木村草太「学術会議の包括的反差別法の提言」
今年9月、学術会議が包括的反差別法の提言を発表しました。
10月13日の「武田砂鉄ラジオマガジン(文化放送)」では、憲法学者で東京都立大学教授の木村草太がこの問題について語りました。
木村「包括的反差別法というのは人種、性別、性的マイノリティ、病気や障がいなどの様々な属性に対する差別を雇用や教育、住宅の賃貸など、あらゆる領域で包括的に禁じようとする法律で、学術会議はこういう法律を制定すべきではないかという提案をしているわけです。
この提言自体、興味深いんですけれども私がこの提言の読みどころだと思うのが当事者へのヒアリングです。この提言の準備作業として学術会議は部落差別や障がい者差別など様々な差別の当事者にヒアリングをして実態調査をしています。
今回、その中で紹介したいのはシングルペアレント当事者へのヒアリングです。
このヒアリングでは家庭裁判所の調停委員会から離婚は悪いものと決めつけられて『離婚を考え直せと言われた』とかDVを軽視され『なぜ、その程度のことで離婚するのかと言われた』などの経験が示されました。子どものことや今後の生活の不安など悩みぬいた末に出した結論を安易に否定されるということは非常に辛かったであろうと思われます。
【世間には父母共同の子育てが理想である】【シングル家庭の子育ては父母揃っての子育てに劣っている】【欧米では共同子育てを強制する法律がある】これら3つの根拠を押し立てて離婚後の共同子育てを強要する法律を推し進めようとしている人たちがいます。しかし実際には、どのような子育てが良いかは父母の関係や子どもの状況次第です。
共同の子育てを一律に強制したほうがいいなどということは言えないはずなんですけれども、実際には強制してまで共同の子育てを勧めようとしてくる人がいる。こういったヒアリングを踏まえまして、今回、学術会議ではシングル家庭の差別意識による立法、あるいは家庭裁判所の実務について検証すべきであると提起しています」
番組では、この他にも木村草太がこの問題について語っています。
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