【サッカーW杯コラム】ブラジル戦レビュー

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残念だ。

どうしてもW杯で決勝トーナメントの初戦を勝てない。何が足りなかったのか。その答えはどこにもない。でも絶対に答えがない世界で答えを求め続ける以外に成長の手段はないのだと思う。2002年の日韓W杯の第3戦でチュニジアー日本戦を実況したのが私のW杯初実況だが、それ以来日本のサッカーは信じられない進化を続けている。相手がブラジルといっても今の選手にとっては特に欧州でいつも試合している相手だったりチームメートだったりする。あの時代からは考えられないことだ。4年後さらなる進化をしている日本代表が必ず見られるはずだ。

文化放送がW杯中継を決定したのはかなり大会の直前で、個人的にもサッカー実況はほぼ8年ぶりで慌てたが、日本代表のおかげでとても充実した時間を過ごさせてもらった。海外で活躍する選手がほとんどなので間近で取材することがほとんどない中、大会直前に足を運んだ幕張のトレーニング。取材エリアで堂安律を待っているとひょいと出てきて「あ、ごめんなさい。すぐ戻ってきますんで」といって彼は多くのサポーター達の所に自ら足をはこび丁寧にサインをする。他の選手も呼び込んで。その姿は自然で普通でとても素敵だった。練習直後疲れているに違いないのだが、そうすることが自分の力につながるということを知っているような振る舞いだった。瀬古歩夢は代表発表のタイミングでは「寝てたんです。いやホントなんです。目が覚めたら選ばれてたんです」と周囲を笑わせるなんだかとても明るいキャラで、長友佑都の次のムードメーカーは瀬古になるような気がする。そのベテランの長友。練習初日からチームを先頭で引っ張り「ここに来ると細胞が若返るのがわかるもんなあ」と日焼けした顔で笑顔。文化放送でのアナウンサー生活も終盤に差し掛かっている私も心の中で「わかるー」と思ってしまった。

このコラムでも紹介したが森保一監督に頂いた「共に世界一へ」シールがどれほど中継スタッフの励みとモチベーションにつながったか計り知れない。

楽しかった。本当に楽しかった。日本代表には感謝しかない。胸を張って日本に帰ってきてほしい。

文:オランダ戦 スウェーデン戦実況担当 長谷川太
写真:共同通信社

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