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水谷加奈のエンタの女王

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Aug27

パルコ文楽

パルコ文楽文楽って見たことありますか?
一体の人形を3人の男性が操るという、アレです。

20年くらい前だろうか。
歌舞伎は、歌舞伎座や演舞場を離れて、
渋谷のシアターコクーンで新しい歌舞伎公演を行った。
それが、コクーン歌舞伎。
上演されたのは四谷怪談。
主演は当時の勘九郎(現・勘三郎)。
私もちょうど歌舞伎にハマり始めていた頃で、
猿之助のスーパー歌舞伎と共に、
コクーン歌舞伎の斬新さにショックを受けた。
(歌舞伎ってこんなにおもしろいものなんだ!)と。
そこから古典ものにも興味が出てきたってわけ。

歌舞伎をはじめ、能や狂言、落語も、
日本の伝統芸は、自ら世界を開いて
新しい世界を築いてきた。
そんな中、今回、文楽も......。

パルコ劇場で上演された、三谷幸喜 作・演出の文楽。
タイトルは『其礼成心中』。
舞台は元禄十六年。
当時、近松門左衛門が実際の心中事件を元に書いた
『曽根崎心中』が大ヒットしていたが、
その舞台となった天神の森は、
悲恋の末に心中を遂げようとする男女の心中する場所となっていた。
その森の入り口にある饅頭屋の夫婦と、
心中にやってくる男女の物語を面白おかしく描いた作品。
三谷幸喜らしい人情物語だ。

三谷幸喜は以前、PARCO歌舞伎『決闘!高田馬場』で
歌舞伎にも挑戦している。
私は以前、国立劇場で1回だけ文楽を観ているが、
いまひとつハマらなかった。
でも今回のこのパルコ文楽を見た人が、
これから文楽にハマる可能性は大いにある。
きっかけってこういうことだよねー。

演じ手たちも、自分達の作品を見た観客が
こんなに笑って喜んで拍手してくれて、
しかも何回もアンコールがかかるなんて初めてなんでは
ないだろうか?

これを機に、文楽の世界が新しい方向に広がりますよう。
私も改めて、古典ものの文楽を見てみようと思う。

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