少子化の研究を自民党会合で紹介したら「すごい剣幕で怒られました(笑)」一体何を言ったのかゲストに呼んでじっくり聞いた

少子化の研究を自民党会合で紹介したら「すごい剣幕で怒られました(笑)」一体何を言ったのかゲストに呼んでじっくり聞いた

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明治大学政治経済学部専任講師で人口学者の鎌田健司次さんが7月7日の大竹まことゴールデンラジオに出演。自民党議員の会合で「怒られた」経緯を伺った。

大竹「鎌田さんは今年の2月、国会で開かれた自民党議員の会合に参加したところ、怒られてしまいました。なんで怒られちゃったの?」

鎌田「もともとは未婚化についてご説明するということでお呼ばれいただいたんですが、ちょうど異次元の少子化対策の取りまとめもありましたので、少子化に関する政策効果についてもお持ちしました。その時は、児童手当ての拡充について議論されていたんですが、今までの少子化政策の分析では、経済支援は出生改善の効果が見えづらい、ということが常識的に語られていましたので、それをご紹介しました。私の主張ではなく、そういう研究がありますということをご説明したんです。政策については聞かれてないのに喋ったというところがあり、余計だったかなと思いました。」

大竹「どのぐらい怒られたの?」

鎌田「すごい剣幕で怒られました。(笑)」

大竹「学者さん呼んで怒るってのが分からないよね。こういう会合にいろんな専門家を呼ぶわけじゃん。それで専門家が見解を述べるわけじゃん。「違うんじゃないか」とか、そういうことは言えてもさ、怒るってのはちょっと見当違いだよな。怒った方はどんなご意見をお持ちだったんですか?」

鎌田「その時の自民党の政策案は、児童手当を第三子に5万円配るというものでした。結局は今3万円になってますが、3子以降に加算するのは欧米では結構スタンダードで、悪い政策ではありません。5万円を18歳まで毎月配ると、1000万円に近いお金になりますから、効果は大きいかもしれないと思いましたが、私はあくまで科学的な研究成果をご紹介したというだけです。」

大竹「やってもいいけど、根本的な効果においては、ちょっとずれてるんじゃないか?とおっしゃったわけですね。

鎌田「そうですね。お金を配るということは何に使ってもよいということです。すでにいる子どもさんの教育に使ってもよいですし、女性の労働に転嫁したりとか、色々な効果があるかもしれないけど、見えづらいんですね。そもそも日本では結婚すると平均的に2人ぐらい子どもを産む場合が半数以上あります。政策がなくても結婚すれば子どもが産まれるところに、プラス1するのが難しい。しかも最近は晩婚化していますので、身体的な要因で子どもを持てない人もいる中でお金配っても、「もう持てない」という効果も含まれるんじゃないかと考えられます。」

大竹「オーバーな言い方をすると「3人産めばお金が3万円」みたいにも聞こえちゃいますよね。」

鎌田「そうですね。理想子ども数という考え方がありまして、最近は2.2ぐらいに下がってきちゃってるんですけど、一時は3ぐらい近くありました。その時、なんで実現できないかというと、既にいる子どもの教育費にお金がかかるとか、そういうことが要因になっているので、お金を配るよりも教育費に関する手当てを直接した方がいいんじゃないかと思います。」

「大竹まこと ゴールデンラジオ」は午後1時~3時30分、文化放送(AM1134kHz、FM91.6MHz、radiko)で放送中。 radikoのタイムフリー機能では、1週間後まで聴取できます。

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