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(かまた みのる)
医師・作家。1948 年東京生まれ。
東京医科歯科大学医学部卒業。
37年間、医師として地域医療に携わり、チェルノブイリ、イラク、
東日本の被災地支援に取り組む。2009 年ベスト・ファーザー
イエローリボン賞(学術・文化部門)受賞。2011年日本放送協会
放送文化賞受賞。
ベストセラー「がんばらない」をはじめ、「なさけないけどあきらめ
ない」「ウェットな資本主義」「アハメドくんのいのちのリレー」
「希望」(東京書籍) など著書多数。
現在、諏訪中央病院名誉院長。

(むらかみ のぶお)
1953年、京都生まれ。
元NHKエグゼクティブアナウンサー。
2001年から11年に渡り、『ラジオビタミン』や
『鎌田實いのちの対話』など、
NHKラジオの「声」として活躍。
現在は、全国を講演で回り「嬉しい言葉の種まき」を
しながら、文化放送『日曜はがんばらない』
月刊『清流』連載対談などで、新たな境地を開いている。
各地で『ことば磨き塾』主宰。
http://murakaminobuo.com
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2017年5月29日
5月28日 第260回放送
いま「将棋界」にアイドルが誕生し、熱い視線が注がれています。19連勝の快進撃を
続ける"史上最年少棋士"の藤井聡太四段です。その藤井四段の公式戦初対決の相手は
それまでの"史上最年少棋士"記録保持者だった加藤一二三九段。62歳の最長年齢差
の一戦としてタイトル戦以上の話題になりました。いま、将棋界でもっとも忙しい棋士
現役最年長77歳で"ひふみん"の愛称で親しまれる加藤一二三九段を迎えての鼎談。
加藤九段は1940年1月1日、福岡県嘉穂群稲築村(現在の嘉麻市)の生まれです。
元旦の一、皇紀二千六百年の二、三男坊なので三となり「一二三」は本人も気に入って
いる名前といいます。1954年に14歳7か月で「中学生プロ棋士」となり「神武以
来の天才」と呼ばれ、18歳でA級八段という記録は制度上、藤井四段でも破れない。
「第40期名人」を含む、十段、王将、王位、棋王などタイトル獲得合計は8期となり
公式戦の対局数は、史上初の2500以上。現在の勝数は歴代3位の1324勝です。
「棋界のレジェンド」加藤九段が対戦した最古参のプロ棋士は、1897年生まれの故
村上真一八段から2002年生まれの藤井聡太四段まで、19世紀生まれから21世紀
生まれまで、3世紀にわたる棋士と対戦をした唯一の棋士で永遠に語り継がれる記録。
1960年代、全盛期の大山康晴名人(十段)との対局の際に窮地に陥った加藤九段に
突然「ラジオ体操123」と言って「盤外戦術」を繰り出した大山名人のエピソードや
1982年の「第40期名人戦」で対局した中原誠名人、年齢は下がって谷川浩司九段
羽生善治三冠や渡辺明竜王との想い出を語ります。加藤九段は「将棋は芸術」を持論に
ベートーベンやモーツァルト作品のように将来に残る文化として将棋を残したいという
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2017年5月22日
5月21日 第259回放送
診療所の待合室を描いた"温かさが伝わる"絵葉書。旅スケッチ作家のごとうゆきさん
の筆によるものですが、絵葉書のモデルは山口県岩国市周東町の「河郷診療所」です。
リピート山中さんの『往診ハラショウ』でヘビやバッタをよけながら往診車を走らせて
在宅ケアに奔走すると歌われた院長の河郷忍さんが電話で参加し、地域包括ケアの話。
河郷診療所の河郷忍さんは、村上さんと同じ1953年の生まれの64歳。医学部卒業
から3年半経った頃に父親の体調悪化で急遽「河郷診療所」を継ぐことになり35年。
父親が往診をしていたので、開業医はそれが当たり前と思って、午前の院内処方の後は
午後から往診に出ます。「河郷診療所」に通えなくなった高齢者80人の在宅ケア患者
を看護師や介護ヘルパーとともに診てまわっているが、患者さんの具合で回数を塩梅し
チーム医療を施しています。「最期は自宅で!」という高齢者には、家族の希望も聞き
年間10人~15人ほど自宅での看とりもおこなっています。河郷さんは山口県医師会
の「介護保険対策委員」で、地元「玖珂医師会」の「地域医療・地域包括ケア」担当の
理事を長年勤めており、2000年に「介護保険制度」が始まった当時からモデル事業
で関わっていたので、地域包括ケアの意義や実情をよく知る医師です。故に在宅医療は
介護保険制度が出来たから高齢者の多い地方の町ではよく機能しているし、医師の負担
は、ケアマネージャーの有無で施行前後で全く違うといいます。併設する訪問看護ステ
ーション「ひだまり」のエピソードや、往診先で歌を披露したリピート山中さんの逸話
さらに、趣味の落語好きが嵩じて、春は公民館で寄席、秋は小学校で落語やマジックと
リピート山中さんのライブなど、永六輔さんも2回訪れたという地域密着の医師です。
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2017年5月15日
5月14日 第258回放送
きょうは「母の日」です。母の願いといえば家族の健康と幸せがあげられます。これは
父の願いでもあります。そこで今回は「健康を意識した一日」となるように鎌田さんが
スポーツ紙で連載して好評を博した『健康で幸せに生きるための技術』を紹介します。
今回選んだ「ドクター鎌田の健康トーク」は、中年以上を意識したテーマに絞り込んで
話を進めます。病原体のほかに食習慣、運動習慣、休養の取り方、嗜好などの生活習慣
要因も、疾病の発症や進行に深く関わっていることが明らかになっています。認知症の
前段階であるMCI(経度認知症)は日本に400万人といわれています。高脂肪食と
高糖質食の両方が、明確な認知機能の低下を引き起こし、思考の柔軟性を低下させると
いうことがアメリカのオレゴン州立大学の研究で明らかになりました。高糖質の食事は
血糖値を上げ「慢性炎症」を起こしやすくし、認知症も脳細胞の炎症が関係しているし
動脈硬化も動脈の慢性炎症です。動脈硬化が進むと、脳の細胞へ血液が十分に届かずに
脳の働きが悪くなることで脳血管性認知症は起こるというものです。そこで、油や糖を
少し減らしましょう!というドクター鎌田のアドバイスです。一方で誤解から栄養補給
を控えている人には「もっと栄養を摂ろう」と牛乳や卵を例にアドバイスをあります。
「中国人民解放軍総合病院」で1万人を対象にした研究で、牛乳をたくさん飲む人達に
認知障害リスクの低下がみられた。また117歳の世界最高齢を記録し先月亡くなった
イタリア人女性のエマ・モラノさんは、毎日必ず卵を2~3個食べ続けたということで
個人差はあるものの、牛乳や卵は健康で長生きする為の大切な食物を立証しています。
その他に「うつ病予防に睡眠は効果的」とか「一日8000歩の散歩」を推奨します。
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5月7日 第257回放送
洋の東西を問わず格差が拡大し、社会は分断され、保護主義を声高に話す人がいます。
鎌田さんと村上さんが思い出した時に語り合う『ボクたちの好きな日本人』シリーズの
今回は、日本いや世界に向け宇宙から俯瞰したスケールで地球人に提言した3人です。
鎌田さんは、一昨年92歳で亡くなられた「伊那谷の老子」こと加島祥造さんを紹介。
長野県の伊那谷に移住してから生まれたベストセラー『求めない』(小学館)の中には
求めない―すると簡素な暮しになる。求めない―すると今十分に持っていると気づく。
更に加島さん曰く「自分の生きる楽しさを犠牲にして名誉や地位を追う者は、実は一番
取り損ねている人だ」。「求めない生き方」と「がんばらない生き方」の共通点も多く
がんばらない生き方も、いい加減な生き方も、老子の宇宙に近いと気づいた鎌田さん。
村上さんが挙げたのは一柳米来留(ひとつやなぎ・めれる)。明治末期キリスト教布教
のために来日したアメリカ人建築家のメレル・ヴォーリズが改名する前の名前。日本人
として生きることを選んだ彼は、終戦直後に昭和天皇を守るために戦った人でもある。
その辺は門井慶喜著『屋根をかける人』(KADOKAWA)に詳しく載っていますが
1905(明治38)年一人の青年が遠く海を渡り日本に来た。24歳のヴォーリズは
どんな困難に見舞われようとも日本に留まり続け、療養所・学校・教会等多数建てた。
もう一人は「祈りの詩人」こと坂村真民。1909年(明治42年)、熊本県生まれの
彼は一遍上人を敬愛し、午前零時に起床して夜明けに重信川のほとりで地球に祈りを捧
げる生活を続けた。そこから生まれた人生の真理、宇宙の真理を紡ぐ言葉は弱者に寄り
添い、癒しと勇気を与えるものでファンも多い。真民の有名な言葉「念ずれば花開く」
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2017年5月 1日
4月30日 第256回放送
「こどもの日」を含む大型連休は「こどもの読書週間」と重なっています。今年の標語
は「小さな本の大きなせかい」。絵本が大好きな鎌田さん村上さんとゲストに日本一売
れている絵本の発行元「童心社」会長の酒井京子さんを迎え「絵本の魅力」鼎談です。
日本一売れている絵本は、622万部の松谷みよ子さん作『いない いない ばあ』。
1967年の初版から50年、248刷を重ねる超ロングセラーで、3世代4世代読み
継がれている絵本のレジェンドです。「童心社」は1957年に紙芝居の専門出版社と
して創業し、その後児童書を手掛けて今年60周年、人間でいえば還暦を迎えました。
『いない いない ばあ』が出版された翌68年に入社した酒井さんは、絵本と紙芝居
の編集制作に携わり、編集長、代表取締役社長、取締役会長を歴任。超ロングセラーが
生まれた背景には松谷みよ子さんと稲庭桂子編集長の「赤ちゃんも文学がわかるはず」
という思いと「赤ちゃんに心のミルクを」という願いを込め日本人初の赤ちゃん向けの
絵本を作りあげたという逸話や、ネコ・クマ・ネズミたちがなぜ正面を向いているのか
やさしい書体は如何に誕生したかなど貴重なエピソードを披露します。そして鎌田さん
が味のある朗読は必聴ものです。又、紙芝居の普及と研究を目的に『紙芝居文化の会』
を作家のまついのりこさんと2001年に創立した酒井さんは欧米やアジア諸国と連携
し紙芝居を世界中に根付かせる活動を続けています。紙芝居の実演を酒井さんが披露。
絵本を取り巻く環境は変わりつつあるが、良い作品を作り丁寧に売り読者を増やすこと
「子どもの幸せを願う親の気持ち」その付託に応える作品を作るに尽きると酒井さん。
鎌田さんがイソップ寓話『アリとキリギリス』をハッピーエンドにする提案で締める。
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