「CEATEC2026」から防災・減災に役立つ最先端技術を紹介!
毎週日曜朝5時5分からお送りしている防災アワー
もっと身近にもっとわかりやすく生活目線でお届けしている番組です。
きょうの「防災アワー」は、先月千葉市の幕張メッセで開催された、国内最大級のデジタル技術の総合展示会「CEATEC2026」から防災・減災・被災者救助などの災害対応に役立つ、企業の最先端技術をご紹介しました。
今年のCEATECは821の企業や団体が出展、4日間で来場者は11万人を超えました。
27回目の開催となった今回のテーマは「Transformation -企業が、産業が、そして社会が変わる-」。
「フィジカルAI元年」とも呼ばれる今年を象徴するように、日本の強みを生かしたフィジカルAI関連の技術・製品・デバイスも多く展示されました。
三菱電機株式会社が、体験型のデモという形で出展したのは、フイジカルAIの「耳」となる「タスク汎用音源分離技術」というシステムです。

三菱電機株式会社 AXイノベーションセンター 相原龍さんによりますと「指定した音源をAIが自動で分離・識別する『タスク汎用音源分離』のデモを展示した。 災害現場の混雑した音の環境下においても、人の声や機械音などの各音源を聞き分けることができる。自動走行ロボットやドローンに搭載して、人の助けを求める声を聞き分け、救助へ向かう未来像を描いている」と。10年の開発期間を経て「CEATECアワード 総務大臣賞」を受賞した技術だそうです。

総務大臣賞では、画像・映像中心だったフィジカルAIに聴覚情報を加え、異常検知や音声認識、現場記録などの精度向上を支えることで、音をデータとして高度に活用し、AIが現実世界を理解する幅を広げる基盤技術として、幅広い展開が期待される点が評価されたということです。
重機の音、サイレン、風、雨、隊員の無線といった音が重なっている中でも、AIに「人の声を聞きやすくして」と聞きたい音を言葉で指示するだけで、雑音の中から必要な音を取り出すことができればすごいことですよね。
TDK株式会社が開発した「超高感度磁気センサ」は災害で瓦礫などの下に生き埋めになってしまった人を、上空のドローンから肺呼吸を遠隔検知することにより発見できると期待されている技術です。
「Nivio(ニヴィオ)xMRセンサ」は、HDDヘッド製造で培った薄膜・スピントロニクス技術を応用した、常温・シールドレスで動作する世界最高水準の超高感度磁気センサーだそうです。災害対策やインフラ保守において「Nivio」が持つ高い透過性と感度は「見えないリスクの可視化」に大きく貢献する可能性を秘めている、とのことです。

TDK マグネティクスB.Grpの上 正史さんは「壁の裏側を透視するセンサー装置。空間の電気の流れやすさ、流れにくさをみることができる。壁の中にある鉄筋の劣化を把握することで、建物の崩壊などを事前に防ぐことができると考えている。また被災地の生存者を探すという点では、被災して人が入れない場所にドローン等を飛ばして人の呼吸を感知することで生存者のみを探し出すことができるという装置にも利用ができる」と解説してくれました。離れた所から人の呼吸の動きをとらえることができる…技術の進歩は本当に素晴らしいですね。
きょうの「防災アワー」聞き逃した方はradikoでぜひお聞きください。
気象予報士・防災士 気象庁担当記者 伊藤佳子
