大竹まこと・森永康平、福島第一原発の処理水海洋放出見通しに「データをもとに議論すべき」
お笑い芸人の大竹まことが同世代や全世代の男女に向けてお送りしているラジオ番組『大竹まことゴールデンラジオ!』(文化放送・毎週月〜金曜11:30~15:00)。8月24日の放送では、大竹と経済アナリストの森永康平氏が、東京電力福島第一原発の処理水海洋放出でこれまで約17万トンの処理水を放出したものの、雨水や地下水が燃料デブリに触れて新たに発生するため、2051年までの放出完了という目標が見通せていないことに関する朝日新聞の記事を取り上げた。
記事では燃料デブリの本格的な取り出しが30年代初頭から37年度以降に遅れていることや、専門家から「デブリを取り終えない限り処理水は発生し続けるため、51年完了という期限は議論の余地がある」と指摘されている。
大竹まこと「希釈して放出しているとはいえ、燃料デブリを取り出す目処や処理ができない限り処理水は発生し続ける。専門家は『議論の余地がある』と言っているけれど、議論の余地があるどころの騒ぎじゃないよね。どうするんですかという話ですよ」
森永康平「『議論の余地がある』という表現自体がおかしな話で、現実としてそうなってしまっているわけです。原発の是非を議論する際、実際に事故が起きてどう影響をもたらすかという実例のデータが出てしまっている以上、日本人としてはこのデータをもとに議論していってほしいと思います。以前、デブリの取り出しに成功したニュースを見たとき、耳かきの先っぽのスプーン程度の、0.8ミリとか言ってましたね。取れたのは良かったですが、残っているデブリは何トンという単位ですから、単純計算しても10年や20年じゃ絶対無理だろうと。イメージの危険性だけでなく、具体的にどれだけ耐えられるのかという数字とともに考えていかなければいけないと思わされます。
特に国がエネルギー事業を運営することになれば、費用を誰が負担するのかという議論が出てきます。私自身は、エネルギー関連の事業は国がやった方がいいという立場です。電気代が上がって国民に幅広く負担をさせておきながら、エネルギー企業が上場していて株主へ配当を出しているというのは違和感があります。国民のインフラにあたる部分は安易に民営化すべきではないですし、上場企業は利益追求が使命になってしまうため責められませんが、インフラ事業が利益最大化を求めると『儲からないところはいいや』となってしまう。そのあたりの議論もしてほしいです」
大竹「国がやるべきだとしても、これは生産性のない事業ですよね。どれだけ効果があって世の中に還元できたかというものが見えにくいからこそ、なおざりになって流れが続いてしまいそうになる。もう一度国会で取り上げて、何年までにどうするのか試算を出すべきだと思います」
森永「これからの社会は今以上にAI、半導体、データセンターの時代になり、ほっといても止められないと思います。そうなると、AIやデータセンターは大量の電力を食いますし、冷却のために大量の水も必要になる。半導体の製造にも水が必要です。電力と水が今まで以上に必要になってくるからこそ、『原発をどうするのか』『地下水の問題をどうするのか』という話は今まで以上に重要な話題になってきます。今の段階で国としての方向性を決めてほしいのですが、そうした本質的な話が一切出てこない印象ですね」
大竹「担当する大臣の任期や寿命は限りがあるから『自分がいる間は先送りできる』と思ってしまうのかもしれない。この難事業にどう取り組む余裕が今の国にあるのか否かという話にもなってきますよね」
〈参考〉
東日本大震災:福島第1原発 処理水放出、3年で17万トン 51年までに完了、見通せず | 毎日新聞
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