チャールズ国王、納税額を初めて発表。イギリス王室と納税の関係を探る
ニュースキャスターの長野智子がパーソナリティを務める「長野智子アップデート」(文化放送・月曜日15時~17時、火~金曜日15時~17時35分)、7月1日の放送に毎日新聞論説委員でノンフィクション作家の小倉孝保が出演。イギリスにてチャールズ国王が初めて納税額を発表し、話題となっている、というニュースについて解説した。イギリス王室と納税にはどういった関係があり、なぜ今回、金額の発表に至ったのだろうか。
長野智子「やはり(イギリスのチャールズ国王の)納税額が気になりますね」
小倉孝保「1290万ポンド、日本円でおよそ28億円の納税みたいです。所得に対する金額で。イギリスの高額納税者番付のトップ100には入ったようです。イギリス王室がそもそも、納税の義務があるのかというと、ないんです」
長野「ないんですか」
小倉「義務はないけど1993年に当時のエリザベス女王、いまの国王のお母さんが、初めて納税をしたんです。今回はその額を初めて発表した、と」
長野「なんでエリザベス女王は払ったんですか?」
小倉「気になるでしょう。私がロンドンに駐在していた2012年、ちょうどエリザベス女王の即位60年で。私も集中して王室を取材したことがありました。初めての納税が93年4月で、前の年、92年にエリザベス女王が『納税します』と発表した。92年というのがポイントなんです」
長野「何かがあった? ダイアナ妃に関して?」
小倉「ものすごくイギリスの王室が批判された年だった。エリザベス女王が大きく批判されたことは2回あって。2回目はダイアナ妃が亡くなった年で、96年。すぐに駆けつけなかった、と。92年は何かといえば、チャールズ皇太子、いまの国王とダイアナさんの不仲が明らかになって。ダイアナさんが本を出版したんです」
長野「あのときか」
小倉「92年11月、ウィンザー城が火災に遭うんです。それは悲劇ですが、修理費として多額の税金が使われる、という批判が起きた」
長野「あ~、はい」
小倉「4日後、エリザベス女王の即位40年式典のようなものがあった。彼女が『今年は最悪の年だ』とスピーチしている。国民のことを考えない、ダイアナさんは暴露本を出す、それなのに火事の修理費を税金で払うのか、と批判が集まった。イギリスは王室というか国民の支持率がしょっちゅう、世論調査で出てくるんです。エリザベス女王はすごく人気があるけれど、最高でも80%ぐらいだったんです」
長野「とはいえ高い」
小倉「あとの20%、共和制支持者がいるんです。それってヨーロッパらしいでしょう。王政を廃止していく歴史ですから。でもイギリスは残している。17世紀に一度、共和制に移行はしているけど。でも人気が落ちると7、60%ぐらいになる。エリザベス女王も当時、恐らく70%を切るぐらいに落ちた。王室の制度を維持していくためには、国民からの広い支持が必要だ、というのは多くの人が感じていると思う」
長野「はい」
小倉「それで女王が『私、納税します』と発表した。今回、なぜ金額を初めて発表したのか。これがまた王室の危機が、理由のひとつなんですよ」
このあとも納税額が発表された理由について小倉が解説した。詳しくはradikoのタイムフリー機能で確認してほしい。
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