「なんで怒ってるんですかね?」リニア中央新幹線の取水抑制案、静岡県の了解次第実行へ

「なんで怒ってるんですかね?」リニア中央新幹線の取水抑制案、静岡県の了解次第実行へ

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10月26日の「おはよう寺ちゃん」(文化放送)では、木曜コメンテーターで京都大学大学院教授の藤井聡氏と寺島尚正アナウンサーが、リニア中央新幹線静岡工区問題に関するニュースについて意見を交わした。

藤井氏「一日も早く開通しないと国民が利益を大きく毀損する」

リニア中央新幹線静岡工区問題を巡り、JR東海は、静岡県が懸念するトンネル工事に伴う湧水の県外流出対策として、同社が示したダムの取水抑制案の具体案がまとまったと発表した。
県外流出量と同量の取水抑制を行い、その分を大井川に放流するなどの内容。同社は協議会の了解を得た上で実行に移したい考え。

同案は県が着工を認めない主な理由である水資源問題の有力な解決策とされ、同案の実現は問題解消に向けた大きな一歩となるという。

寺島アナ「リニアを巡るこの動きですが、藤井さん、いかがでしょう?」

藤井氏「誰が悪いか悪くないかは置いといて、とにかく一日も早く開通しないと、国民が利益を大きく毀損するんですよね。1年だったら7兆円という規模になるということなんですけれども、最終的には。それぐらいの巨大なプロジェクトですから。ゴロンと寝転がってプロジェクトを邪魔してる人が仮にいたとしたら、そいつの罪というのは巨大のものになるわけですよ」

リニア中央新幹線開業に関する国交省が発表した調査結果について、静岡県の川勝知事が猛烈に批判している。
国交省はリニア開業によって東海道新幹線の輸送量が約3割減少する可能性があり、東海道新幹線の輸送力に余裕が生じる見込みだと発表している。

静岡県のメリットに関わるこの調査。リニアが大阪まで開業した場合、東海道新幹線のぞみの利用客がリニアに移ることが想定され、のぞみの本数を減らすことができるようになる。
その分、ひかりやこだまを増便できるため、静岡県内に停車する従来の新幹線の本数は現在の1.5倍になり、10年間の経済効果は1679億円に上ると発表された。

「今回の調査結果が膠着状態を打破するのではないか」という期待の声もあったが、川勝知事は「のぞみの機能がリニアに置き換わると、ひかりとこだまの本数が増えるのは、始めから分かっていたこと。それが1.5倍になるかどうかは単なる頭の体操というか。本当にはっきり言って、高級官僚のするような話かと思う」と述べた。

寺島アナ「この川勝知事の批判なんですが、藤井さん、これはどう受け止めますか?」

藤井氏「なんで怒ってるんですかね?『最初からわかってたことだろ』って、そうですよ、改めて計算しただけの話。『1.5倍になる保証がないのに1.5倍になるって言いやがって』っていうことですか? ちょっとなんかわかんないんですよね。だって、一つの試算じゃないですか。これは結局どういうことかというと、『リニアが通ったってリニアの駅は静岡にないから経済的メリットは全然ないじゃないか』みたいなことを言う人がいるわけですよ。でも、それは完全な間違いであって、他の県が豊かになることで静岡も豊かになるし、こうやって開くことによって東海道新幹線のメリットがあるということですから、怒るような話じゃないと思いますけどね」

「おはよう寺ちゃん」は平日朝5~8時、文化放送(AM1134kHz、FM91.6MHz、radiko)で放送中。 radikoのタイムフリー機能では、1週間後まで聴取できます。

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