物価は上がり、消費は下がる。日本経済の現在と未来
ニュースキャスターの長野智子がパーソナリティを務める「長野智子アップデート」(文化放送・月曜日15時~17時、火~金曜日15時~17時35分)、8月19日の放送に経済評論家の佐藤治彦が出演。秋に大きなインフレも予想される中、日本経済がどうなっていくのか、現状も踏まえて解説した。
長野智子「今年の後半戦、いろいろなイベントがあるじゃないですか。米中の首脳会談も来月か。すぐに中間選挙があって。経済はどうなるのでしょうか」
佐藤治彦「ビックリしたことがあります。8月13日に企業物価指数というものが発表されました。昔でいう卸売物価指数です。企業間のやりとりの物価がどれぐらい上がっているか、という。7月が(前年同月比)7.2%だったんです。この数字、食品や日用品は3ヶ月、6ヶ月ほど経つと消費者の価格に跳ね返ってくる、と言われているんですね」
長野「ひえ~っ」
佐藤「4月、5月、6月と、円安の波とともに上がりまして。イラン戦争の影響もあったのでしょう。いまの消費者物価指数は前年同月比で1.7%増なんです。1.7%しか上がっていない、と思う方はどれぐらいいるか。生活実感だととんでもないね、と」
長野「はい」
佐藤「食品はどうなのかというと、生鮮食料品を除いて3.1%しか上がっていないという。もっと上がっているよ、と思うけれど、政府が発表する数字はそれ」
長野「秋にインフレが」
佐藤「襲ってくるんじゃないでしょうか。去年に比べてお米はすごく下がっている。データだと9%ぐらい。それを含めても食品は上がっているな、と。上がっているからこそ、GDPですよね。GDPでエコノミストは内需が上がるだろう、という予想だったんです」
長野「はい」
佐藤「実質賃金が上がっている、だから個人消費は上がるだろう、と。エアコン、2027年問題などがあって『来年から高くなるぞ』と、買い替えている人が多い。自動車も多い。それなのにどうして内需が下がったのか。皆さんの節約志向がものすごく高まっていて。外食の落ち込みがすごいんですよ」
長野「なるほど。外食産業の人も大変ですね」
佐藤「それによって個人消費は下がる。それだけではない。民間の内需ってほかにも住宅投資、設備投資などがある。こういうものも下がっている。輸入が減ったからGDPの計算上、上がりました。あとは政府の支出が増えたのでギリギリ0.3%上がったということです」
長野「めちゃくちゃ悪いインフレがやってきそうだと」
佐藤「日本の物価って諸外国に比べてすごく安いから、上がっていくのは良いことだと思うんです。ただ、それに対して給料が上がっていっていない」
長野「この言い方が正しいのかわからないけど、外国の方がたくさんいらっしゃって、『なんて日本はモノが安いんだ』と。昭和の時代に、東南アジアへ行って日本人が『めちゃくちゃモノが安かった』と言っていたようなことがいま、日本に起きている。ではどうして私たちがこんなに『インフレだ』と言って苦しんでいるんだ、と、矛盾してきますね」
佐藤「実質賃金は上がっていない、ということ。食品が3.1%上がっている、と話しましたね。でも生活実感からしたらもっと上がっている、と。大企業の恵まれている人で5%しか上がっていないんですよ。全然なんです」
「長野智子アップデート」は毎週月曜午後3時~5時、火曜~金曜午後3時~5時35分、文化放送(FM91.6MHz、AM1134kHz、radiko)で放送中。radikoのタイムフリー機能では、1週間後まで聴取できます。
※タイムフリーは1週間限定コンテンツです。
※他エリアの放送を聴くにはプレミアム会員になる必要があります。
関連記事
この記事の番組情報