コロナ「2類相当から5類へ」の議論、国産飲み薬の緊急承認で加速か

森永氏「議論する材料がひとつ増えた」

11月22日、厚生労働省は塩野義製薬が開発した新型コロナウイルス感染症の飲み薬「ゾコーバ」について、感染症のパンデミックなどの有事を想定し、5月に創設された緊急承認制度に基づいて緊急承認した。コロナの飲み薬は国産として初であり、この制度の適応も初めてとなる。政府は100万人分を購入することで塩野義製薬と合意。新型コロナ流行第8波への懸念が強まる中、重症者を減らし医療逼迫を軽減できる可能性に期待がかかる。

「ゾコーバ」は細胞内に入ったウイルスの増殖を抑える働きがある。軽症・中等症者に向けて作られており、感染初期に1日1回のペースで5日間服用する。すでに国内で実用化されている海外製の新型コロナウイルスの飲み薬は、服用の対象が重症化リスクのある人に限られているが、「ゾコーバ」はリスクの有無を問わないためより多くの人に処方できると期待されている。

このニュースについて、森永氏は「私は薬については専門外なので、どんなリスクや効果があるのかというコメントはできません。しかし仮に、報道の通り効果があってリスクも高くないということであれば、経済の正常化という面では一歩前進になると思います。そうなってくると、いよいよ（感染症法上のコロナの分類を）2類（相当）から5類に落とすのか、そろそろ議論しなければいけないんじゃないかなと思います。これだけ水際対策を緩和して外国人観光客を受け入れて、飲み薬ができたとなると、インフルエンザと何が違うんだっけという話になってくる。慎重になっている人たちにとっても議論する材料が一つ増えたのではないかなと思います」と指摘した。

なお、「ゾコーバ」は動物実験で胎児に影響があったことから、妊娠中や妊娠の可能性がある女性の併用は不可だという。さらに、慢性の病気の治療などで、すでに他の薬を服用している方も、服用できないケースがある。

これに対し、寺島アナは「手放しで受け入れられるということではなさそうです」とコメント。森永氏は「（コロナの治療法として）選択肢が増えたということですよね」と冷静に理解を示した。

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