モーター大手・ニデックによる不正 会計に続き、品質に関する不適切行為の疑い判明
5月14日の「おはよう寺ちゃん」(文化放送)では、武者リサーチ代表・ストラテジストの武者陵司氏と寺島尚正アナウンサーが、ニデックによる不正行為に関するニュースについて意見を交わした。

武者氏「トップダウンのガバナンスでやり続けたっていうところに大きな問題があった」
モーター大手のニデックによる不正行為は、会計にとどまらず、事業の根幹に関わる製品の品質にまで及ぶ疑いがあることが判明した。不正の発覚後、東京証券取引所から「特別注意銘柄」に指定され、内部管理体制の改善に取り組んできたが、拠点やグループ企業の整理にも踏み込む方針を明らかにしている。
寺島アナ「このニデックによる不正ですが、これは武者さんはどうご覧になりますか?」
武者氏「やはりここに落とし穴があったんですよね。永守さんというのは立派な経営者だったとは思うんですけれども、この企業の急拡大をM&Aを通してやったと。そしてそのような多様な企業文化を一つにまとめるのに、十分な人々の知恵を使わずにトップダウンのガバナンスでやり続けたっていうところに大きな問題があったと思うんですね」
寺島アナ「えぇ」
武者氏「中国もそうですし、かつての日本もそうなんですけど、力ずくで成長できる時には成長できるんですよね。しかし、それがきちんと合理的な落とし所を持って持続性を担保しなきゃいけないですよね。それを可能にするのが適正な会計とガバナンスです。適正な会計とガナバンスに手をつけてしまっては、言ってみれば物差しを変えてしまうようなものですから、最後に破綻するまで全くアクセルを吹かせたままで暴走するってことになりかねませんよね。そういう危険は日本のようにきちんと成熟した企業社会でも起こり得るっていうことは、他山の石にしないといけないですよね」
経営基盤の立て直しに向け、約250の製造拠点とグループ企業約350社の統廃合にも乗り出すという。
ニデックは相次ぐ企業の合併・買収(M&A)によって成長を遂げたが、管理が行き届いていなかったことが不正会計の一因になった可能性があり、それぞれ160~180社程度に減らす。2030年度までの5年間に計約1000億円をシステムに投じ、管理機能も向上させる方針だという。
過去の品質不正事案では調査が長期化するケースも目立つ。三菱電機や川崎重工業の検査データの不正を巡る調査は、完了までに1年以上を要した。
寺島アナ「相次ぐM&Aの結果、管理が行き届いていなかったと。それが不正会計の一因になった可能性があるといいますが、これはやっぱり難しいんですね」
武者氏「難しいですよね。やはり企業買収というのは、実際の企業を買収した時の本当の価値が一体どれほどなのかというのは、非常に恣意的な要素が入り込む可能性があるわけですよ。したがって、これを悪用すると。場合によっては価値がないものを見せて、そして株価を釣り上げて、その高い株価によってさらに企業買収するという、錬金術的な経営手法に陥りやすいわけですよね。だからこういうところは注意しなきゃいけないですよね」
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