
元NHKエグゼクティブアナウンサー。
2001年から11年に渡り、『ラジオビタミン』や
『鎌田實いのちの対話』など、
NHKラジオの「声」として活躍。
現在は、全国を講演で回り「嬉しい言葉の種まき」を
しながら、文化放送『日曜はがんばらない』
月刊『清流』連載対談などで、新たな境地を開いている。
各地で『ことば磨き塾』主宰。
http://murakaminobuo.com
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2021年12月28日
12月26日 第494回放送
一年の世相を表す今年の漢字(日本漢字能力検定協会主催)は『金』が選ばれました。
東京オリ・パラで日本人選手が多くの金メダルを獲得、大谷翔平選手や松山英樹選手の
活躍、藤井聡太棋士の最年少四冠達成など国内外で「金」字塔が打ち立てられました。
今年最後の放送は鬼籍に入られた方々の「金」言と共に、故人の想いを振り返ります。
認知症診療の第一人者で、自らの認知症も公表した精神科医の長谷川和夫さん。功績の
一つは認知症疑いを調べるテスト形式の検査『長谷川式簡易知能評価スケール』を開発
また、認知症患者の尊厳を守る活動として「痴呆」という用語を「認知症」に変更し、
最晩年は「認知症を取り巻く町づくり」の重要性を説き、各自治体に働きかけました。
戦史研究家で作家の半藤一利さん。遺稿を『戦争というもの』と題して出版しました。
「人間は同じ過ちを繰り返してしまう生き物だからこそ、肝に銘じなくてはならない」
として半藤さんの遺言は「人間の眼は、歴史を学ぶことで、はじめて開くものである」
「戦争は、国家を豹変させる。歴史を学ぶ意味はそこにある」と教訓を遺しています。
「もう少し寝るわ」と言って永遠の眠りについた霊長類学者の河合雅雄さん。少年時代
も晩年も丹波の里山を歩き「丹波の山猿」を自認。大好きな歌として生き物が皆協力し
合って生きていることがわかる『手のひらを太陽に』を挙げています。児童文学界戦後
最大のミリオンセラー『ズッコケ三人組』の生みの親で児童文学作家の那須正幹さん。
芥川賞作家らしくない「芥川賞作家」の高橋三千綱さんは鎌田さんと同い年で、がんと
肝硬変、重度の糖尿病を患いながらも病気にも負けず三千綱節を全うした人生でした。
元麒麟児の垂沢和春さん、エレキ奏者寺内タケシさん、瀬戸内寂聴さんを偲びました。
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2021年12月22日
12月19日 第493回放送
もうすぐクリスマス。プレゼントは決まりましたか?絵本は子どもだけのものではあり
ません。大人におススメの絵本もあります。また、プレゼントには相手を思う心と贈る
楽しさがあります。鎌田さんと村上さんが選ぶ「ボクたちおススメの絵本特集」です。
2~3歳児には『パンツのはきかた』岸田今日子作/佐野洋子絵(福音館書店)です。
子ブタの女の子が一人でトイレに行きパンツをはこうとします。一つ一つの動作に真剣
に取り組む子ブタの表情に思わず笑みがこぼれます。愉快なドンデン返しもあります。
『だいじょうぶだよ、ゾウさん』ローレンス・ブルギニョン作/ヴァレリー・ダール絵
/柳田邦男訳(文溪堂)は大人向けの絵本。幼いネズミと年老いたゾウが仲良く暮らし
ていました。ある日ゾウは両親や仲間たちが眠る森を目指して、深い谷を越えて行こう
としますが、ネズミは「いっちゃいやだ」といいます。しかし、老いたゾウをケアする
うちに心が成長してゾウの旅立ちを見送れるようになります。命の最期は個人戦です。
米国副大統領カマラ・ハリスが自ら手掛けた絵本『みんなスーパーヒーロー』メカル・
ルネ・ロー絵/中江有里訳(平凡社)は「スーパーヒーロー」に憧れる少女だった彼女
の身近にはたくさんのヒーローがいることに気付きます。いつも信じてくれるママ、頼
りになる妹のマヤ、勇気をくれるパパ。正義のためにがんばったインドのおばあちゃん
とおじいちゃん。助けあう友達や、世界の広さを教えてくれた小学校の先生などなど。
『いつか、きっと』ティエリ・ルナン作/オリヴィエ・タレック絵/平岡敦訳(光村教
育図書)は、小さな島の子どもが世界を眺めています。戦う兵士が、飢えに苦しむ人が
力をかさにきた人がいる。広い海が、深い森が、流れる涙がある。子どもは思いました
いつか、愛していると言えるようになろう。愛していると言われたことがなくても...。
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2021年12月15日
12月12日 第492回放送
「ある冬の日、2匹のヤマアラシは寒いので互いの体を寄せ合い温め合おうとしますが
互いのトゲが相手の体を刺してしまいます。痛いので離れると寒さに耐えられなくなり
ました。2匹は痛い寒いを繰り返して、ほどよい距離を発見し保ち続けました」これを
『ヤマアラシのジレンマ』といい、アルトゥール・ショーペンハウアーの寓話から精神
分析の領域で紹介したのがフロイトです。今回は『ちょうどいい孤独』がテーマです。
「孤独」という言葉からは、どんな印象を受けますか?孤独にはネガティブなイメージ
マイナスイメージがつきまといますが、その孤独を味方につけて「人生の満足度」を上
げませんかと鎌田さんは『ちょうどいい孤独』をキーワードに提唱します。家族や友人
がいても「孤独」だと感じる時間はあります。その時間をどうやってポジティブなもの
に転換するか?その方法次第で人生が幸福なものか、不幸なまま終わるか決まるなら、
「孤独」を積極的に楽しんで「人生の密度」を高めましょう!例えば「孤独の魅力」に
ついては①自主性が高まる②自己肯定感が強まる③社会的圧迫感が減る④人に染まらず
ユニークな考えが浮かぶ⑤集中力が高まる⑥本当の自分に気づける⑦孤独を知ることで
人を大切に思い愛せる。その一方で「孤独は健康に悪い?」の項では、孤独は認知症の
発症を増やし、社会的フレイルからくる孤独感は短命リスク要因という研究結果も紹介
し、冒頭の「ヤマアラシのジレンマ」につながりますが、ほどほどの距離を保つこと、
『ちょうどいい孤独』の勧めです。実際のヤマアラシは針の無い頭部など寄せ合ったり
トゲを自分の方へ向けて温め合うそうです。孤独に生きるのではなく、孤独を生きる!
鎌田さんの新刊『ちょうどいい孤独』は「かんき出版」から発売中。ご高覧を下さい。
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2021年12月 8日
12月5日 第491回放送
「元気ハツラツ!」は1965年(昭和40年)高度成長期を代表する名コピーです。
半世紀以上前に多くの「モーレツ社員」に支持され、現在は彼らの孫世代にも飲まれて
いるロングセラー商品ですが、そのキャラクターを長年つとめた"崑ちゃん"こと俳優
の大村崑さんは今も現役です。しかも、齢90の今が心身ともに一番健康と語ります。
1931年(昭和6年)生まれの大村崑さん。幼い頃はしょっちゅう風邪をひいたり、
熱を出したりして医者通い。虚弱体質で目は生まれついての弱視で小学2年から眼鏡を
使用、左耳も鼓膜に傷がついたせいで小学生の頃から難聴気味。おまけに19歳のとき
に肺結核に罹り、左の肺を切除しています。担当医から"40歳までは生きられないだ
ろう"と言われてしまいました。限られた命ならば「好きな喜劇の道へ進みたい!」と
決心し、キャバレーのボーイから司会者となり、さらにコメディアンへ転身しました。
昭和30年代、黎明期のテレビ軽演劇『番頭はんと丁稚どん』や『とんま天狗』などに
出演し一世を風靡してお茶の間に人気者になり、司会者としても活躍。58歳の時には
大腸がんの手術も受けています。19歳で片肺切除して以来、元気意識を持てなかった
大村崑さんが、86歳で人生が一変する出会いを経験します。それは「筋トレジム」に
通い始めて、トレーナーの指導でスクワット、バーベル、ダンベルと身体に負荷をかけ
るトーレ―ニングと並行して食事内容も改善しました。今では120歳まで生きる目標
を立て、出演ドラマの設定に合わせて「赤い霊柩車」に乗って大好きなコスモスの中で
送られたいと語ります。大村さんの「笑って泣けて筋トレまで出来るご長寿エッセイ」
『崑ちゃん90歳今が一番、健康です!』は笑いと健康維持の大切さを説いています。
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2021年12月 1日
11月28日 第490回放送
高齢者や障害者が困っていたら「声をかけよう!」と思いますが、いざ行動に移そうと
しても躊躇う場合があります。それは、どのように声をかければいいか?どうサポート
出来るのか?相手のことがわからないからです。この「わからない」ことを知れば行動
に移せます。今回は村上さんが最近取得した『ユニバーサルマナー検定』の話題です。
高齢者、障害者、外国人、多種多様な方々を街で見かけます。自分とは違う相手の視点
に立って行動することを知れば、難しいことではなく「心遣いの一つ」で、多様な方々
と向き合うための「マインド」と「アクション」それが「ユニバーサルマナー」です。
ハード(設備)を変えることが出来なくても、一人ひとりの「ハート」は変えることは
可能です。自分とは違う誰かのことを考えられる社会、困っている人がいたら行動して
助け合える社会。誰もが安心して、楽しく過ごせる社会を実現したいと考案しました。
『ユニバーサルマナー検定』は、実践に必要な「マインド」と「アクション」を体系的
に学び、身につける為のものです。検定3級は高齢者や障害者への基本的な向き合い方
やお声がけ方法を学ぶ導入の為の講座です。検定2級は車いすの操作方法、全盲体験、
聴覚障害体験など、実践的なサポート方法とより詳しい知識を学ぶ講座。そして1級は
当事者のリアルにふれる体験を通して、自身の価値観や世界観をひろげる講座。実施後
認定のためにレポートを提出。一連の受講を終え村上さんは「1級」を取得しました。
「助け合いで楽になる」という話を鎌田さんが紹介。百ドル札で有名なベンジャミン・
フランクリンは「私が自分だけの為に働いていた時は、自分しか働かなかった。しかし
人の為に働くようになってからは、人も私の為に働いてくれたのだ」という逸話です。
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