ケイコ・フジモリ氏がペルーの大統領選挙で当選確実となるまで
ニュースキャスターの長野智子がパーソナリティを務める「長野智子アップデート」(文化放送・月曜日15時~17時、火~金曜日15時~17時35分)、7月2日の放送に元・日刊スポーツ編集局長でジャーナリストの久保勇人が出演。ペルーの大統領選挙にて、決選投票の末に当選確実となったケイコ・フジモリ氏の人物、背景について解説した。
長野智子「(今回のペルーの大統領選挙は)どんな選挙だったのでしょうか?」
久保勇人「私、アルベルト・フジモリさんが初めて大統領に当選した1990年の選挙を取材していたんです。娘のケイコさんは当時、15歳でした。今回は候補者が35人も乱立した選挙だったんですね」
長野「すごいですね」
久保「初回の投票は4月12日でした。ケイコさんは右派の有力政党の党首で。35人の中で17%をとってトップだったんです。次に左派で外務貿易大臣などを経験したロベルト・サンチェスさんという人が12%をとって2番手だった。17と12という2人で決選投票になったわけです。ケイコさんがリードしていたけれど、決選投票の途中、サンチェスさんがすごい勢いで追い上げてきた。結果はケイコさんが50.135%、サンチェスさんが49.865%」
長野「僅差ですねえ」
久保「なんで3週間かかったかというと、やはり僅差となることがわかっていたと。選管も開票しながら、それが正しいのかという審査作業に時間をかけていた」
長野「なるほど」
久保「今回の大統領は7月18日に就任予定で。選挙結果でも国内の分断や対立が深刻化した、というのは顕在化されているわけです。ペルーの国会はもともと混乱していて。国会が一院制なんですね。全部で130議席です。それを10以上の政党が分けている。最大会派はケイコ氏の党で、それでも22議席しかない。とても不安定な議会なんですね。さらに議員130人の3分の2、87人以上の賛成があれば大統領を罷免できる、という憲法なんです」
長野「うわあ。そうなんですね」
久保「容易に罷免ができてしまう。この10年間で大統領は8人、変わっています。前回の大統領選、2020年以降でも4人変わっている。理由は汚職、治安悪化対策が万全でないと批判を受けるなど。それぐらい不安定な政情なんですね。ケイコさんは当選確実の報道を受けて、SNSで『すべてのペルーの人のために秩序と希望の道を歩み始めます』とアナウンスした。融和を第一に呼びかけたんです。状況的に舵取りが難しいとは予想されます」
長野「ケイコさんはアメリカのトランプ大統領ともうまくやりたい、という方向ですね」
久保「改めて、ケイコさんがどういう人か説明すると。亡くなられたアルベルト・フジモリ元大統領の4人きょうだいの長女(第1子)で。いま51歳の日系3世です。フジモリ家のルーツは熊本なんですね。お父さんは1990年に初当選し、左翼ゲリラ対策や経済を安定させるなどした。一方で政治の手法としては強権的で独裁的だった。汚職や人権侵害がたくさん出てきて、訴追された。最終的に禁固25年の実刑を受けた」
長野「うん」
久保「2023年に健康悪化などで恩赦を受けて、翌年に病死となった。ケイコさんはお父さんに寄り添うように政治活動を行ってきました。19歳のときにご両親が離婚しているんです。当時からファーストレディとしてお父さんに付き添ってきた。25歳のとき、2000年にお父さんが罷免されるまで続けました。その間、ボストン大とコロンビア大で学んで。30歳のときに国会議員になって、お父さんのあとを継いで政党を率いたんですね」
このあともケイコ・フジモリ氏について、またペルーの現状について久保が解説した。詳しくはradikoのタイムフリー機能で確認してほしい。
「長野智子アップデート」は毎週月曜午後3時~5時、火曜~金曜午後3時~5時35分、文化放送(FM91.6MHz、AM1134kHz、radiko)で放送中。radikoのタイムフリー機能では、1週間後まで聴取できます。
※タイムフリーは1週間限定コンテンツです。
※他エリアの放送を聴くにはプレミアム会員になる必要があります。
関連記事
この記事の番組情報