与野党の減税財源バトル。「高市総理は野党に『どうやるんですか?』と返すべき」
10月14日(水)の「おはよう寺ちゃん」(文化放送)では、水曜コメンテーター・経済アナリストの森永康平氏と番組パーソナリティの寺島尚正アナウンサーが、衆議院予算委員会で昨日始まった、「消費税減税をめぐる論戦」について意見を交わした。
森永氏「逆に野党側にいい案があればね。そこは別に『野党の意見だからダメだ』じゃなくて、採用してほしいなと思います」
寺島尚正アナ「食料品の消費税減税をめぐる論戦が、昨日、衆議院予算委員会で始まりました。
高市総理は年5兆円程度と見込まれる財源について、外国為替資金特別会計の剰余金といった特別会計を活用する案を例示しました。
今国会での関連法案の成立に向け、野党の意見も踏まえながら設計を詰めます。
総理は市場の信任を得るために『赤字国債に頼らず確保する』と、従来の説明を繰り返しました。その上で税収動向を見極めながら歳出歳入の両面を見直し、税外収入や基金の国庫返納などを組み合わせて必要な財源を捻出する考えを示しました。
防衛力強化の財源確保が注目された、2023年度の予算編成・税制改正の経緯に触れ、岸田内閣で防衛費を捻出するために、『本来は外為特会に留保すべき剰余金まで活用した経験もある』と説明、『今回も特別会計として上積みできる』との認識を示しました。『消費税減税の財源として特別会計を活用する』という考えが出たということなんですが、これは森永さんどう見てますか?」
森永康平「議論の方向性が少し危ないんじゃないかなという気はしています。
今、金利上昇とか円安とかそういうものが国民の関心を集めている中で、『国債発行で一部まかないます』なんて話をしてしまうと『財政がー!』って話に、まあなるじゃないですか。それなら容易に想像できる話で、それを避けるためにその国債が頼らないという言い方をしてますし、『じゃあ財源どうするんだ?』みたいな議論に対しては、ここにも使ったことあるし、今回介入した際にですね、『為替の差益っていうのは出てるわけだから』っていうところで話をしているんだと思うんですけども、ただやっぱりそこの議論にハマってしまうと『結局なんだかんだ言って今までと一緒じゃん』と」
寺島「ああ~そうですね」
森永「つまり『その税収の中で何かをする、そうすれば国債発行はしなくていい』って、それいわゆるプライマリーバランスの黒字目標みたいなことと何も変わらないわけであって、しかも高市政権でもともと言ってたのが、『単年度のプライマリーバランスの黒字化はやめましょう。ただ我々は複数年度では黒字っていうのを見ながらやっていきますから、闇雲にばらまくわけではないですよ』という話をしていたにもかかわらず、早速この1年目から『国債には頼らないし』っていう話をしてしまっている。
この議論ってちょっとハマり方が今この局面においてそう言わなきゃいけないみたいなところは分からなくもないんですけど、ただやっぱりこの方向性にはめられてしまうと、『結局何も変わってないんじゃないの?』ということになりかねないんじゃないかなという危険性はあると思いますね」
寺島「政府は食料品の消費税率を27年、来年4月から2年間限定で8%から1%に下げる方向で制度設計を進めます。
一方で、野党側には恒久減税や税率ゼロを求める声、『早期の負担軽減策として現金給付を優先すべき』、こういう主張もあります。ということは与野党の隔たりは大きいわけなんですけれども、森永さん、注目するポイントはどちらでしょうか?」
森永「そうですね、だから先ほどの議論ですよね。『国債なんか出せるわけないだろう』みたいなことを仮に野党がね、もし今回その減税のところに攻めてくるんだとしたら、逆にカウンターで返してやったほうがいいと思うんですよ。
『いやいや皆さん恒久減税って言ってますよね?税率ゼロにしますって言ってますよね?どうやるんですか?』と、『与党案よりもどうやるんですか?』っていうのをカウンターで打った方がいいと思うんですよ。
それ結構野党側からすると、きついというかね、『代替案はあるんですよね?だから批判してるんですよね?』っていうところで他の案を引っ張り出せれば、建設的な議論になるし、逆にそれが出せないんだったら『あなたたち批判したいだけじゃん』っていう風にいけますから、そこはむしろね、建設的な議論に誘導するべく『じゃあどうやるんですか?』と聞いてしまった方がいいと思いますね、ここはね」
寺島「当然の権利でそう言えるわけですからね」
森永「別に、単純に総理や与党がね、ひたすら集中砲火を浴びるための場ではないですからね。『いかにいい政策を考えるかっていうことのために、与野党関係なく議論しましょう』って話ですから、そういう意味では『2年限定の財源なんかあるわけないだろう』みたいな話をしてくるんだったら『じゃあわかりました、お知恵を貸してください』と。『皆さんのやろうとしていることは、より財源が必要な話なんですけど、それってどういうやり方なんですか?』っていうのを聞いていただいて、もし本当にいいアイデアが出てくるんだったらそれは採用しちゃえばいいだけだと思いますし、だから野党側はいつものノリで変に反対意見を出しすぎると、カウンター食らった時に、ちゃんと返せれば『その党の方がいい』ってなりますけど、『そんなの持ってるんですか?』っていうところですよね、ポイントは」
寺島「そこはぜひとも聞いてもらいたいですよねえ」
森永「そうですね、これは逆にでもいい案があればね。そこは別に『野党の意見だからダメだ』じゃなくて、採用してほしいなと思います」
寺島「国民のためにその方がプラスであるならばね」
森永「ただどちらにしてもこのフレームですよね、『国債に頼らないんだろう』みたいなところにハマると、『今までと何も変わらないですけど、大丈夫ですか?』というところは常に視点として持ってほしいですよ」
寺島「高市総理は結構そういう発言をしてますけどね。そこからもっと離れた方がいいってことですね?」
森永「そうですね」
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