弁護士・三輪記子が打ち明ける。「国選弁護人の報酬は安い!」

弁護士・三輪記子が打ち明ける。「国選弁護人の報酬は安い!」

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フリーライターの武田砂鉄が生放送でお送りする朝の生ワイド「武田砂鉄ラジオマガジン」(文化放送)。5月14日(木)8時台のコーナー「ラジマガコラム」では、木曜前半レギュラーの弁護士・三輪記子が、国選弁護人の報酬の実態を詳しく語った。

三輪記子「今日のテーマは『国選弁護報酬の大幅改善は、なぜ必要か?』というテーマでお話ししたいと思います。
『弁護士ってお金持ってるでしょう?』みたいに思われがちな職業だと思うんですけど、国選弁護っていうのは憲法に定められた弁護士が民間人を弁護する仕事ですが、
この国選弁護だけをやっていて、高給取りになれると思いますか?」
                               
武田砂鉄「まず、なんで世の中のイメージとして、『弁護士はお金持ち』っていうイメージなんでしょうかね? やっぱりなんかドラマとかで描かれている弁護士は、お金を持ってそうな感じは出てるからでしょうか」

三輪「あるのかも知れないですね。私たちが扱うのは、権利をどう言うふうに変えるかとか、あるいは実現するかとか、そういったことをお仕事にさせてもらってるわけですけれども。
で、『被疑者国選』とか『被告人国選』っていうふうな言葉を聞いたことがあると思うんですけれど、被疑者っていうのは、勾留されて起訴されるかどうかわからないけれど、それまでの間の段階の人のことを言います。
で、被告人っていうのは、起訴された後の、裁判にかけられることになった人のことをそう呼ぶわけですよね。
で、この被疑者段階の国選事件っていうのは、もう今や9割が国選事件っていうふうに、逮捕だけじゃなくて勾留ですね、勾留後起訴前までの段階の被疑者勾留段階の被疑者国選については、弁護士の役割が非常に大きいわけですね」

武田「うん」

三輪「で、この被疑者段階がなぜ大きいかっていうと、起訴されないように弁護活動ができる。というか、そこに向かって弁護活動をすることが、弁護人の使命なわけですね。で、弁護人の役割の大きさっていうのは、例えば『袴田事件』であったりとか、最近の事件ですと『大川原化工機事件』とか……これは起訴取り消しになったんですけれども、『プレサンス事件』。これも無罪になりましたよね。そういう、大きな冤罪事件っていうのがあったわけですよね。
で、この冤罪の、間違いを勝ち取るための弁護人の活動の大きさっていうのは、最近よく知られるところなんじゃないかなと思うんですね。
しかし、国選弁護の報酬ってめちゃくちゃ安いんですよ」

武田「めちゃくちゃ安い?」

三輪「めちゃくちゃ安い。どれぐらい安いか。えっとですね、法務省にはデータは全然なくて、日弁連が調査してるんですね。
あるいは私、刑事弁護の各国比較とかについて詳しそうな弁護士に昨日連絡して、『ちょっといろいろ教えてくれない?』っていうふうに聞いて、調べたことなんですけど……日本だと標準モデルの事件は14万2000円ぐらいが国選弁護報酬っていうふうにされてるんですよね。
これはちょっとね、古いデータなんですけど、20年ぐらい前のデータではそういうふうに結果が出てたんですね。
ちなみに今は、一件あたりの国選一件あたりの金額は10万ちょっと、というふうなデータもあります。これが日本のケースです。
アメリカの連邦事件の公選事件だと、これが37万7300円。
ニューヨーク州の事件だと31万4400円。アメリカだと、時給らしいんですね。タイムチャージで国選費用っていうのが算出されて支払われるような仕組みになってるらしいんですね。
そしてアメリカの中で一番安いと言われるテネシー州が時給50ドル」

武田「時給50ドル」

三輪「日本円では7500円ぐらいです。それからウィスコンシン州が時給70ドルで1万500円ぐらい。
一方、連邦刑事事件の場合には時給177ドルになります」

武田「あら」

三輪「で、日本の場合これ、単純に割ると時給が4047円というふうにされてます。つまり、アメリカの中でも一番安いと言われるテネシー州の、半分ぐらいなんです。
さらにいろんな比較がありますけど、国選弁護報酬について、これも日弁連の調査なんですけれども、『私選弁護』、国選じゃなくて『あなたに頼みますよ』っていうのが私選弁護報酬っていうんですけど、私選弁護と国選弁護の報酬を比較すると、『国選弁護報酬の4倍から5倍っていうぐらいの金額が私選弁護報酬だよ』っていう調査結果もあります」

武田「うーん」

三輪「つまり、こんなに日本の国選弁護報酬は安いです。
だけどさっき言いましたように被疑者段階だと9割が国選です。
こんなに安いことが一つの原因になって、報われないわけですね。
なので、この弁護士の国選離れが進んでるっていうニュースが前にもあったと思うんですよね……」

この後も三輪記子さんが、国選弁護人の報酬などについて赤裸々に語り、待遇の改善を訴えています。気になる方は、radikoのタイムフリーでご確認ください。

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