敵国で試合、ビザがもらえるのか不明。ワールドカップのイラン代表はどうなる
ニュースキャスターの長野智子がパーソナリティを務める「長野智子アップデート」(文化放送・月曜日15時~17時、火~金曜日15時~17時35分)、5月21日の放送に元・日刊スポーツ編集局長でジャーナリストの久保勇人が出演した。サッカーの「FIFAワールドカップ2026」(カナダ、アメリカ、メキシコ共同開催)開幕が6月11日に迫っているが、イラン戦争は終結していない。その中でイラン代表の現状はどうなっているのか、解説した。
長野智子「(今回のワールドカップに)イラン代表、参加できるんでしょうか?」
久保勇人「結論から言うと、参加はできると思います。ただ、いまいちばん焦点になっているのは選手やチーム、スタッフの方々への、アメリカ入国のためのビザですね。まだ発給されていません。最近のイラン代表の動きを紹介しますと、今月13日、首都テヘランで代表チームの壮行会が盛大に行われて。数千人の群衆の前で、チームが『私たちはイランのメッセージの大使になります』『アメリカとイスラエルによる戦争の殉教者のために戦ってきます』という誓いを立てた、ということが伝わっています」
長野「それもヒリつく感じですね」
久保「選手22人とスタッフ、関係者は18日、合宿地のトルコに到着して。この段階でイラン(サッカー)連盟の会長は『私たちにアメリカのビザは発給されていません』と。チームはトルコで練習や親善試合をして、一方でビザ申請のための手続きを行う。ビザが発給されれば試合地ではなくキャンプ地としているアメリカのアリゾナ州に入る、という予定で。ただビザがなければ入れないので、不透明な状況が続いています」
長野「気が気じゃない」
久保「アメリカはどういうつもりなのか。それを判断するうえで流れを振り返ると、2月の終わりにアメリカとイスラエルがイランを攻撃した。イランの国内リーグが中断されたんですね。3月に入ってすぐ、イラン側はこのままだとワールドカップに参加できません、と表明して。同じタイミングでトランプ大統領はSNSに『私は彼らの出場を歓迎します。ただ本人たちの生命や安全にとって適切とは思えない』と投稿した。含みがありますね」
長野「まあ、ねえ」
久保「この段階でイランの連盟の会長は、アメリカで試合するのは危険だから、我々の試合をメキシコに変更してください、とFIFAに求めたけど却下された。イランは4大会連続7回目の出場で、G組に入っている。このG組の試合会場は1、2試合目がロサンゼルス。3試合目がシアトル。いずれもアメリカ国内の試合です。そのあと4月末にカナダでFIFAの総会が開かれて、そこにイランが代表団を送れなかった。唯一、欠席したんです」
長野「ええっ?」
久保「なぜ欠席したかといえば、イラン連盟のタジ会長のビザが、総会直前にカナダ政府から取り消されたんですね。アメリカとカナダはイラン革命防衛隊という、イランの強い防衛隊をテロ組織に指定している。この組織と関係ある人物の入国を認めていない。タジ会長も深い関係があるとされていて、カナダはビザを取り消したんですね」
長野「なるほど」
久保「ビザ問題が大きくなっている中で、アメリカはどう言っているか。ルビオ国務長官が、我々もイラン革命防衛隊とつながりがあると見なされる人物、あるいはジャーナリストやスタッフを装って入ってくるようなテロリストがいるかもしれない場合、入国は認めません、と。実際、会長だけでなくチームの選手やスタッフに、防衛隊出身の人がいるらしい。基本的には参加させるけど、あなたは防衛隊に絡むでしょう、と、ビザが発給されない選手やスタッフが出てくる可能性があるのでは、と言われています」
このあともイラン代表の問題について、過去の事例も挙げながら久保が解説した。詳しくはradikoのタイムフリー機能で確認してほしい。
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