【アナコラム】小宅世人「W杯もいよいよクライマックス!」
文化放送メールマガジン(毎週金曜日配信)にて連載中の「アナウンサーコラム」。週替わりで文化放送アナウンサーがコラムを担当しています。この記事では全文をご紹介!
▼7月10日配信号 担当
小宅世人アナウンサー
日本時間の先月12日に開幕したFIFAワールドカップ2026(北中米大会)。
この一カ月は僕にとって本当に濃密な時間でした。なんといっても一番大きかったのは日本代表の試合を初めて実況できたこと。
今回はグループステージの第2節、日本vsチュニジアの一戦を担当させていただきました。僕自身幼稚園以来サッカーのプレー経験はなく、実況も広島時代にテレビで数試合ほど。そんな中でいただいたあまりにも大きなチャンスでした。
そもそも、僕が昨年の4月に文化放送にやってきたのは、こうして日の丸を背負い、国を代表して戦うアスリートたちの姿を自分の言葉で伝えたかったから。実況の担当が決まったときは、これまで追い続けてきた夢がまた一つ叶うという喜びと、初めての「代表戦」という重圧が急にリアルに迫ってきたという緊張感が混ざって心臓がキュッと引き締まったような、そんな感覚でした。
そこからは毎日、レギュラーのお仕事をしながら空いた時間や早朝、深夜の時間を使ってサッカーと向き合う日々。
代表戦はもちろん、国内外の試合を何試合も見て戦術やゲームの流れを読む勉強を続けました。
そして実況練習に移るわけですが、今回はラジオでの実況。リスナーの皆さんに、ピッチで躍動する選手たちの動きやスタジアムの熱気を言葉で描いていかなくてはいけません。どんな複雑な状況の中でも自然にボールにかかわる選手たちを描写できるよう、背番号だけでなく各選手の身長やシルエット、プレーの特徴や走るときのフォームなどを頭に刷り込みました。
そして迎えた実況当日。6月21日。
これまでに経験したことのないような緊張とワクワクを抱えながらもキックオフ。
サムライブルーの選手たちは流れるようなオフェンスと組織力の高いディフェンスで90分間、泥臭く、日本らしいサッカーを展開し4-0でチュニジアに快勝。勝ち点3を獲得しました。あの瞬間、放送席で感じた感動と興奮はこれからも一生忘れないと思います。
今回のW杯日本代表戦の実況を通して、実況者としてまた一つ階段を上ることができたような気がしています。
ただ、自分が目標とするアナウンサー像に向けて課題はまだ山積み。長い道のりです。気持ちを切り替えて、必死にまた1段ずつ登っていきます。
今大会、最後に世界を制すのはいったいどの国なのか。
もう少し、眠れない日々が続きそうです。
