あなたはどんな人に裁かれたい? 弁護士が裁判官になる『弁護士任官』制度について
フリーライターの武田砂鉄が生放送でお送りする朝の生ワイド「武田砂鉄 ラジオマガジン」(文化放送)。6月26日(木)8時台のコーナー「ラジマガコラム」では、木曜前半レギュラーの日本文学者・ロバート キャンベルのピンチヒッターで、弁護士の三輪記子が「弁護士任官」という制度について解説した。
三輪記子「まず、『弁護士任官』っていう言葉をお二人はご存知ですか?」
武田砂鉄「『弁護士任官』……なかなかね、聞き慣れない言葉ですよね」
西村志野「そうですね、私は三輪さんにお勧めいただいた本を読んで、私は初めて知ったっていう……」
三輪「知りましたか。ありがとうございます」
武田「弁護士と弁護士任官っていうのは違うわけですよね?」
三輪「これは弁護士が裁判官になる制度のことなんですよ。『それってどういうこと?』って思われたと思うんですけど、検察になろうと思う人は、検察官になった後ずっと検察官ですよね?」
武田「はい」
三輪「で、検察官を辞めた後は弁護士になれるんですよ。それは裁判官も同じで、裁判官になった後、辞めた後は弁護士になれるんですよね。
で、弁護士になる人は弁護士になった後、ずーっと弁護士ってイメージじゃないですか。実はそうじゃなくて、弁護士になってしばらく働いてから裁判官になる。こういう制度があるってお話なんですよ」
武田「ふーん」
三輪「そもそも、日本の裁判官ってどういう風になるかはご存知でしょうか」
武田「よく喫茶店に行くと、なんかすごい勉強してる人がいるなっていうのがありますから、まあ司法試験を受けてと、いうことですよね?」
三輪「そうですね。さっきも言った通り、裁判官から弁護士、検察官から弁護士、ま、弁護士から弁護士。これみんな同じ司法試験を受験します。で、裁判官になりたい人も検察官になりたい人も弁護士になりたい人も、ひとまず司法試験に合格した後は、司法研修所で『司法修習』という研修をやらなければいけないんですね。
で、司法修習が終わった時に、終わる時に『二回試験』っていう試験があって、もう一回試験があるんですよ。それに合格したら、弁護士になる人は弁護士に、裁判官になる人は裁判官に、検察官になる人は検察官になるんです。
で、この司法修習中に『裁判官になりたいよ』っていう人は手を挙げる、あるいは裁判官が『この人裁判官にいいんじゃないか』って『君、裁判官にならないか?』みたいにしてリクルートしていくんですよね」
武田「うんうん」
三輪「この司法修習、この研修期間っていうのは裁判所とか検察庁にとってはリクルートの期間でもあるから、その組織に合うかなとか、その組織に必要な能力を兼ね備えた人かなってことも見てるんですよね。
で、そういう風になるんですけど、まず司法試験っていうのはどういう風になってるかっていうと、短答式試験と論文式試験っていうのがあって、それでその試験に受かった後に修習行ってから裁判官になれる人もいるし、なれない人もいるっていう感じなんですよ」
武田「うん」
三輪「で、そうするとその試験に合格して研修に行って、『裁判官になりたいよ』あるいは『この人なってほしいな』っていう人がリクルートされて、そのまま裁判官になるっていうのが王道のルートなんです」
武田「さっき、その裁判官になりたい人は手を挙げるって言ってましたけど、『なりたいです』って言って手を挙げたけど、『いやいや、手を下げたまえ。君は向いてないぞ』ってこともあるわけですよね?」
三輪「例えばですけど私……まあ手は挙げてないんですけど、もし私が手を挙げていたら笑われたと思うんですよね」
武田「それは何ですか? タイプの違いっていうのは」
三輪「これはですね、裁判官は『優等生オブ優等生』じゃないとなかなかなれないイメージだったんですけど、最近はちょっと裁判所もリクルートに困ってるっていう話は聞くんですよね。それは全国転勤があったりとか、弁護士になった方が給料がいいとか、色んな理由でちょっと裁判官になかなかなる人が減ってきてるよっていう問題はあるんですよね。
で、そうだとしたら、組織の『悪しきカラー』っていうのも、またみんな引き継いじゃうわけですよ。フレッシュにならない」
武田「そうですよね」
三輪「で、そこでやっぱりその、新しい風を吹き込んだ方がいいんじゃないか、組織の柔軟性、しなやかさを保つためにはもうちょっと柔軟にした方がいいんじゃないかっていうことで、弁護士経験を積んだ人が裁判官になるっていうことで、こう裁判所の良い影響を与えることができるんじゃないかと推進されてるのが『弁護士任官』」っていう制度なんです」
武田「ここで出てくるわけですね、『弁護士任官』が」
この後も三輪記子さんは「弁護士任官」の現状や問題点について、詳しく説明しています。気になる方は、radikoのタイムフリーでご確認ください。
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