「昭和100年記念式典」、違和感を残した高市早苗首相の式辞
ニュースキャスターの長野智子がパーソナリティを務める「長野智子アップデート」(文化放送・月曜日15時~17時、火~金曜日15時~17時35分)、5月4日の放送に政治ジャーナリストの角谷浩一が出演。4月29日(昭和の日)に行われた「昭和100年記念式典」における高市早苗首相の式辞について解説した。
長野智子「『昭和100年記念式典』のご感想、いかがでしょうか?」
角谷浩一「昭和元年の記憶がある人はもう、あまりご存命ではない。当時はこうだったね、と言える人は多くありませんよね。元年から、とは言わなくても昭和100年を語るのなら、戦後以降のことに対してどう向き合うか。こうして話している私どもは高度成長以降の昭和で育っているわけです。でも団塊の世代の人たちは戦後すぐに生まれてベビーブーム、学生運動などを経て。大きな昭和のトピックに関わってきた人たちがまだまだいるんです」
長野「日米安保とかね」
角谷「昭和100年記念式典は政府が鳴り物入りで、お金もかけたそうですけど。どういう意味があったのかな、と。戦争、終戦、復興、高度成長、という部分も高市さんの式辞には入っています。きょうより明日は良くなる、70年前の日本には希望があった、と。それは戦後、立ち上がらなければいけなかったから。また国際社会の一員として戻るための努力を、生き残った人たちが、亡くなった人たちの意を受けて復興に邁進した。その部分が高市さんの文章には足りない」
長野「石破さんが去年、談話を発表したでしょう。正反対だなと。なぜ戦争をしてしまったのか、というのを石破さんは丁寧に話したけど」
角谷「戦後を語るならこういう文章になるかと思うけど、『100年』ですから。日本は軍国主義や、国民に間違った誘導を誘導した時期があった。その反省から憲法が生まれているんだけど、そこが無視されてしまって。この30年はもしかしたら政治の失敗による停滞ではないか、バブル以降の低空飛行は政治の失敗でないか、という話がない」
長野「ないんですねえ」
角谷「戦後史よりも『これから、これから』と言い続ける。後ろを向きたくない、という感じが見え隠れしている。昭和100年の式典だけど、そこで演奏された曲って、上を向いて歩こう。1961年(昭和36年)10月に発売された。高市さんが生まれた年の曲なんですよ。それ以降、『赤いスイートピー』『なごり雪』『時代』『Get Wild』『川の流れのように』。昭和100年を語るなら、もう少しあるのでは? と感じます」
長野「本当に、自分が生まれたときからの曲ですね」
角谷「彼女にとって昭和史は昭和36年以降なのか、と。そう感じるとがっかりするというかもったいないというか。昭和には得るものもたくさんあったし、明治以降に脈々と続く官僚制度も。昭和史の中にもいろいろな出来事があった。いろいろなことが起きたのは歴史上、知っている。でも彼女の説明を聴くと自分が生まれてからのものだらけ。両陛下から挨拶はされないような挨拶だった」
長野「ご挨拶、ありませんでした。違和感をおぼえます」
角谷「両陛下の思いの部分が抜けている。そういうところが不思議だったという、100年式典の感想ですね。お言葉がなかったぶん、あとで出された。陛下がどういう思いで100年を受け止めているのか、というのは聴きたいところでしたね」
「長野智子アップデート」は毎週月曜~金曜の午後3時30分~5時、文化放送(FM91.6MHz、 AM1134kHz、radiko)で放送中。radikoのタイムフリー機能では、1週間後まで聴取できます。
※タイムフリーは1週間限定コンテンツです。
※他エリアの放送を聴くにはプレミアム会員になる必要があります。
関連記事
この記事の番組情報
