「被爆二世」として苦しむ人も、そう呼んでほしくない人もいる

「被爆二世」として苦しむ人も、そう呼んでほしくない人もいる

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大竹まことがパーソナリティを務める「大竹まことゴールデンラジオ」(文化放送・月曜日~金曜日11時30分~15時)、7月23日の放送にジャーナリストの小山美砂が出演した。販売中の著書『ルポ 被爆二世』の取材経験をもとに、被爆二世の方々を取り巻く状況を語った。

大竹まこと「今度の御本は『ルポ 被爆二世』(販売中)。被爆二世というのは、どういった方たちですか?」

小山美砂「いわゆる被爆者のお子さんとして生まれた方たちのことです。ただ実態はわかっていないんです。国としての調査がちゃんと行われていなくて、人数などは判明していませんが、1946年6月以降に生まれた方なので、いちばん年上の方で80歳になるんです」

青木理「46年6月以降ということは、お母さんのお腹の中にいて、お母さんが被爆した方は含まれない?」

小山「含まれないんです。そこまでが胎内被爆者、以降が被爆二世だと」

大竹「その方々を取材してまわられた。問題点もたくさんありそうです」

小山「いろいろな考え方の人たちがいて。被爆二世といっても、親御さんと同じような病気で苦しんできた方もいる。健康で不安を感じず、被爆二世と呼んでほしくない、という方もいる。多様な意見をどう受け止めればいいか、というのは気をつけた点です」

青木「胎児でお母さんが被爆していた、という場合、被爆症に苦しんでいる人もいる。原爆の被害は基本、遺伝はしない?」

小山「『確定していない』と言ったほうがよくて。動物実験で、かなり遺伝的影響がある、と証明されている調査もある。でもヒトで影響があるかどうかは研究の途上で。これからゲノム調査が始まる、という段階です。結論が出ていない、というのが大事かと思います」

青木「だからこそ、被爆二世で健康的には大丈夫で、普通に生活できている方もいれば、そうでない方もいる、と。ただし気を付けないと、被爆者二世、三世の被害や偏見にもつながっていきかねない」

小山「病気に苦しんでいる被爆二世の方はもちろんいらっしゃって。そういう中に自分たちも被爆者と同じように医療的なサポートしてほしい、という方もたくさんいらっしゃるんですね。私としてはその方々の声を受け止めたい。でもそうすることでまた差別を引き起こすんじゃないか、という怖さもある。そこをどう乗り越えるか、ということで、6年間向き合って書いたのが、この本になります」

大竹「人数にしてどれぐらい?」

小山「30万~50万という推計もあるんですが、根拠があいまいなので実際はよくわからないんです」

大竹「実際に被爆二世の方とお会いして」

小山「たくさんお会いしましたね。この本に出てくるのは10人いかないぐらいですが、お目にかかった方でいうと、インタビューさせてくださった方もいるし。普通に暮らしていたら出会うんですよ。隣に住んでいる人が被爆二世、というケースもあって。こういう取材しているんですよ、と言ったら『じつは自分も』と打ち明けてくれた方もいて。すべて含めると、把握できないぐらいです」

青木「なぜわからないのか。小山さんの前著『「黒い雨」訴訟』も拝読しましたけど。政府や自治体、行政が調べようと思えば調べられるんでしょう?」

小山「はい。それをやりたがらないというか、やっていないからわからない。国が実際に実施しているので無料の健康診断なんですね。それも希望者ベースなので健康に不安を抱いている被爆二世しか受けない、と。本当だったら追えるんです、被爆者健康手帳を持っている方たちを。そこに予算をつける対応には至っていない。そういうことになりますね」

「大竹まこと ゴールデンラジオ」は午前11時30分~15時、文化放送(AM1134kHz、FM91.6MHz、radiko)で放送中。 radikoのタイムフリー機能では、1週間後まで聴取できます。

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