大量の人員動員で現場混乱……。熊本地震 10年前の教訓
8月14日(金)、ニュースキャスター・長野智子がパーソナリティを務めるラジオ番組「長野智子アップデート」(文化放送・15時30分~17時)が放送。午後3時台「アップデート・コラム」のコーナーでは、「熊本地震 高市政権は10年前の教訓を忘れたか?」というテーマで、ジャーナリストの鈴木哲夫氏に話を伺った。
長野智子「まずは、高市総理の(熊本地震)現地視察の話からいきましょうか」
鈴木哲夫「ちょうど発生の翌週月曜日、6日後のタイミングで高市総理が現地に入ったんですね。『現地に入って視察したい。この目で見たい』。これはよくわかります。わかるんだけれども、大臣・副大臣が現地に入るのと違って、総理大臣が現地に入るっていうのは大変なことなんですね」
長野「はい」
鈴木「僕は今の熊本県知事、熊本市長、かなり長く前から取材させてもらっていて。それからTKU(テレビ熊本)の熊本地震特番とかも出たりしているんですね、スタッフもみんなよく知っていて。今回も県庁の幹部とかに連絡をとったんだけど、たとえば総理が入るとなると、熊本県警の警察官がとんでもなく警備にあたらなければいけないわけですよ」
長野「そうですね」
鈴木「もう5人・10人のレベルじゃないんですね。場合によっては、入ってからずっとルートから何から100人・200人とかあたらなきゃいけない。それから総理大臣が避難所に行く、話を聞く、いろんなところに視察するっていったら当然、県庁とか自治体とか市役所とかの職員が全部セットしなきゃいけないわけです。それも1日じゃないですよね、何日も前から『このルートを通るのであればそこに……』とか。それから被災者と話を聞きたいっていうんであれば、それをセットしなきゃいけない、場所を用意しなきゃいけない。『もうどれだけ人が関わるんですか!?」って話になるわけ。総理が入るってことは」
長野「そうですね」
鈴木「そうすると、今まさに現地では人が足りなくてやらなきゃいけないことがいっぱいあるわけですよ。警察官なんて全国の都道府県警から応援が行っているけど、交通整理から何からいろんなことがあるわけですよね。それから役所の職員からしてみればもう被災者の避難所の世話をしなきゃいけない、それから罹災証明、もう(やることが)いっぱいあるわけですよ。そこでそんなに人をとられるっていうのは、どれだけ大変なことかっていうね」
長野「これは、これまでも実は批判があって、指摘されたことではあったんですよね」
鈴木「あった。10年前の熊本地震の時に安倍さんが総理だったんだけど、安倍さんも(地震発生から)1週間ぐらいで(現地に)入っているんですよね。これもやっぱり結構批判された。ところが、その辺の教訓があったので、能登半島地震の時に総理大臣は岸田さんだったんですね。岸田さんは1週間とか3日・4日くらいで入りたかったんだけど、周りが進言をして、『人をとにかく割かなきゃいけないから今は入ってはいけません』って言って、2週間遅らせているんですよ」
長野「あー、なるほど」
鈴木「これは実は賢明な判断だったんですね。だからそういう意味では、高市さんが気付かないなら、なぜ側近も含めて(周りが)そういうことを言わなかったのか。これは現地に入って高市さんが記者に『このタイミングで入ったのは早すぎるんじゃないですか?』的な質問を受けた時に高市さんはなんて答えたかっていうと、『救助活動が山を越えたので、このタイミングで』と……。救助活動だけじゃないんですよ。さっき言ったように、いっぱいやることがあるわけ。だからその辺はせめて避難所が少し落ち着くとか、いろんな住宅を用意する、落ち着く様子が見えてくる2週間・3週間(後に現地に入る)とか。で、その間は副大臣・大臣でもいいから、代わりの人間を現地に入れておけばいいんですよ。それからホットラインを作って『政府がやることはどんどんやるからね!』ってやっていればいいわけで。どうしてまたこのタイミングで行ったのかなって思います」
「長野智子アップデート」は毎週月曜午後3時~5時、火曜~金曜午後3時~5時35分、文化放送(FM91.6MHz、AM1134kHz、radiko)で放送中。radikoのタイムフリー機能では、1週間後まで聴取できます。
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