日銀、17年ぶりの利上げを決定。マイナス金利政策など大規模緩和の解除へ。

日銀、17年ぶりの利上げを決定。マイナス金利政策など大規模緩和の解除へ。

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3月20日(水)の「おはよう寺ちゃん」(文化放送)では、水曜コメンテーター・経済アナリストの森永康平氏と番組パーソナリティの寺島尚正アナウンサーが、日銀がマイナス金利政策を含む大規模緩和の解除を決めたというニュースについて意見を交わした。

森永「4月でなくて3月にしたのは、マクロ環境がどうであれ、国民がどうなろうと関係ない、やめることを大前提にした強い意志を感じる」

日銀はきのうの金融政策決定会合でマイナス金利政策を含む大規模緩和の解除を決めた。植田和男総裁はきのうの記者会見で「賃金と物価の好循環の強まりが確認されてきた」と17年ぶりの利上げに踏み切った理由を説明した。「当面、緩和的な金融環境が継続すると考えている」とも述べ、追加の利上げを急がない考えも示唆した。
日銀はマイナス金利の解除と同時に、長短金利操作、イールドカーブコントロールの撤廃と、ETF・上場投資信託など、リスク資産の新規買い入れの終了も決めた。
マイナス0.1%だった政策金利を、0から0.1%に引き上げた。日銀がマイナス金利を解除したことで、マイナス金利政策を採用する中央銀行は、世界から消えた。

寺島尚正アナ「8年続いたマイナス金利、このタイミングでの解除。森永さん、これはどうご覧になりますか?」

森永康平「はい、私はこれまでもずっと言ってきたんですけど、4月にやるのかなって説を唱えていたんですね。そういう意味では若干驚いた部分もあるんですけども、まあ、植田総裁の会見であるとか、発表後に出てきた日銀の資料も全部読みましたけども、なんか無理矢理全部3月にやったなっていう……。根拠としては、物価と賃金の上昇を確認するだけのデータとヒヤリング情報があるという言い方をしてるんですけど、何のデータを見たのかもよくわからないし、ヒヤリング情報って何だよっていう話じゃないですか。これは日銀がね、日本各地に支店があるんで、そういうところにヒヤリングしてるっていう話だと思うんですけども、そんなに確認出来るほどのデータがあるんだっけ? っていうところが疑問の中で、マイナス金利の解除というところだけが報道されがちですけど、合わせてイールドカーブコントロールの撤廃であるとか、ETFやJ-REIT・不動産投資信託の買い入れをもう終了するとか、あとはオーバーシュート型のコミットメントもやめるとか、いわゆる異次元の金融緩和といわれていたものを軒並み全部同時にやめるっていう判断を、4月じゃなくて3月にしたっていうあたりに、僕は結構強い意志を感じるというかね。ある意味マクロ環境がどうであれ、それをやめることによって国民がどうなろうと関係ないっていうか、とりあえずやめるんだっていうことを大前提として動いてたんじゃないかなっていう、印象を受けてしまいますね」

寺島「4月には日銀のレポートなんかも出てくるんですよねえ?」

森永「そうですね、僕が4月説を唱えていたのは、4月に彼らのレポートの中で新しい物価見通しも出しますし、あとは春闘もですね、今は一時の部分しか出ていなくて、中小とかも含めた結果を全部見ようと思ったら3月いっぱいまで待った方がいいに決まってますし、もしマイナス金利を解除とかって話になった時に、金利がドーンと急騰したりすると、3月末に多くの会社って決算を迎えるんで、そのタイミングの前に例えば有価証券の含み損がドーンと膨らんでしまったりとかっていうことも全然あるじゃないですか。その3月決算の企業も多いということも考慮すると、諸々考えれば4月っていうのがやるなら妥当なタイミングかなって思っていたので、僕はずっと4月って言ってたんですけども、そういう弊害がある可能性も見えている中で、あえて3月にやめた。そして先ほど言った通り、ほぼほぼすべてのパッケージを同時にやめたっていうところには、それを『正しかったでしょ』っていうだけのデータがあるというよりは、シナリオとして早くやめたいっていうのがあったんじゃないかなっていう印象を受けましたね」

「おはよう寺ちゃん」は平日朝5~8時、文化放送(AM1134kHz、FM91.6MHz、radiko)で放送中。 radikoのタイムフリー機能では、1週間後まで聴取できます。

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