科学技術を社会実装するには?
様々な社会課題や未来予想に対してイノベーションをキーワードに経営学者・入山章栄さんが色々なジャンルのトップランナーたちとディスカッションする番組・文化放送「浜松町Innovation Culture Cafe」。
2026年4月7日,4月14日の浜松町Innovation Culture Cafeは、「科学技術を社会実装するには」をテーマに、早稲田大学ビジネススクール・牧兼充准教授をお迎えしました。
田ケ原:今回は「科学技術を社会に実装するには?」をメインテーマとして、ここでは「サイエンティストは今」をサブテーマにお送りします。
入山:僕から説明すると、多分牧君がスターサイエンティストっていう分野を、むちゃくちゃ研究していて、おそらく今、日本でこの分野はダントツなんですね。
牧:元々スターサイエンティストってUCLAのザッカー &ダービーという夫婦の研究者がいて、その2人が作った概念なんです。スターサイエンティスとはざっくりいうと、基本的には、めちゃくちゃハイパフォーミングな論文で、めちゃくちゃ引用数を稼ぐような論文をたくさん書いている人っていうのが定義です。これは、論文によって定義バラバラでどっちかって言うと、1つの概念として決まってるというよりも、定量的にみんなそれぞれ測り方を決めてるんですね。なので、私の場合で言えば、21の分野で全ての論文を分けて、「その分野ごとに引用数の高い論文をたくさん生産しているトップ3% ぐらいの人」みたいなことをスターサイエンティストと呼んでいるんです。
入山:ここで言うサイエンティストですけど、サイエンスは「科学」っていう意味じゃないですか?いわゆる理系の物理学、数学、化学や医学とかそういう理系分野で世界のトップ3% に入っている人を指すのですか?
牧:21の分野では、経済やビジネスもあって文系もちょびっと入ります。なぜかと言うと分野によって引用数も違い、研究者のコミュニティの数も違うので、ある程度分野に分けないと公平な比較ができないからですね。
牧:これをザッカー &ダービーは、スタートアップと繋げてみるというデータセットを作ったんですね。そうしたらスターサイエンティストが多い地域には80年代のバイオテクノロジーの分野において、ことごとくスターサイエンティストは、スタートアップがいる場所から生まれているということがわかりました。これもベンチャーキャピタルが多いとか全然関係なくて。もっと言うとスタンフォード大学やハーバード大学に特別多いわけじゃなくて、スターサイエンティストがいる大学・地域が強いということがわかってきました。そしてスターサイエンティストは研究がすごいだけじゃなくて、ビジネスを生み出したり、イノベーションを生み出す人としても知られています。
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牧 兼充さん
カリフォルニア大学サンディエゴ校にて、博士を取得後、スタンフォード大学社会・環境工学科客員准教授、カリフォルニア大学サンディエゴ校ビジネススクール客員准教授、慶應義塾大学理工学部訪問准教授などを歴任。日米の大学で理工・医学分野での人材育成、大学を中心としたエコシステムの創生に携わる。専門は、技術経営、アントレプレナーシップ、イノベーション、科学技術イノベーション政策、フィールド実験など多岐にわたるほか、経済産業省産業や文部科学省などの委員を歴任し、日本のイノベーション政策に深く関わる。さらに、昨年の9月からは国立研究開発法人・日本医療研究開発機構の監事(役員)を務めている。
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月 19:00~19:30
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