日経平均7万円台を支える「構造的な変化」 岩本沙弓氏「日本の株式市場そのものの形が変わってきた」
10月8日の「おはよう寺ちゃん」(文化放送)では、大阪経済大学理事で経済評論家の岩本沙弓氏と寺島尚正アナウンサーが、日経平均株価が7万円台に乗せた背景について意見を交わした。

岩本氏「少ない企業にお金が集まるわけですから、自ずと株価は上がりやすくなりますよね」
7日の東京株式市場で日経平均株価は3営業日ぶりに反落し、前日比648円27銭安の7万0035円71銭で終えた。
前日に3カ月ぶりに7万円台を回復していたこともあり、目先の達成感から利益確定売りが優勢となっている。
寺島アナ「日経平均、前の日まで2日間で2400円近く上昇し、こういった要因なのですが、岩本さんは現時点ではどうご覧になってますか?」
岩本氏「7万円という数字は目を引くのは間違いないと思いますし、おっしゃるように短期間に、急に上がりましたので、一旦利益を確定するっていうのは、それで売りが出るっていうのは自然かなっていうふうに思うんですね」
寺島アナ「えぇ」
岩本氏「いろいろと株価が上がる要因っていうのはあるんですけれども、個別の材料ですとかファンダメンタルズっていう経済の基礎的な要因の部分もあるんですけれども。私自身は、それとは全然違うフェーズの話をさせていただこうかと思っていて」
寺島アナ「お願いします」
岩本氏「いま日本株を支えている背景にはAIとか半導体の期待っていうのはあるんですけれども、それではなくて、もうちょっと構造的な要因もあるかなというふうに思っているんですね。それはなぜかというと、日本の株式市場そのものの形が変わってきた。具体的に言うと、2015年の段階で、コーポレートガバナンス・コードというのが導入されまして。
で、そのあともいろいろと改訂を重ねて。これは何かというと企業経営の監督とか、情報開示を充実させるとか、社外取締役をきちんと取りなさいよとかという明文化も含めてしてくれと。それを東証を中心として一生懸命やってきたのが、この10年ということになりまして。
さらに2022年の段階には市場区分もプライム・スタンダード・グロースと再編されて、上場廃止を選ぶ企業さんもかなり増えてきたと。もちろん退場しなきゃいけない、上場基準に満たないような企業さんは退場していただいて、あるいは上場基準を満たしているんだけれども、上場していると結構コストがかかるわけなんですね。株主総会を開くとか、3カ月に1回は資料を出さなければいけないとか、それから株主対応として人とかお金とか、時間も随分と費やしてしまうので、そうすると本業の方に注力しなきゃいけないのに、このエネルギーとか時間とかお金を本業のほうに注力するためには、果たして上場していることが妥当性があるのかどうか、というふうに選ばれる企業さんも少なからずあって、退出企業さんも増えている状況かと思うんですよね」
寺島アナ「そうなんですね」
岩本氏「そうすると、上場する企業さんがどんどん減っていく中で、集まってくる資金が一緒だとすると、少ない企業にお金が集まるわけですから、自ずと株価は上がりやすくなりますよね。いまはそういう状況があるんじゃないかなと思っていて」
寺島アナ「えぇ」
岩本氏「それとやっぱり、海外の投資家からすると、こういうコーポレートガバナンスがだいぶしっかりしてきて、『この10年でだいぶ透明性も高まったよね』っていうことになると、いちばん世の中で大きい市場はアメリカ市場なので、当然アメリカのほうにも投資しますけれども、『次、じゃあどこが流動性が高くて、取引が自由にできて、透明性が高い市場なのか?』というと『あっ、日本は結構良いじゃない』っていうところで、海外の投資家さんのお金も入ってきているっていう状況があると思うんで、構造的な変化っていうのも下支えをしているんじゃないかなというふうに思っております」
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