高市早苗首相は「鬼門」の8月をどう乗り切るか
ニュースキャスターの長野智子がパーソナリティを務める「長野智子アップデート」(文化放送・月曜日15時~17時、火~金曜日15時~17時35分)、7月23日の放送にノンフィクション作家の常井健一が出演。高市早苗内閣の支持率が低下していることに関連して、総理大臣にとって8月が「鬼門」だという理由、今後の展望などを語った。
常井健一「(高市早苗内閣の支持率について)永田町では3割以下が危険水域といわれます。まだ、ただちに退陣、という支持率ではない。歴代政権の平均寿命って1年10ヶ月ぐらいなんです。高市政権はまだ9ヶ月で、来年の自民党総裁選まで時間があります。ただし8月の永田町には魔物が潜んでいる、といわれるんですね。小さなことでも局面が大きく変わる」
長野智子「はい」
常井「令和になって総理は4人います。皆、退陣表明が8月から9月に集中しているんですね。安倍晋三さん、岸田文雄さんは8月、菅義偉さん、石破茂さんは9月初めです。総理大臣にとって夏は鬼門なんですね」
長野「なぜ鬼門なんですか?」
常井「8月は各省庁がこの先、何をしてどれぐらいお金がかかるか、という概算要求を財務省に提出する時期です。来年度予算の議論が本格化する直前なんですね。政権にとっては年末の予算編成まで与党を引き付けられるか、年度末の予算成立まで与党を説得できるか。向こう半年を乗り切る体力があるか、というのを見極める時期なんです」
長野「そうなんですね」
常井「国会議員にとって8月は地元の挨拶まわりの季節です。東京では聞こえない声を吸いあげて、東京に戻ってくるのが8月14日。毎年15日に日本武道館で全国戦没者の追悼式典がありますので。前の晩に上京して、久々に皆で顔を合わせる。8月14日は政局の変わり目になりやすいんですね。ここを過ぎれば役所は次年度に向けた大きな歯車が回り始めますから、総理としては自分の進退や政権の立て直しを考えるなら8月いっぱいが最後のタイミングになるわけです」
長野「高市内閣も同じように8月が鬼門になりそうですか?」
常井「私はあり得ると思っていて。8月の政治日程を確認しますと。たった1ヶ月間で、国論二分テーマが目白押しでして。8月上旬までに食料品の消費減税について方針を決定すると。かなり大ごとです。そして8月6、9、15日と戦没者の追悼行事が続きます。今年は5日に高市さんが実行委員長を務める河野洋平さん、元総裁を偲ぶ会がありますね。こうした一連の日程を通じて、高市さんの歴史認識が国内外で問われます。私、同時に焦点となるのが、ずばり靖国参拝だと思います」
長野「先ほど(放送内で)、日中関係はこれ以上悪くならないから、周りでは『行ったらどうか』という声もある、という話をされました」
常井「あるんですよ。自民党の右派グループは高市さんの参拝を求めています。足元の支持率低下を考えれば、岩盤保守層を固めたい、という誘惑に駆られると。ただし私、見送ると思います。高市さん、8月15日に毎年、参拝してきましたけど、総理就任の直後に、元A級戦犯や東京裁判についての従来の政府見解を踏襲する答弁書を出しているんです」
長野「ああ」
常井「これは総理の靖国参拝を正当化する保守派の論理と相反するものです。高市さん自ら足かせをはめてしまったんですね。だから見送るんではないか、と予想しています」
放送では今後の高市内閣の動きについて、常井がさらに展望を語った。詳しくはradikoのタイムフリー機能で確認してほしい。
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